第161回井の頭かんさつ会レポート

第161回井の頭かんさつ会

■タイトル 観て、拾って、楽しむドングリの秘密

■実施年月日 平成30年10月20日(土)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者36名(大人25名、子ども11名)

申し込み受付数42名、キャンセル6名

案内人:井の頭かんさつ会スタッフ11名

■実施場所:ボート乗り場前(集合)→第二公園 →新公園 →交流広場 →雑木林広場 →井の頭地区公会堂(講義)

 

■実施レポート

当日は、陽気も良く、天気にも恵まれ、絶好のドングリ拾い日和でした。ドングリがテーマだけに幼児や子ども連れが多く、子どもとその保護者の班を2班、大人班2班の体制でドングリ観察のスタートです。井の頭公園にはブナ科の樹木が5属11種見られます。その中で、ドングリが拾えるのが9種類もあります。当日は時間の関係で、7~8種類のドングリを公園を巡りながら、観察しました。丸っこいもの、三角っぽいもの、長いもの、ドングリといっても種によって個性があり、識別のポイントが分かると種類が見分けられるようになります。大人も子どももドングリ拾いに夢中になった後、井の頭地区公会堂で座学を行いました。座学では、最初にドングリとは何かを説明し、世界に10属、約1000種あるというドングリの分類とその特徴を解説し、珍しい世界のドングリを見てもらいました。最後には、世界における日本のどんぐり文化についての話しをして、閉会となりました。

(小町)

第160回井の頭かんさつ会レポート

第160回井の頭かんさつ会

■タイトル: 「クモ―その神秘と驚きの世界を探ろう」

■実施年月日:       2018年9月17日(月・祝)10:00~12:00

■参加者数:  一般参加者 33名(大人22名、子ども11名)

案内人 井の頭かんさつ会スタッフ 11名

■実施場所:  ボート乗り場前(集合)→ 弁天池南岸 → 御殿山 → 玉川上水左岸 → 小鳥の森 → 小鳥の森観察窓近辺(まとめ・解散)

■実施レポート:(作成:第160回企画担当 佃 和夫)

今回はクモの観察会を行いました。クモはその網が汚らしいというイメージを与え敬遠されがちです。でもすべてのクモは虫など小さな動物をもっぱら食べる肉食動物であり植物は一切食べません。すなわち害虫を捕獲することはあっても農作物や園芸作物に害を与えることがないのです。世界中のクモが捕食する虫などの量は年間4~8億トンと推定されており、この量は人間が食べる肉や魚の量に匹敵します。それほど生態系の中で大きな仕事をしていると言えます。

ホームページで募集を開始してから、僅か1日半で満員になるほど応募が殺到しました。人に敬遠されがちな生き物ですが、案外関心が高いと感じさせられました。

はじめにイントロダクションとして横60cmのパネル6枚に描いたイラストでクモの基本(身体、網のさまざま、網を使わない捕食方法)をざっと理解いただいてからスタートしました。普段見かけているはずのジョロウグモの♂♀を見分けたり、網の功名な仕組みを知ったりして頂けました。ギンメッキゴミグモの光り輝くような身体と網の幾何学的な美しさに驚かれていましたし、獲物を捕獲しているダイナミックなシーンも複数見ることもできました。クモは公園内でも様々な網を張り、多様な手段で獲物を狩り、ひいては公園の自然の豊かさの維持に貢献していることも理解して頂けたようです。

<観察できた種>

円網を使う種: ジョロウグモ、ギンメッキゴミ、ビジョオニグモ、オニグモ、オニグモの仲間(コゲチャオニグモ?)、アシナガグモ、コガタコガネグモ(前日まで居た主は不在だったが網を確認)ウズグモ(梳糸の網)

棚網を張る種: コクサグモ

不規則網を張る種: ヒメグモ、オオヒメグモ、

その他の網・住居を使う種: ネコハグモ、ヒラタグモ、マネキグモ、ジグモ(古い巣のみで個体は今年は見つかっていない)

網を使わない種: ハエトリグモ数種、イオウイロハシリグモ、ハリゲコモリグモ

その他の種: チリイソウロウグモ(他種の網に居候する)、など。

 

