第69回井の頭かんさつ会レポート

第69回井の頭かんさつ会レポート

「春さがし」

日時: 2011年3月19日(土) 午前10:00〜12:00
場所: 井の頭公園
集合: 午前9時45分 井の頭池ボート乗り場前(予定)
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男
大橋 博資
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

定員:17名

レポート

東北関東大震災から約一週間後のかんさつ会でした。 次から次へと様々なニュースが飛び交う一週間でした。 そして、確実に「冬」から「春」へと季節が移る一週間でもあったのです。 参加者のみなさんもスタッフも確実にそれを感じていたはずです。

シダレヤナギは、いち早く淡い緑を芽吹いていました。スギは、離れたところから見てもやる気満々な様子で雄花を重たそうにしていました。
今回のかんさつ会の「春さがし」のメインである野草と昆虫はどうだったのでしょうか。
野草の花は小さいものが多いし、この時期出没するアブやハチの仲間も小さいものが多いので、参加者の方がたにもご一緒に「春さがし」をしていただきました。
井の頭公園は、来園者のとても多い公園です。そのため土の地面であっても、人々によって踏み固められたようなところあり、いくら野草であってもなかなか生えていられないようです。しかし、陽あたりがあまりよくないベンチの真下、園内の道の端、園内の植え込み植物の下などには、タネツケバナ・オオイヌノフグリ・ハコベ・カラスノエンドウetc.といった野草が花をつけている姿をみせてくれました。
野草園においては、アブやハチの仲間が花から花へといそがしそうに蜜を吸っている姿がみられました。また、ギシギシの仲間には、短い春の間に孵化から産卵までする生活をしているコガタルリハムシをみることができました。
最後にジブリ広場に行き、多くの人にとっての春の主役であるサクラ(早咲き)を満喫してかんさつ会を終了しました。
例年の同時期に比べると、花や虫の数は少ないようでしたが、本当にあたたかい春の日差しに恵まれた一日でした。

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(レポート:大橋、写真:高野)

第68回井の頭かんさつ会レポート

第68回井の頭かんさつ会レポート

「冬芽」~春支度の木々に顔をさがそう~

日時:2011年2月27日(日)午前10:00~12:00
場所:井の頭公園周辺
集合時間・場所:午前9時45分 京王井の頭線 井の頭公園駅前
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
上村 肇
竹内隆一(NACS-J自然観察指導員)
田中利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原正子(井の頭かんさつ会事務局長)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
高久晴子
田中雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置日出男

参加者: 41名

レポート

今回のかんさつ会は「冬芽」をテーマに冬の樹木をゆっくりとめぐって頂きました。 一段と暖かな日和の中40名を越す大勢の参加者の皆様がお集まり頂き、7名の案内者で4班に分かれてスタートしました。

コースは三角公園を中心としたエリアをぐるっと一周するコースで、ケヤキ・ハンノキ・エノキ・ミズキなどの大きく育った樹木とアジサイ・ムクゲ・ドウダンツツジ・ハナミズキといった植栽された木々、そしてアオキ・ネズミモチなど鳥さんたちのおかげなどで実生として増えている木々などバリエーションに富んでいて楽しいエリアです。

ガード下のエンジュの半隠芽から始まってニガキの愛嬌のある冬芽と葉痕や悪魔のようなハリエンジュは誰にでも見やすく、印象的だったと思います 日頃は見過ごしている冬芽にルーペを向けてじっくりと覗き込んで、どれが一番可愛い芽かとか、資料に載っている写真はどの芽なのかなどとわいわい言いながら辿っていると比較的小さなエリアであっても全てを回ることは難しかった2時間でした。

ただ、ケヤキやエノキ・ハンノキ等一部の木々は大きく育ちすぎた上に下枝をきっちりと落とされてしまっているので、実生が見つからないものはルーペでじっくりとはいかず観察を断念したり、双眼鏡を使って遠目に見て頂く必要がありました。管理された都市公園の限界とはいえ少し残念・・。その反面ライラックとその台木のイボタノキが仲良く芽を出しているところや、思いもかけないところにオニグルミが発見され、その冬眼をじっくりと見ていただけたりと公園管理者に感謝!と言った出会いもご案内できた充実したかんさつ会でした。


