第154回井の頭かんさつ会のレポート

第154回井の頭かんさつ会 

タイトル 井の頭公園の春

■実施年月日 2018年3月17日(土)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者:36名(大人25名、子ども11名)

案内人:井の頭かんさつ会スタッフ14名

■実施場所 ボート乗り場前広場→七井橋→お茶の水池北岸→お茶の水→

梅園・野草園→御殿山→陸上競技場・交流広場東側通路→小鳥の森南側→ナザレ雑木林

(解散)

■実施レポート  (作成:第154回企画担当 佐藤 誠)

3月のこの時期は暖かい日と寒い日が交互にやって来て当日の気温や天候が全く読めません。本当は花と昆虫の繋がりを中心にした観察会にしたかったのですが寒くて昆虫が活動できない場合があることも考慮し、「井の頭公園の春」という漠然としたテーマで募集・実施しました。

実施日の3日前、2日前は20℃を越える暖かさで多くの花が咲き始め、成虫で越冬したチョウが飛ぶなど最高の日和でしたが、当日は晴れてはいるものの気温が10℃前後と少々肌寒い中でのスタートでした。

それでもボート乗場の近くでヒサカキの匂いを嗅いだり、ツルニチニチソウにつくアブラムシ、アブラムシを食べるヒラタアブの幼虫を観察することからスタート、お茶の水池の北岸でヒュウガミズキ、コブシ、ミツマタ、サンシュユなど、お茶の水池の近くではナズナ、ヘビイチゴ、タネツケバナなどを観察し、前半のハイライト梅園・野草園に到着です。そのころには気温も少し上がりアズマイチゲ、ニリンソウ、カタクリ、アマナなどが花を開いてくれ、ちょうどビロードツリアブがカタクリの花で吸蜜するところも観察できました。

後半は御殿山でアカシデ、イヌシデの雄花の色の違いを観察、交流広場ではウグイスカグラ、キブシなどを見ながら小鳥の森南側へ進みます。このエリアは日当たりが良く、昆虫の越冬場所となっていますが、今年はタブノキの葉上で越冬するムラサキシジミ、オカメザサについているオオカマキリの卵塊が見られました。

いよいよ最後のナザレ雑木林ではコナラの幹でクヌギカメムシの幼虫が親の残してくれたゼリー状の栄養を食べながらコナラの葉の展開を待ちながら成長している様子を観察し今回のかんさつ会は無事に終了しました。

 

====・・・・====

若干気温は低めなものの良い天気で、多くの花を観察できまた若干の昆虫も見ることができ参加者の皆様にも喜んでいただけたと思います。

ただ今年は大雪や寒さが厳しかったことの影響か、また管理上の剪定や草刈りの影響か

例年に較べ昆虫の数が少なかったことが気がかりでした。

多くの方が来園する公園ですので利用者の安全や利便のための管理は必要だと思いますが、公園管理者には出来るだけ多くの生きものが生きていける環境を残していただきたいものです。

 

====・・・・====

第153回井の頭かんさつ会レポート

第153回井の頭かんさつ会 

タイトル 池底の生きもの

■実施年月日 2018年2月25日(日)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者:36名(大人25名、子ども11名)

案内人:井の頭かんさつ会スタッフ14名+保全活動班補助2名

■実施場所: ボート乗り場前広場→狛江橋→七井橋 →ゴイサギ島付近池底→

弁天池底(弁天堂付近) →お茶の水橋〜野口雨情碑(池底) 解散

■実施レポート (作成:第153回企画担当 村上 健太)

かいぼり中の池底に入る今回のかんさつ会は市民の関心が高く、三鷹市市報での告知を行わなかったにもかかわらず、またかいぼり隊の池底ツアーもあるにも関わらず、申し込み開始数日で定員に達しました。

まず池に入る前に、かいぼりの目的と現在までの効果/成果をお話ししました。最初は外来種が多かったものが、今回は在来種が多くなっているとお話しすると、笑顔を見せる参加者もいました。