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2年前のやはり9月にもクモをテーマの観察会を行ないましたが、今年はクモの種数、個体数が少ないと感じました。数値であらわせるような調査はしていませんが2年前は発見出来たが今回は発見できなかったか、あるいは発見できてもごくわずかだった種としてシロカネグモの仲間、ヨツデゴミグモ、オナガグモ、ヤリグモ、ウズグモがあげられます。種数・頭数が少なかった原因は分かりません。今夏の猛暑も一因かもしれませんが、園内を見ていると鬱蒼とした場所が少なくなり、日当たりや風通しが良くなったように感じます。人間にとっての景観や利便性と多様な生き物にとって「そこで生存できるかどうか」とが矛盾することがあります。公園の多様な生き物で維持される豊かな自然が後世に引き継がれるよう、これらのバランスが肝要と思いました。

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第159回井の頭かんさつ会レポート

第159回井の頭かんさつ会 

タイトル 夜の生き物を探そう

■実施年月日 2018年8月4日(土)18:30~20:30

■参加者数  一般参加者 32名(大人19名、子ども13名)

案内人 井の頭かんさつ会スタッフ9名+保全活動班2名

■実施場所: ボート乗り場前(集合)→七井橋 →弁天池南岸→野草園 →お茶の水橋

→お茶の水池北岸草地 →七井橋 →ボート乗り場前(解散)

 

■実施レポート  (作成:第159回企画担当 村上 健太)

8月恒例の夜の観察会は今年も大人気です。ホームページとポスターと知人の紹介だけの告知でしたが、すぐに定員に達しました。今年も4つの班に分かれ、班ごとに違う色のサイリウムライトリング(発光する腕輪)をつけて出発です。(サイリウムライトリングは7歳以上対象の商品のため、未就学のお子さんには夜光塗料のシールを貼った首かけ飾りをお渡ししました。)

ボート乗り場からスタートして七井橋に移るとじきに暗くなります(当日の東京の日没は18:43)。カラスがねぐらに帰る前にマンション上に集まるシーン、夜行性のゴイサギが動き出して狩りに向かうシーンなど、昼と夜の生き物の交代劇が見られました。またここ数年見られなかったアブラコウモリの飛翔が観察され、バットディテクターで超音波を拾うと子供だけでなく大人も興味深げでした。夜行性の動物は光に頼らずに周りを把握しているという話もできました。

足下の橋の欄干ではズグロオニグモが網を張って獲物を待ちます。網を張る途中の動きを子供たちがじっと観察しました。小学生の女の子はメモをとりながら、クモの糸の話を聞いていました。

プランクトンネットを曳いて、ミジンコなどプランクトン採取して観察しました。ライトを当てると動きがはっきりと見えます。大人も子供も興味深げに観察ケースを覗き込みました。

オダ網を沈め、その上の水面を保全活動班のスタッフにライトで照らしてもらいました。光でミジンコなどプランクトンを集め、そのプランクトンを狙った魚を捕らえるためです。光を当てた効果があったかどうか?網を上げると、ハゼとエビが捕れました。光とプランクトンと魚の関係を説明すると、大人の参加者は納得された様子でした。

夜に花が咲くカラスウリは注目の観察対象ですが、他の木々を覆ってしまう雑草です。公園事務所に今回の観察会のためにカラスウリを除草しないでいて頂いたため、きれいな花を観察できました。カラスウリの花を初めて見た参加者も多かったです。この花の花粉を運ぶのは誰でしょうとクイズを出して考えました。(答えは長い口を持って夜に活動するスズメガ)。

カタバミの就眠運動といった、昼夜で変化する植物も観察しました。

観察最後はセミの羽化観察です。保全班のメンバーに手伝ってもらったのでちょうど良いタイミングの幼虫が見つかり、みんなで羽化を見守りました。「がんばれ!」「もう少しだ!」と子供たちが声援を送ります。時間ギリギリでお腹が抜けるところが見られ、一安心したところでボート乗り場まで戻ります。園路にも羽化前の幼虫が歩いているところが見られました。

七井橋に戻り、新しく張られたクモの巣を見たり、生き物ではありませんが空高く昇ってきた火星を観察しました。

 

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今回も小さなお子さんが多く、夜の公園でドキドキしながら観察しました。夜に見られるものを観察するだけでなく、昼と夜とでは何が違うのか、生き物にとってどういう影響があるのかを一緒に考えました。この観察会が生き物の不思議さを知るきっかけになったと思います。

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第158回井の頭かんさつ会レポート

158回井の頭かんさつ会レポート 

タイトル 外来植物を考えよう

■実施年月日 平成30年7月7日(土)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者:16名(大人15名、子ども1名)