(レポート:上村、写真:高久)

第67回井の頭かんさつ会レポート

67回井の頭かんさつ会 

■ テーマ    冬鳥探鳥会「バードウォッチングから考える身近な自然」

■ 実施年月日       2011年1月23日(日) 9:30~12:00

■ 参加者数           一般参加者46名(大人40名、子ども6名)

井の頭かんさつ会スタッフ9名

■ 実施場所           ボート乗り場前→お茶の水池畔→御殿山→小鳥の森→第2公園

  • 実施内容(作成:事務局 大原 正子)
    • 今回の探鳥会は、鳥を探すコツを覚えるだけでなく、鳥が何をしているのかをじっくり観ることで、自然について考えることを主眼としました。
    • 多くの参加者が熱い期待を込めた探鳥会は、スタートから順調な滑り出しでした。大人班2班と子供班1班に分かれて出発した直後、カワラヒワの少群がお出迎えをしてくれました。初めて双眼鏡を手にした参加者も、バードウォッチングに慣れた参加者も、皆高木を見上げて、茶色がかった小鳥たちがアキニレの種を採餌している姿をじっくり観察しました。
    • お茶の水池畔では、ゴイサギやバンなど池のいろいろな水鳥たちが観られました。木々の上にはエナガ、シジュウカラ、コゲラ、メジロ、ツグミ、シメなどが次々と現れ、フィールドスコープも使用してじっくり観察することができました。さらには、今季の目玉である数羽のマヒワが樹上を飛び交う様子に、参加者たちも興奮気味でした。
    • 御殿山ではカワラヒワの大きな群れが樹上から舞い降りて、林床に落ちている種をついばんで食べ、食べてはまた樹上に飛び上がるのを繰り返し、その様子を参加者たちは目を凝らして見つめました。シロハラやツグミが落ち葉を嘴でひっくり返しながらエノキなどの実を捜して採餌したり、地面や枝でじっと休憩したりしている姿をたっぷりと観ることができました。
    • 小鳥の森観察窓付近のコナラの樹液を舐めに来るメジロ、それを邪魔するヒヨドリに鳥たちのドラマを垣間見ました。笹薮では、姿を現してはくれませんでしたが、ウグイスが地鳴きをしながら餌を探していました。
    • 第2公園では、籠抜けといわれている外来種のソウシチョウが、その数の多さと旺盛な食欲から、同じような環境で生活している在来の鳥たちの生活の場や餌を奪ってしまう現実を観ました。
    • 終盤、冬鳥の人気者・ルリビタキが参加者達を楽しませてくれるなど、第2公園でのバードウォッチングは盛り上がりました。
    • 子供班でも双眼鏡を使用して鳥を観察し、野鳥への興味・関心を引き出し、さらにはカモメやムササビを折り紙で作って親子で飛ばして遊ぶという楽しいイベントを行いました。
    • 最後は今回のメインリーダーを勤めた高野指導員が会の締めくくりをしました。野鳥が餌とする実のなる樹木の重要性を訴え、玉川上水の樹木伐採の問題に言及しました。特に、小金井桜を復活させる為に、これまで長い間かけて成長してきた樹木を6kmにも渡って殆ど全て伐採してしまうことが、如何に鳥類へ悪影響を及ぼすかを力説しました。ゴイサギ、コサギ、オナガガモ、カルガモ、キンクロハジロ、ハシビロガモ、オオバン、バン、カワウ、カワセミ、
    • ===========
    • キジバト、ムクドリ、スズメ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、ソウシチョウ、ハクセイキレイ、シジュウカラ、メジロ、コゲラ、エナガ、カワラヒワ、ツグミ、シメ、シロハラ、アオゲラ、ヒガラ、マヒワ、ルリビタキ、
    • ~~観察できた鳥~~
    • 今回の申込者総数は52名にのぼり、また、申込メールには期待の声が多く寄せられ野鳥人気の高さを物語っていました。ただ風邪の流行る季節ということもあって、欠席者がいつもより多く、6名ありました。
    • 前日の下見では鳥が少なくて参加者の期待に応えられるか心配しておりましたが、当日は思いのほか数多くの鳥が姿を見せてくれ、参加者たちは大いに満足したようでした。しかも、冬鳥の代表格でありながら今季は井の頭への飛来数の少ないルリビタキや、井の頭にはあまり飛来しないマヒワなども観ることができるという鳥運に恵まれました。
    • 今回はただ単に鳥を見つけて眺めるという観察会ではなく、その鳥がどのような環境にいるのか、そこで何をしているのか、何を食べているのかを良く観ることで、自然をより広い視点で考えることを狙いとしました。スタッフの解説もそのようなことに重点を置いたことにより、参加者の皆さんは鳥を通じていろいろなことを学ぶことが出来たものと思います。皆さん、表情が生き生きとしていて、楽しみながら観察をしているのが感じられました。
    • 井の頭公園の豊かな樹木や草むらが、多くの野鳥の食料や隠れ場所を与え、彼らの生活を支えていることを実感し、同時に、野鳥たちが多くの人々の関心を集め、心の糧ともなっていることを実感したかんさつ会でした。
    • ===========