狛江橋や七井橋の上から泥に残る生き物の足跡を観察しました。池の泥の乾燥によるひび割れで見えにくい箇所もありましたが、大小サギ類の足跡を見比べたり、四つ足動物の足跡の主は何なのか推察しながら観察したりしました。カモとサギの足の違い(水かきの有無)と池での生活様式の違いを説明すると、小さなお子様が興味を示してくれました。

親水デッキ脇からゴイサギ島の横を通り、七井橋まで歩きました。七井橋横のヒメガマは1回目のかいぼり後に復活したかいぼりの成果です。水草が増えると、プランクトンや小魚の隠れ場所になり、池の生態系が多様になると説明しました。またヒメガマ地下茎を移植した場所でも説明を加え、水草を増やす取り組みを説明しました。

今回の観察目的の一つは”湧水”です。弁天池に入り、湧水が出ている場所を見つけました。これが井の頭池の最初の水で、神田川の源流だと解説しました。動画を撮影する人もいました。当日は寒く、池の水温は10度ぐらいでしたが、湧水付近は15度と暖かく、手を浸して温かさを確かめました。

続いてお茶の水橋付近からお茶の水池に入ります。護岸のコンクリート板の隙間から伸びる木の根や、水質浄化装置など、普段は水の中にあるものを見ることができ、参加者だけでなく案内人もワクワクしていました。昔、玉川上水に水を送る取水口の跡も見ました。

油膜のように見える、鉄細菌によって生成された皮膜を水たまりに見つけました。汚れている訳ではありません。これも池の生き物(生き物の跡)だと説明すると、初めて見るものに参加者の目が輝きました。

 

====・・・・====

池に水がないため、池底は生き物が少なかったのですが、それでも池底に入れたことや、普段は見られないものが見られたことに参加者の皆さんは楽しんで満足してくれたようです。単に池に入るだけでなく、かいぼりの意義や井の頭池の本来の自然・生態系について理解も深まったことと思います。

====・・・・====

第153回井の頭かんさつ会のお知らせ

第153回井の頭かんさつ会
「池底の生きもの」
日時: 2018年2月25日(日曜日)午前10:00~12:00
(小雨決行、強雨の場合は雨プログラム実施)
集合: 9時45井の頭公園ボート乗り場前広場
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
村上 健太(NACS-J自然観察指導員)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
上村 肇
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)
中村 芳生(NACS-J自然観察指導員)
野口 明美(森林インストラクター)
栫 祐子

対象者:小学生以上(小学6年生以下は要保護者同伴)
定員:40名
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円

服装:長靴(深くて足にフィットするもの。浅くてガバガバなものは脱げてしまい、役に立ちません)、汚れてもいい服装(かつ防寒用のアンダーウェアを着るなど、暖かくしてください)
※必ず泥で汚れるとお考え下さい。上下カッパを着るのもいいでしょう。

持ち物:観察用具、双眼鏡、防水のデジカメなど(泥で汚れるとお考え下さい)

ご案内

今、井の頭池では水質浄化と外来種の駆除を目的とした「かいぼり」が行われています。
そのため、池の水が抜かれ、普段は見られない池の底が露出しています。
池の底はどうなっているのでしょう? どんな生き物が暮らしているのでしょう?
また水が抜けたことで見られる生き物の姿や行動など、今しか見られないものがたくさんあります。
みんなで池底を歩き、いろいろな生き物を見つけて観察しましょう。

参加申し込み方法

下のアイコン「井の頭かんさつ会参加申込みページ」をクリックし、申し込みフォームよりお申し込み下さい。(アイコンをクリックすると申込みページが立ち上がります)
必須項目全てにご記入の上、ページ下端にある「確認画面へ」ボタンを押し、確認画面を表示された後に申し込みボタンを押して下さい。
申し込みが完了すると自動返信メールが届きますのでご確認下さい。
メールアドレスに間違いがないようにご注意ください。
※もし、既に定員に達している場合には申し込みフォームは表示されず、満員を知らせるメッセージが表示されます。残念ですが、また次回よろしくお願いします。