案内人:井の頭かんさつ会スタッフ12名

■実施レポート

当日の天気について、直前まで雨予報が出ていて実施が危ぶまれましたが、無事に実施できました。3回のかいぼりで池の外来生物問題についてはひと段落した一方で、今まであまり注目してこなかった陸の外来植物について考えるために、今回の観察会を企画しました。

30名の定員で募集をかけましたが、一般の方では未だ関心はさほど高くはないのか、2週間半の募集期間で20名の申し込みでした。それでも以下に記すように、意識の高い参加者が多く、充実した観察会となりました。

ボート乗り場前の広場でスタートする時に、参加者に問いかけました。「そもそも

外来植物というのは、定義からするとその土地に昔から生えているもの以外の植物を指します。そういう意味では作物も花壇の花も池の周りの桜の木も外来植物です。では問題となる外来植物はどんな植物でしょうか?」。配布資料にも書いたので参加者も考えました。「昔からの植物を生えなくさせる植物」などと答えが帰ってきます。ボート乗り場前の花壇に生えているツルニチニチソウを指して「これは外来種ですが、花壇の中なので、人間の管理内にあります。ですから問題ではありません。同じ植物でも花壇から出て野山に移出すると、問題になる場合があります」と人間の管理有無で差がでることを説明すると、参加者の理解にスイッチが入ったのか質問が来るようになりました。

「管理されてないことが、問題なのですか?」という質問に対して、「管理されていないと、その植物が問題になる場合があります」説明して、在来種との競合や遺伝子侵食、毒や棘による被害の話をしました。

池周辺の湿地ではシュロの実生をたくさん見つけました。国内であっても「その地域に本来生えていない植物外来植物とする」という話をしました

お茶の水橋付近ではノハカタカラクサが林床を覆って他の植物が生えなくなった現場を観察し、問題の一つを実感してもらいました。また以前ノハカタカラクサが覆っていたエリアについて駆除後植生が回復しているところも観察し、駆除という対策の重要性を伝えました。

ワルナスビやアメリカオニアザミの棘を触ってもらい、人や家畜が怪我をする例も実感してもらいました。

御殿山の一角で近年勢いを増しているボタンクサギを観察しました。もともとは誰かが園芸種を少数遺棄した(又は植えた)だけでも、はびこって問題になることがあるという例として解説し、参加者へ園芸の植物や土を自宅以外で捨てないようにお願いしました。

また文化交流広場や遊びの広場では芝に混じってさまざまな外来植物が生えていることを観察しました。既に身近に多くの外来植物があって、それを当たり前に感じ、親しみを持っている人もいると解説すると、「四つ葉のクローバー探しとか、外来植物で遊んでいたのですね。」と発言する人もいました。「芝生エリアという管理されている場所であれば、シロツメクサは外来植物だけれど、ここでは問題ではないでしょう」と話すと、管理することが大切だということを理解して頂いたようでした。

井の頭かんさつ会では、いくつかの対象を決めて駆除活動を行っていることを説明しました。既に多くの外来植物が入っていているので全部駆除はできないし、セイヨウタンポポやクローバーなど親しみを持たれている種類もあるので、都市公園内では在来種への影響度が大きくて、手がつけられるレベルのものから対策すべきだと話しました。

 

 

第157回井の頭かんさつ会レポート

第157回井の頭かんさつ会レポート

■タイトル 美しく不思議な生きもの 変形菌

■実施年月日 平成30年6月24日(日)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者28名(大人21名、子ども7名)

申し込み総数30名、キャンセル2名

■実施場所:ボート乗り場前→井の頭地区公会堂→弁財天周辺→御殿山

■実施レポート

今シーズンは当たりで、変形菌は順調に発生していましたが、前日から当日の直前まで雨が降っていたので、当日参加者が変形菌をいい状態で観察できるよう、工夫を施しました。

今回は井の頭かんさつ会への参加が初めてという参加者が多かったです(最初の自然観察会のテーマが変形菌とはおもしろい)。変形菌の観察会の場合、屋内での座学が大切で、井の頭地区公会堂での講座から会をスタートしましたが、フィールドの状況がいいのでそれは手短にして、井の頭公園へ戻りました。最初にキサカズキホコリとキミミズフクロホコリの大群生を観察。雨でかなり子実体がやられていましたが、工夫を施しておいたのでいい状態の子実体も観察してもらうことができました。応援に来てもらった変形菌研究会の山崎勇人さんや、日ごろから熱心に観察しているかんさつ会の仲間と一緒に、ルーペの使い方、変形体の這い跡のことなど説明しつつ、「これは変形菌?」など見つけたものについての参加者からの質問に対応しました。参加者の目は次第に変形菌眼になってきて、そのうち変形体まで見つけるようになりました。