第66回井の頭かんさつ会のお知らせ

第66回井の頭かんさつ会
テーマ: 「望年観察会~春を望む生き物たち~」

日時: 2010年12月18日(土) 午後2:30~4:30
場所: 井の頭公園
集合: 午後2時15分 井の頭池ボート乗り場前

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠 (NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

定員: 35名
参加費(保険代・資料代など): 300円、中学生以下は100円
持ち物:筆記用具、観察用具(双眼鏡、ルーペ) 、など

申し込み方法、問合せ先:下記をご覧ください。

望年会

日時: 2010年12月18日(土) 午後5:00~7:00
会場: 吉祥寺駅近くの店
会費: \4,000程度を予定(お子様には配慮します)、各自負担

申し込み締切: 12月14日(火)

ご案内

12月18日といえば、世は忘年会シーズンまっただ中。でも「忘年」って、ちょっと消極的すぎると思いませんか? 今年の苦労を忘れて新年を迎えようなどと考える人間たちに対して、生き物たちはあくまでも前向きに、これからの冬、そして訪れる春を見据えています。過去の苦労も現在の努力も、すべて今後につながっているのです。もっと積極的な言葉が見つかりました。「望年」です。そこで、今度の観察会は「望年観察会」と題して、生き物たちの前向きな暮らしぶりをいろいろ探してみたいと思います。

例えば、井の頭池にはカモたちが冬越しのため渡ってきていますが、彼らは単に厳冬の大陸から避難してきているのではありません。ここで来年の子育ての相手を見つけるという大切な目的があるのです。それに、長距離を旅する苦労そのものが彼らの生きる力を高めています。また、木々は冬に備える一方で、巡り来る春のための準備をすでに整えています。そういう目で観れば、生き物たちの前向きな暮らしぶりをいくつでも見つけることができます。その結果、我々も生き物たちから前向きな気持ちをもらうことができるでしょう。

今年の年末は、生き物たちから元気をもらって、いつもより前向きに新たな年を迎えませんか? 多くの皆さんの積極的なご参加をお待ちしています。

さらに、観察会終了後の午後5時から、吉祥寺駅近くの店で、恒例の忘・・ではなくて、新たな「望年会」を行います。 今年の成果や苦労を積極的に振り返り、新たな年の目標や夢を語り合いましょう。日ごろ、観察会の途中でゆっくり情報交換をしたり雑談ができない分、このような機会にスタッフと参加者、そして参加者どうしの親睦を深められればと思います。 ぜひご参加ください。