〇井の頭かんさつ会参加申し込みフォーム
必須項目すべてにご記入の上、ページ下端にある「確認画面へ」ボタンを押し、確認画面を表示された後に申し込みボタンを押して下さい。
申し込みが完了すると自動返信メールが届きますのでご確認下さい。
メールが届かない場合は申込みが完了していないか、記載したメールアドレスに間違いがあります。メールアドレスにお間違いのないようお願いいたします。

参加申込期限:2018年2月22日(木曜日)24:00まで
※ほとんどの回で、締め切り前に定員が満員になります。申し込みはお早めにどうぞ。
※お申し込みの際は、@form-mailer.jp 及び kentax.high@gmail.com
からのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定をご確認ください(とくに携帯電話のメールアドレスで申込む方)
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
また、下記にありますように、当日中止の判断を行う場合もあります。

注意事項・問い合わせ先

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。

□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、常に無事故を目指して安全管理いたします。
今回のかんさつ会は池の底を歩きます。池の水には入りませんが、足元が悪い場所がある可能性がありますし、池底に降りる時や上がる時は転倒の危険性もありますので、自分の身は自分でしっかり守る気持ちでご参加下さい。
特に小さなお子さんを連れた参加の場合、保護者の方が安全を確保するようお願いします。
□対象レベル・年齢について
小学1年生以上を対象とし、小学6年生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
小雨の場合は実施し、まとまった雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。
ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その場合は申込者にメールにて連絡いたします。
□写真撮影について
かんさつ会実施中に、会の様子を撮影します。その写真は公園への実施報告書や
井の頭かんさつ会ホームページなどに掲載する可能性があります。参加者の顔を大写しにしないよう、また顔がはっきり写った写真は使用しないよう常識的に配慮しますが、撮影を望まれない場合は事前にスタッフにお申し付けください。
お問い合わせは kentax.high@gmail.com(村上)までお願いします。
(2018/2/1 村上健太)

 

第152回井の頭かんさつ会レポート

第152回井の頭かんさつ会

■タイトル 師走の野鳥観察会

■実施年月日 2018年12月16日(土)13:00~15:00

■参加者数 一般参加者37名(大人32名、子ども5名)

案内人 井の頭かんさつ会スタッフ13名、応援スタッフ 1名

■実施場所 ボート乗り場前(集合)→七井橋→お茶の水池北岸→弁天池→御殿山→松本訓導碑付近

■実施レポート (作成:第152回企画担当 高野 丈)

第152回かんさつ会はバードウォッチングをしました。

この冬は寒いですが、当日は風もなく、気温も上がり、絶好の鳥見日和でした。

今シーズンは、ツグミや池のカモ類などの冬鳥の飛来数が少なめでしたが、冷え込みと時を同じくするように数が増えてきました。また、この時期はシジュウカラ、メジロ、コゲラ、エナガの混群が観やすいので、観察対象には事欠きませんでした。3班体制で参加者をご案内しました。

今回は視覚障害者の参加者がいたので、野鳥観察の楽しさをどうやって伝えるか、いろいろ考えました。多くの場合はなるべく言葉豊かに説明することしかできないのですが、カイツブリのぬいぐるみを触っていただいて、そのスケールや形を感じてもらうなどの工夫をしました。

 

====・・・・====

小春日和のなか、スタッフも参加者もバードウォッチングをたっぷり楽しむことができました。

視覚障害者の方にはとても喜んでいただき、同じように視覚障害者で自然観察会に参加したい方が少なくないので、いずれ視覚障害者向けの自然観察会を開催して欲しいという要望をいただきました。そのような機会を設けられればと思います。

====・・・・====

第152回井の頭かんさつ会のお知らせ

第152回井の頭かんさつ会
「師走の野鳥観察会」
日時: 2017年12月16日(土曜日)午後13:00~15:00
(小雨決行)
集合: 12時45井の頭公園ボート乗り場周辺

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクタ―)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
村上 健太(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)
中村 芳生(NACS-J自然観察指導員)