ツツサカズキホコリの大群生や、木の階段に出ていたマメホコリ、落ち葉の上のホネホコリなどを観察しながら、会はクライマックスへ。白い足に虹色の頭の人気種、ジクホコリの大群生と大きな変形体です。今シーズンは、御殿山の林床に落ち葉をためていた箇所に大発生したのです。雨でかなりやられてしまったとはいえ、これだけの大群生はなかなか見られません。参加者は観察と写真撮影に夢中になっていました。

第157回井の頭かんさつ会のお知らせ

第157回井の頭かんさつ会
「美しく不思議な生きもの 変形菌」
日時: 2018年6月24日(日曜日)午前10:00~12:00
集合: 9時45分 井の頭公園ボート乗り場前広場
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
高野 丈(NACS-J自然観察指導員、日本変形菌研究会)
山崎 勇人(日本変形菌研究会)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
村上 健太(NACS-J自然観察指導員)
中村 芳生(NACS-J自然観察指導員)
栫 祐子(NACS-J自然観察指導員)
野口 明美(森林インストラクター、NACS-J自然観察指導員)

対象者:どなたでも(小学生以下は要保護者同伴)
定員:30名
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
服装:汚れてもよい服装(しゃがみこんだり、腹ばいになったりします。上下雨具、長靴などが便利です)、蚊が多いので、肌を露出しない服装がおススメです。
持ち物:5~10倍程度の倍率のルーペ、ライト、筆記用具、虫刺され対策

ご案内

 ある時は森を這いまわり、またある時は宝石のような姿に変形し、きのこのように胞子を飛ばす。変形菌はとても小さくて美しく、不思議な生きものです。じめじめした季節は変形菌が活発になるシーズン。宝探しを楽しむように、色も形も不思議で美しい変形菌を探し、じっくりと観察しましょう。
かんさつ会はフィールドと座学の2部構成。変形菌のことをまったく知らない人でも楽しむことができます。

参加申し込み方法

下のアイコン「井の頭かんさつ会参加申込みページ」をクリックし、申し込みフォームよりお申し込み下さい。(アイコンをクリックすると申込みページが立ち上がります)
※もし、すでに定員に達している場合にはその旨のメッセージが表示されます。
〇井の頭かんさつ会参加申し込みフォームLinkIcon

必須項目すべてにご記入の上、ページ下端にある「確認画面へ」ボタンを押し、確認画面を表示された後に申し込みボタンを押して下さい。
申し込みが完了すると自動返信メールが届きますのでご確認下さい。
※メールが届かない場合は申込みが完了していないか、記載したメールアドレスに間違いがあります。メールアドレスにお間違いのないようお願いいたします。

申し込み締め切り: 2018年6月21日(木曜日)24:00まで
(締め切り前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)
※お申し込みの際は@form-mailer.jp 及び petittown@jcom.zaq.ne.jp
からのEメールを受信できるよう、迷惑フィルターやメールソフトの設定をご確認ください(とくに携帯電話のメールアドレスで申し込む方)
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
また、下記にありますように、当日中止の判断を行う場合もあります。

注意事項・問い合わせ先

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。

□採集は禁止です
井の頭公園は条例により、生きものの採集が禁止されています。観察の後は、変形菌を森に戻しますので、よろしくお願いいたします。

□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。特に小さなお子さんを連れた参加の場合、保護者の方が安全性を確保するようお願いします。

□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。小学生以下は保護者同伴でご参加ください。

□中止の可能性について
小雨の場合は実施し、まとまった雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。申込者にメールにて連絡いたします。

お問合せinokashira.joe@gmail.com(高野)までお願いします。
(2018/5/30 高野丈)

第156回井の頭かんさつ会レポート

第156回井の頭かんさつ会 

■タイトル かいぼり後の井の頭公園の野鳥

■実施年月日 2018年5月6日(日)9:00~11:00

■参加者数  一般参加者39名(大人34名、子ども5名)

案内スタッフ 11名

■実施場所:井の頭公園駅下→池尻・ボート池ほとり→お茶の水池ほとり→弁天池ほとり→御殿山→玉川上水→小鳥の森

■実施レポート (作成:第156回企画担当 高野 丈)