今年は時間を早くしましたので、子供たちにも参加してもらえると思います。最近の忘年会や親睦会には子供たちの参加があり、より楽しい会になっています。今回も子供たちの参加大歓迎です。  もちろん、観察会のみ、あるいは望年会のみの参加もOKです。申し込みの際は、それがはっきり分かるように書いてください。

なお、会場を予約する都合上、望年会への参加申し込みは12月14日(火)までにお届けください。観察会への参加申し込みは(定員に達していなければ)直前まで大丈夫です。

参加申し込み方法
メールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局 大原までお送りください。(大原の名前をクリックしてください。)

メールに記入すべき項目※ 8)以外は必須項目となります

1)「第66回観察会と望年会の両方に参加したい」、「第66回観察会だけに参加したい」、「望年会だけに参加したい」の別を明記してください。聞き返さなくてよいようにご協力をお願いします。
2)参加希望者全員の氏名
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)電話番号(当日の連絡のために携帯の番号が便利)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢
7)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、みたか環境ひろばなどの媒体名、など)
8)我々(主催者、案内者)へのメッセージ:連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)

【ご注意】
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
- 以上 -

※個人情報保護に関するポリシー:
お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後しばらくして、参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。
注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。 一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではあり ません。 自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
なお、保険は望年会には適用されません。

□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。  望年会も年齢制限を設けませんが、もちろん未成年はアルコール禁止です。 運転する人もアルコール禁止です。

問合せ

参加に関する問い合わせはkapock@parkcity.ne.jp (大原)まで、 かんさつ会の内容または井の頭かんさつ会についてのお問合せは tnt-lab@nifty.com(田中)までお願いします。

(2010/11/28 田中 利秋)

第66回井の頭かんさつ会レポート

第66回井の頭かんさつ会

テーマ:「望年観察会~春を望む生き物たち~


日時: 2010年12月18日(土) 午後2:30~4:30

場所: 井の頭公園

集合: 午後2時15分 井の頭池ボート乗り場前

主催: 井の頭かんさつ会

後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:

田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)

小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)

高野 丈(NACS-J自然観察指導員)

大原 正子

高久 晴子

佐藤 誠 (NACS-J自然観察指導員)

田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)

日置 日出男

大橋 博資

上村 肇

竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

参加者: 24名


望年会

日時: 2010年12月18日(土) 午後4:45~6:45

会場: 吉祥寺駅近くの店

参加者:22名(含むスタッフ)


レポート

年末の宴会をどうして「忘年会」というのでしょうね。 たとえ辛かったこと苦労したことがあったとしても、過ぎ去ったことを忘れる必要はないはずです。 それをバネにして前向きに年を越すほうが、よほど未来は明るいと思います。 私のそんな積年の疑問、違和感が今回のテーマを生みました。 人間以外の生き物は過去を振り返って後悔したりしません。 次の春を見通して冬を前向きに生きている生き物たちを観察して元気をもらい、 我々も前向きに年を越そう、というのが今回のねらいです。

しかし、それを観察会にするのはそう簡単ではないことがスタッフとの下見で分かりました。 目の前の生き物を観察するだけでなく、その暮らしぶりを思い描くことができないと、 前向きかどうか実感できないからです。 そこで、いわゆる「生存戦略」が違う生き物を対比させることで、それを分かってもらおうと考えました。 また、今回は日没時刻までの観察会なので、後半は明るさが減少し、遠方や細部の観察が難しくなります。 その問題に対しては、多少暗くてもできる目新しいアクティビティを用意して終盤を盛り上げることにしました。

さて本番。空は晴れ渡り陽射しが暖かい絶好の自然観察日和です。 馴染みがないテーマのせいか、参加者は24名と少なめでした。 今回は班分けをせず、全体を11名のスタッフで案内します。 ちょうど七井橋の改修工事が始まったため、そこを避けたコース設定としました。 今回はむさしのFMと読売新聞の取材も入りました。