対象者:どなたでも(小学生以下は要保護者同伴)
定員:40名
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
服装:暖かい服装
持ち物:双眼鏡※、望遠鏡、野鳥図鑑、筆記用具、あたたかい飲み物など、お持ちのものを必要に応じて
※双眼鏡を持っていない方にはお貸出ししますので、参加申込み時に希望台数をご入力ください(ただし、台数に限りがありますので、ご希望に添えない場合もあります)。

ご案内

秋、井の頭池にキンクロハジロが浮かび、シメが上空を通過するのを皮切りに、冬鳥の飛来が始まります。秋も深まると、森にはジョウビタキの澄んだ声が響き、やぶではウグイスが地鳴きし、ツグミは寒さに乗ってくるかのように上空を通過します。森の暗がりにルリビタキがやってくると、タレントは勢ぞろい。やがて葉が落ちて、野鳥を観察しやすくなります。今回の井の頭かんさつ会は、久しぶりの野鳥観察会。さあ、一緒に楽しみましょう。

+忘年会のご案内

毎年12月の井の頭かんさつ会は、終了後に忘年会を開催しています。野外観察を楽しんだ後は、かんさつ会メンバーや参加者同士、盛り上がって交流を深めましょう。どなたでもご参加いただけます(参加は自由です)。忘年会だけ参加!というユニークな方も歓迎します。
時間:15:30~17:30
場所:旬鮮だいにんぐ天狗 吉祥寺店
予算:4000円(予定)
※申し込みはお手数ですが、かんさつ会とは別のフォームに入力してください。

参加申し込み方法

下のアイコン「井の頭かんさつ会参加申込みページ」をクリックし、申し込みフォームよりお申し込み下さい。(アイコンをクリックすると申込みページが立ち上がります)
※もし、すでに定員に達している場合にはその旨のメッセージが表示されます。

〇かんさつ会参加申し込み

〇忘年会参加申し込み

必須項目すべてにご記入の上、ページ下端にある「確認画面へ」ボタンを押し、確認画面を表示された後に申し込みボタンを押して下さい。
申し込みが完了すると自動返信メールが届きますのでご確認下さい。
メールが届かない場合は申込みが完了していないか、記載したメールアドレスに間違いがあります。メールアドレスにお間違いのないようお願いいたします。

申し込み締め切り
かんさつ会 2017年12月13日(水曜日)24:00まで
忘年会   2017年12月10日(月曜日)24:00まで
(締め切り前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
また、下記にありますように、当日中止の判断を行う場合もあります。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。

□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
小雨の場合は実施し、まとまった雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。申込者にメールにて連絡いたします。

お問い合わせは inokashira.joe@gmail.com(髙野)までお願いします。
(2017/11/18 高野丈)

 

第151回井の頭かんさつ会レポート

第151回井の頭かんさつ会 

タイトル 紅葉と落ち葉

■実施年月日 2017年11月26日(日)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者 27名(大人21名、子ども6名)

案内スタッフ 12名

■実施場所  ボート乗り場前(集合)→七井橋 →お茶の水池北岸 →野草園 →御殿山 →松本訓導碑付近

■実施レポート (作成:第151回企画担当 村上 健太)

例年12月上旬にイロハモミジが色づくので、計画段階では11月下旬の実施では早過ぎるかとも心配しましたが、今年は11月に急激な冷え込みもあり、当日はイロハモミジの紅葉が真っ盛りで絶好の“紅葉狩り”日和でした。

ボート乗り場前からスタートしました。まずは落ち葉の基本として、木が葉を落とす理由(又は落とさない種類がある理由)としくみ、色が黄や赤に変化するしくみを解説しました。その後に、今回のかんさつ会では仕組みを理解する他に2つのテーマで葉を見るという話をしました。1つは木々の紅葉/黄葉にもいろいろなパターンがあること、いろんな葉の形があることを見て楽しむというもの。もう1つはサクラやケヤキなどキザギザ(鋸歯)があって細長い木の葉の見分けられるようになることです。

ボート乗り場前にあるソメイヨシノで参加者に赤くなった葉を示して問いかけました。普段から井の頭公園に来ている人でも、花の時期以外には桜を葉では見分けられませんでした。