かいぼり後、カイツブリの繁殖時期が遅くなるのに合わせ、会のスケジュールを決めましたが、カイツブリの営巣状況があまり好ましくないので、直前の下見でコースを再検討しました。井の頭公園駅前集合に変更し、池の端のカイツブリの巣を観察して御殿山へ向かうコースに変更したのです。当日は好天に恵まれて、充実した観察ができました。参加者を2班に分け、私と中村がメインのリーダーを担当しました。私の班ではカイツブリのほか、アオゲラやエナガをじっくり観察でき、キビタキも観察することができて、この時期ならではの代表種3種を観察できました。今季は植物の展葉が早く、例年よりも観察の難易度は高かったのですが、リーダーも参加者も充実した観察ができました。

第155回井の頭かんさつ会レポート

第155回井の頭かんさつ会 

■タイトル サクラの秘密 ~春のお花観(はなみ)~

■実施年月日  2018年4月15日(日)10:00~12:00

■参加者数   一般参加者:15名(大人14名、子ども1名)

案内人:井の頭かんさつ会スタッフ11名

■実施場所:ボート乗り場前(集合)→井の頭地区公会堂(室内プログラム)→交流広場

■実施レポート (作成:第155回企画担当 小町 友則)

朝から強い雨でしたが、スタッフと参加者の熱意で開始時には雨も上がり、問題無くスタートできました。それでも、雨天プログラムを用意したので、前半1時間は室内で、後半は野外という密度の濃い構成にしました。

雨天プログラムは井の頭地区公会堂で、サクラの魅力や面白いところ、観察するポイントをまとめたパワーポイントで解説を行いました。解説の後は、採集しておいた八重の園芸品種を分解し、花びら枚数を数えたり、花弁状の雄しべを顕微鏡を用いて観察したりしました。

後半はジブリ美術館横の交流広場で今回の目玉である遅咲きの園芸品種、関山(かんざん)・普賢象(ふげんぞう)・一葉(いちよう)・御衣黄(ぎょいこう)・鬱金(うこん)・八重紅枝垂れ(やえべにしだれ)などを鑑賞、駿河台匂(するがだいにおい)、静香(しずか)などの匂いを楽しみました。花が終わってしまったオオシマザクラ、ヤマザクラ、カンヒザクラなども葉を調べ、蜜腺の位置や葉柄の毛、葉の質などをじっくりと観察しました。

参加された方からは、最初に座学で見どころのレクチャーがあったので、観察のポイントが分かりやすかったと好評でした。

観察会後はスタッフと有志の参加者が一緒に交流広場でお花見を行い、親睦を深めました。

 

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今年は、春が早く、ソメイヨシノが例年より2週間も早い開花でした。そのため、例年では4月の中頃でサトザクラはピークを迎えるはずが、ほぼ終わり際という状況でした。それに加えて、朝方の雨のため、解説する内容に悩まされました。雨のためキャンセルが多かったですが、それでも集まってくれた熱心なファンのため、室内プログラム+野外観察という形で進めてみましたが、参加者からは好評で、期待に応えることができたかと思います。

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第154回井の頭かんさつ会のレポート

第154回井の頭かんさつ会 

タイトル 井の頭公園の春

■実施年月日 2018年3月17日(土)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者:36名(大人25名、子ども11名)

案内人:井の頭かんさつ会スタッフ14名

■実施場所 ボート乗り場前広場→七井橋→お茶の水池北岸→お茶の水→

梅園・野草園→御殿山→陸上競技場・交流広場東側通路→小鳥の森南側→ナザレ雑木林

(解散)

■実施レポート  (作成:第154回企画担当 佐藤 誠)

3月のこの時期は暖かい日と寒い日が交互にやって来て当日の気温や天候が全く読めません。本当は花と昆虫の繋がりを中心にした観察会にしたかったのですが寒くて昆虫が活動できない場合があることも考慮し、「井の頭公園の春」という漠然としたテーマで募集・実施しました。

実施日の3日前、2日前は20℃を越える暖かさで多くの花が咲き始め、成虫で越冬したチョウが飛ぶなど最高の日和でしたが、当日は晴れてはいるものの気温が10℃前後と少々肌寒い中でのスタートでした。