ポンドサイプレスやハナミズキ、コブシなどから観察を開始。 春早くに花を咲かせるためすでに蕾の準備を済ませている樹です。 さらに前向きさが分かりやすいのは、わざわざ冬を選んで花を咲かせているヒイラギやヤツデなどです。 少ない虫を呼び集めるための工夫を観察しました。 それに対してトチノキなどはライバルの花が多い時期に花を咲かせます。 そこにはそれにふさわしい工夫があることも解説しました。 「どちらが前向き?」と参加者に意見を聞いてみましたが、答えに困っていたのは当然のことで、 戦略が違うだけで、どちらも前向きなんです。

実をものすごい勢いで鳥に食べられているムクノキと、 まだほとんどくちばしを付けられていないイイギリとの戦略の比較もしました。 サヤが弾けて8mも豆を跳ばすフジと、 サヤごと風や水で運ばれるサイカチのサヤの造りの違いを実際に手に取って観察しました。

建物の軒下や樹名板の裏などを探すと、ミノムシ、コカマキリやマイマイガの卵塊、ヨコヅナサシガメの幼虫、 テントウムシなどが見つかりました。卵を産み終えたばかりのジョロウグモもいました。 ヤツデの花にはハエが来ていました。 虫たちは卵、幼虫、サナギ、成虫と、種類によっていろいろな姿で春を待つのです。

草の冬越しのようすも観察しました。 種で冬を越す草もありますが、 例えばセリバヒエンソウは晩秋にいっせいに発芽しまるで貝割れ大根のような姿でびっしりと地表を覆って冬の陽射しを吸収します。 トキワツユクサは冬も枯れることなく茎を伸ばしツヤツヤの葉を茂らせています。 いずれも元は園芸用に持ち込まれたものが雑草化して蔓延しつつある外来植物です。 繁栄の裏にはそれなりの努力があるのですね。

根っこで冬を越す草のことも忘れてはいけません。 かんさつ会の終盤は、今回特別に公園の許可をいただいた、 草の根の観察です。カラスウリのツルの根元を掘り下げていくと大きな芋が見つかりました。 次は、私自身も見たいと思っていた、シャガとシラユキゲシです。 どちらも種ができないのにどんどん広がっている植物です。 スタッフが注意深く土をどけていき、それを皆が見守ります。 地中の浅いところに地下茎が絡み合うように伸びていることが分かりました。 最後は、別のスタッフが並行して掘っていてくれたヨウシュヤマゴボウの根を見に行きました。 枯れた太い茎が3本も出ている大きな株です。 その根はゴボウもダイコンも遠く及ばない巨大な塊だったので皆びっくりしました。 掘り返したものはすべて元のように埋め戻し、最後にまとめの話をしてかんさつ会を終えました。 皆の顔色が明るかったので、生き物たちの姿に前向きな気持ちをもらえた人が多かったのではないかと思います。

かんさつ会に引き続き、子供も含む22名が参加して「望年会」を行いました。 今回は時間が早かったので二次会もあり、熱くて楽しい議論が続きました。

井の頭かんさつ会は今年もいろいろな進展がありました。 これも、ご参加いただいた皆さん、ご支援いただいている皆さんのお陰です。 そのことに感謝しつつ、来年もいろいろな工夫を重ね、さらに楽しくためになる観察会にしていきます。 来年もよろしくお願いいたします。2011年が良い年でありますように! いや、良い年にしましょう!!