それでもボート乗場の近くでヒサカキの匂いを嗅いだり、ツルニチニチソウにつくアブラムシ、アブラムシを食べるヒラタアブの幼虫を観察することからスタート、お茶の水池の北岸でヒュウガミズキ、コブシ、ミツマタ、サンシュユなど、お茶の水池の近くではナズナ、ヘビイチゴ、タネツケバナなどを観察し、前半のハイライト梅園・野草園に到着です。そのころには気温も少し上がりアズマイチゲ、ニリンソウ、カタクリ、アマナなどが花を開いてくれ、ちょうどビロードツリアブがカタクリの花で吸蜜するところも観察できました。

後半は御殿山でアカシデ、イヌシデの雄花の色の違いを観察、交流広場ではウグイスカグラ、キブシなどを見ながら小鳥の森南側へ進みます。このエリアは日当たりが良く、昆虫の越冬場所となっていますが、今年はタブノキの葉上で越冬するムラサキシジミ、オカメザサについているオオカマキリの卵塊が見られました。

いよいよ最後のナザレ雑木林ではコナラの幹でクヌギカメムシの幼虫が親の残してくれたゼリー状の栄養を食べながらコナラの葉の展開を待ちながら成長している様子を観察し今回のかんさつ会は無事に終了しました。

 

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若干気温は低めなものの良い天気で、多くの花を観察できまた若干の昆虫も見ることができ参加者の皆様にも喜んでいただけたと思います。

ただ今年は大雪や寒さが厳しかったことの影響か、また管理上の剪定や草刈りの影響か

例年に較べ昆虫の数が少なかったことが気がかりでした。

多くの方が来園する公園ですので利用者の安全や利便のための管理は必要だと思いますが、公園管理者には出来るだけ多くの生きものが生きていける環境を残していただきたいものです。

 

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第153回井の頭かんさつ会レポート

第153回井の頭かんさつ会 

タイトル 池底の生きもの

■実施年月日 2018年2月25日(日)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者:36名(大人25名、子ども11名)

案内人:井の頭かんさつ会スタッフ14名+保全活動班補助2名

■実施場所: ボート乗り場前広場→狛江橋→七井橋 →ゴイサギ島付近池底→

弁天池底(弁天堂付近) →お茶の水橋〜野口雨情碑(池底) 解散

■実施レポート (作成:第153回企画担当 村上 健太)

かいぼり中の池底に入る今回のかんさつ会は市民の関心が高く、三鷹市市報での告知を行わなかったにもかかわらず、またかいぼり隊の池底ツアーもあるにも関わらず、申し込み開始数日で定員に達しました。

まず池に入る前に、かいぼりの目的と現在までの効果/成果をお話ししました。最初は外来種が多かったものが、今回は在来種が多くなっているとお話しすると、笑顔を見せる参加者もいました。

狛江橋や七井橋の上から泥に残る生き物の足跡を観察しました。池の泥の乾燥によるひび割れで見えにくい箇所もありましたが、大小サギ類の足跡を見比べたり、四つ足動物の足跡の主は何なのか推察しながら観察したりしました。カモとサギの足の違い(水かきの有無)と池での生活様式の違いを説明すると、小さなお子様が興味を示してくれました。

親水デッキ脇からゴイサギ島の横を通り、七井橋まで歩きました。七井橋横のヒメガマは1回目のかいぼり後に復活したかいぼりの成果です。水草が増えると、プランクトンや小魚の隠れ場所になり、池の生態系が多様になると説明しました。またヒメガマ地下茎を移植した場所でも説明を加え、水草を増やす取り組みを説明しました。

今回の観察目的の一つは”湧水”です。弁天池に入り、湧水が出ている場所を見つけました。これが井の頭池の最初の水で、神田川の源流だと解説しました。動画を撮影する人もいました。当日は寒く、池の水温は10度ぐらいでしたが、湧水付近は15度と暖かく、手を浸して温かさを確かめました。

続いてお茶の水橋付近からお茶の水池に入ります。護岸のコンクリート板の隙間から伸びる木の根や、水質浄化装置など、普段は水の中にあるものを見ることができ、参加者だけでなく案内人もワクワクしていました。昔、玉川上水に水を送る取水口の跡も見ました。

油膜のように見える、鉄細菌によって生成された皮膜を水たまりに見つけました。汚れている訳ではありません。これも池の生き物(生き物の跡)だと説明すると、初めて見るものに参加者の目が輝きました。

 

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池に水がないため、池底は生き物が少なかったのですが、それでも池底に入れたことや、普段は見られないものが見られたことに参加者の皆さんは楽しんで満足してくれたようです。単に池に入るだけでなく、かいぼりの意義や井の頭池の本来の自然・生態系について理解も深まったことと思います。

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