(レポート:田中 利秋)

第65回井の頭かんさつ会のお知らせ

第65回井の頭かんさつ会
テーマ: 『はっぱの色葉(いろは)』

日時: 2010年11月23日(火・祝) 午前10:00~12:00
場所: 井の頭公園
集合: 午前9時45分 井の頭池ボート乗り場前(予定)

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男

定員:35名
参加費(保険代・資料代など): 300円、中学生以下は100円
持ち物: 観察用具(ルーペ、虫めがね、双眼鏡など)、筆記用具
申し込み方法、問合せ先:下記をご覧ください。

ご案内
11月に入り朝晩はコートがほしくなるほどの寒さがやってきました。この寒さで井の頭公園の木々のなかには黄色や赤に色づきはじめたものもでてきました。

今回のかんさつ会では、色づいた木々や落葉を鑑賞・観察し、ゲームやクイズを楽しみながら、はっぱの働きや形、色など、はっぱのいろは(=基本)を勉強してみたいと考えています。

井の頭公園で樹木の名前を覚えたい、樹木のことをもっと知りたい、のんびりと井の頭公園の紅葉を楽しみたい、どんな目的のかたも大歓迎です。ふるってご参加ください。

参加申し込み方法
メールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局 大原までお送りください。(大原の名前をクリックしてください。)

メールに記入すべき項目※ 8)以外は必須項目となります

1)「第65回観察会に参加したい」ことを明記してください。
2)参加希望者全員の氏名
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)電話番号(当日連絡のために携帯電話番号が望ましい)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢
7)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、みたか環境ひろば、など)
8)我々(主催者、案内者)へのメッセージ:連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)

【ご注意】
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
- 以上 -

※個人情報保護に関するポリシー:
お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後しばらくして、参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。身近な自然観察の危 険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではあり ません。自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴で ご参加ください。

問合せ

参加に関する問い合わせはkapock@parkcity.ne.jp (大原)まで、 かんさつ会の内容または井の頭かんさつ会についてのお問合せは tnt-lab@nifty.com(田中)までお願いします。
(2010/11/6 佐藤 誠)

第65回井の頭かんさつ会レポート

第65回井の頭かんさつ会

テーマ: 『はっぱの色葉(いろは)』


日時: 2010年11月23日(火・祝) 午前10:00~12:00

場所: 井の頭公園

集合: 午前9時45分 井の頭池ボート乗り場前

主催: 井の頭かんさつ会

後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:

佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)

大橋 博資

上村 肇

竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)

小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)

高野 丈(NACS-J自然観察指導員)

大原 正子

高久 晴子

田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)

日置 日出男

参加者:23名


レポート 

11月のかんさつ会のテーマは、「はっぱの色葉」でした。

回を重ねるたびに、観察に対する視点や深さが増している“井の頭かんさつ会”ですが、 なんといっても自然にふれるのは楽しいと思えることが一番大事です。  季節ごとにその楽しみは異なりますが、今の時期は紅葉を楽しむことではないでしょうか。

資料として配布した井の頭公園を代表する落ち葉のイラストを片手に、 井の頭公園の弁天池周辺の実際に落ちている葉っぱを探すといったゲーム形式での観察でした。  誰しもが知っている「ケヤキ」「サクラ」といった樹も、 葉っぱ一枚だけを見てそれとわかるのは案外むずかしいことです。葉っぱには、 周りにギザギザがあったり、裂けめが入っていたり、上の方が幅広だったり、 その逆だったりと、じっくり観察するといろいろな違いが見えてきます。 また樹によって葉によっても個性があり、イラストの葉っぱとは全然違うということもありました。  また、今回のテーマでもある葉っぱの色についても途中で触れました。

そもそも落葉とは何か、冬という季節が木々にもたらすものはなにか、 といった基本のお話から、赤や黄色に色づく仕組み、 樹のどのあたりから又は葉っぱのどのあたりから色がかわるか、 その樹の日照条件と紅葉の関係といった“井の頭かんさつ会”的なお話までを説明することできました。  この日は開始寸前までは小雨模様でしたが、一人の欠席者もなく参加していただきました。

逆にこの時期の晴天日であれば人出も多く、 落ち葉拾いものびのびとすることはできなかったかも知れません。 途中からは青空ものぞき、終わってみれば最高の観察日和となりました。

(レポート:大橋)

第64回井の頭かんさつ会のお知らせ

第64回井の頭かんさつ会
テーマ: 『まるごと秋観察』~楽しむ生物多様性~

日時: 2010年10月16日(土) 午前10:00~12:00
場所: 井の頭公園
集合: 午前9時45分 井の頭池ボート乗り場前(予定)

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
日置 日出男
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

定員:35名
参加費(保険代・資料代など): 300円、中学生以下は100円
持ち物: 観察用具(ルーペ、虫めがね、双眼鏡など)
申し込み方法、問合せ先:下記をご覧ください。

ご案内

これまでの井の頭かんさつ会は、ひとつのテーマを設定し、対象をそれにふさわしい生き物に絞って観察してきました。 しかし今度のかんさつ会では、井の頭公園の自然まるごと、すべての生き物を対象にして、秋の見どころをいろいろご紹介し、観察してみたいと思います。
とはいえテーマがないわけではありません。それは「生物多様性」。10月は名古屋で生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)が開かれる月です。我々も「生物多様性」という視点を持って秋の生き物たちを観察しましょう。  最近やたらと出てくるその言葉。分かったような分からないような、と思っている人は少なくないと思います。 じつは、生き物の姿や生態を観察していて、「素晴らしい!」とか「すごい!」とか感じることのすべてが生物多様性とつながっています。 まずは生物多様性を楽しむところから始めて、徐々に深い理解へとつなげていければと思います。

今年は到来が遅かった秋を満喫したい人、もっと多くの生き物をもっとよく知りたい人、生物多様性を理解したい人、皆まるごと歓迎です。 ふるってご参加ください。

参加申し込み方法
メールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局 大原までお送りください。(大原の名前をクリックしてください。)

メールに記入すべき項目※ 8)以外は必須項目となります

1)「第64回観察会に参加したい」ことを明記してください。
2)参加希望者全員の氏名
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)電話番号(当日連絡のために携帯電話番号が望ましい)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢
7)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、みたか環境ひろば、など)
8)我々(主催者、案内者)へのメッセージ:連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)

【ご注意】
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
- 以上 -

※個人情報保護に関するポリシー:
お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後しばらくして、参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。身近な自然観察の危 険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではあり ません。自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴で ご参加ください。

問合せ

参加に関する問い合わせはkapock@parkcity.ne.jp (大原)まで、 かんさつ会の内容または井の頭かんさつ会についてのお問合せは tnt-lab@nifty.com(田中)までお願いします。

(2010/9/23 田中 利秋)

第64回井の頭かんさつ会レポート

第64回井の頭かんさつ会

テーマ: 『まるごと秋観察』~楽しむ生物多様性~


日時: 2010年10月16日(土) 午前10:00~12:00

場所: 井の頭公園

集合: 午前9時45分 井の頭池ボート乗り場前

主催: 井の頭かんさつ会

後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:

田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)

大原 正子

日置 日出男

小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)

高野 丈(NACS-J自然観察指導員)

田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)

大橋 博資

上村 肇

竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

参加者:23名


レポート

素晴らしい秋晴れの10月16日、第64回かんさつ会を「まるごと秋観察」 ~楽しむ生物多様性~というテーマで23人の参加者で開催しました。今まさに旬の「生物多様性」を考えながら、井の頭公園の秋を満喫しようと いう、難しくも楽しいかんさつ会となりました。

参加者が3つのグループに分かれてスタートしたかんさつ会。子ども班は 秋のクラフトを楽しんだ後、リーダー工夫の、赤い糸を使っての生物のつな がりを体験。メンバーがいろいろな生物となり、それぞれが持った赤い糸が 複雑に絡み合っていく。一人が糸を引くと(居なくなると)残り全員が引っ 張られる。そのネイチャーゲームをとおして生物のつながり(多様性)を実感しました。

2つの大人班は、七井橋の上でまだ少ない秋を探すことからスタート。渡りの鴨の少なさの意味を考えることから、えさやりの問題・池の生態系 などに想いをうつしていきました。

池のほとりを巡りながら、様々な秋の実り(種子)を集め、そこから見て取 れる遺伝的多様性(種の戦略)について考え、東屋付近では、環境の違いによ る植物の生態の違いを観察し、それぞれの植生の多様性を生む力を実感しました。

梅林では野の花に集まっている虫たちの働きをじっくりと観察、ポリネーターとし ての生態系における存在の意味を目の当たりにしました。

さらにブローチのような素敵な種子の「クサギ」の、葉の嫌なにおいと花の良 い香り・種子の2色効果など、遺伝的多様性を維持するための戦略を実感しました。

すべての生物がテーマの素材となるので、あっという間に時間が過ぎ、少なく なった時間で、御殿山での菌(きのこ)が観察の〆となりました。多様性の土台とも いうべき「菌」の働きとその実態としての様々な形・色の(きのこ)を観察しながら その存在の大切さを学びました。

さいごに代表より、「生物多様性の持つ意味と人間とのかかわり、その大切さ」が 語られ、「さらに観察を深めることで多様性をもっと理解しよう」という言葉でしめ くくられました。

観察会終了後、恒例の懇親会が楽しかったかんさつ会の興奮をひきつぎ、楽しくも 和やかに行われました。

(レポート:日置)

第63回井の頭かんさつ会レポート

第63回井の頭かんさつ会

テーマ: 『夏鳥探鳥会2010


日時: 2010年9月20日(月祝日) 午前9:00~11:00

集合: 午前8時45分 井の頭池ボート乗り場前

主催: 井の頭かんさつ会

後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:

高野 丈(NACS-J自然観察指導員、井の頭バードリサーチ代表)

田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)

小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)

大原 正子

高久 晴子

佐藤 誠

田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)

日置 日出男

大橋 博資

上村 肇

竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

参加者:42名


レポート

恒例、夏鳥の秋の渡りの探鳥会

63回目の井の頭かんさつ会は毎年9月恒例の夏鳥の秋の渡りの探鳥会を開催しました。いったんは涼しくなったのですが、前日から少し暑さが戻っていて、この日も真夏ほどではないにしても、少し蒸し暑い気候でした。こんな日は熱中症に注意しなければなりません。秋になり活動が活発になっているスズメバチ対策と併せて参加者に注意を呼び掛けました。

かんさつ会の前半は呆れるほどに生きものが見当たらない低調さでした。秋に夏鳥を探すには、まずシジュウカラを中心とする留鳥の混群を見つけ、次にそこに混ざっている夏鳥を見つけるのがコツで、それを探すためにはシジュウカラやメジロ、コゲラの声を頼りにするのですが、この日はそれら留鳥がどこにいったのか、なかなか声も聞こえないほど寂しい状況でした。やっとのことで留鳥の声を捉えても、鳥たちは高い樹の上の方にいて、なかなか姿を捉えることができない悪条件でした。夏鳥はおろか、留鳥さえ満足に観察できない状況でしたが、かろうじて森のシンボルになっている高い枯れ木にエゾビタキがとまったのを観察することができました。

後半の巻き返し

その後も全身全霊を傾けて鳥探しをしますが、やはり好条件は訪れませんでした。ところがそろそろ終了という時間帯になって、状況が一変しました。樹の高いところにいた鳥たちがやっと降りて来て、 留鳥から夏鳥まで面白いように観察できる状況になりました。待っていた状況がやってきたので、かんさつ会を延長して徹底的に観察しました。留鳥ではコゲラをじっくり観察することができ、夏鳥ではコサメビタキやキビタキ雄などのを観察することができました。

かんさつ会の最後に、最近取り組んでいる井の頭公園西園整備計画について紹介し、身近な自然の観察の積み重ねがその環境の真の価値を評価することにつながり、観察を楽しみながらしっかり記録として残すことが自然を護る力になることを紹介しました。

(レポート:高野)