今回の見分けを覚えてもらおうと思った木は、ほとんどが井の頭公園では本数が多い木や日常生活でも接することの多い木(ソメイヨシノ、コナラ、ケヤキ、エノキ、アキニレ)などで、かんさつ会が終わった後でも違いに気づけると嬉しいものばかり。1つ1つの特徴と見分けポイントを説明すると、参加者は似た他の木と違いを見比べていました。野口雨情歌碑付近ではエノキとムクノキの見分け、御殿山ではイヌシデとアカシデの見分けを皆楽しそうにしていました。形だけでなく、触った感じや光沢の有無などに注目して見分ける参加者もいて、それぞれに観察を深めていました。

形以外で落ち葉を楽しむという点については、シナマンサクの葉を触って、ふかふかな毛をずっと触っている方や、甘い香りのするカツラの葉が気に入った様子の参加者もいました。

ゴール近くの松本訓導碑付近のトウカエデでは黄色い葉と赤い葉まだ緑の葉もあり、色の違いを楽しんでいました。

 

====・・・・====

今回は落ち葉という渋いテーマであったためか、大人のみの参加が多かったので、単に紅葉を楽しむだけでなく、そのしくみや葉の形の詳細な見分け方、落ち葉の自然界での働きも理解して頂こうと思いました。大人であれば、理解が進めば進むほどにもっと自然を好きになってくれると思うからです。

特に落ち葉の働きについては配布資料にも記載して、「落ち葉は無駄なものではなく、生態系での物質循環の一部であって、公園においても木の根元に寄せるなどして土に還らせるのが良い」と説明しました。私の担当したグループは大人のみのグループだったため、皆さんちゃんと話しを聞いてくれて、落ち葉の大切さを知っていただいたようでした。ある参加者の方は「落ち葉をはかないほうが良いんですか?」と質問をいただいたので「公園では通行の邪魔になる落ち葉は移動したほうが良いですが、それでも分解されて土に還るものなので、通路からは除けて木の根元の土の上に移動するのが良い」と説明しました。参加者が公園の生態系を理解して、自然豊かな井の頭公園を愛してくれることを願います。

====・・・・====

第151回井の頭かんさつ会のお知らせ

第151回井の頭かんさつ会
「紅葉と落ち葉」
日時: 2017年11月26日(日曜日)午前10:00~12:00
(小雨決行)
集合: 9時45井の頭公園ボート乗り場周辺

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
村上 健太(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)
中村 芳生(NACS-J自然観察指導員)

対象者:どなたでも(小学生以下は要保護者同伴)
定員:30名
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
お持ちであれば観察用具を(カメラ、ルーペ、双眼鏡など)

ご案内

四季の変化がある日本では秋には紅葉が楽しめます。
何故紅葉したり、落葉したりするのでしょうか?
色とりどりの葉を観察しつつ、考えてみましょう。
また落ち葉で木の見分けもやってみましょう。

参加申し込み方法

下のアイコン「井の頭かんさつ会参加申込みページ」をクリックし、申し込みフォームよりお申し込み下さい。(アイコンをクリックすると申込みページが立ち上がります)
※もし、すでに定員に達している場合にはその旨のメッセージが表示されます。

必須項目すべてにご記入の上、ページ下端にある「確認画面へ」ボタンを押し、確認画面を表示された後に申し込みボタンを押して下さい。
申し込みが完了すると自動返信メールが届きますのでご確認下さい。
メールが届かない場合は申込みが完了していないか、記載したメールアドレスに間違いがあります。メールアドレスにお間違いのないようお願いいたします。

井の頭かんさつ会参加申込みページ
申し込み締め切り: 2017年11月23日(木曜日)24:00まで
(締め切り前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
また、下記にありますように、当日中止の判断を行う場合も申込者にメールでお知らせします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。

□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る心構えでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
小雨の場合は実施し、まとまった雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。申込者にメールにて連絡いたします。

お問い合わせは kentax.high@gmail.com(村上)までお願いします。
(2017/11/2 村上健太)

 

第150回井の頭かんさつ会のお知らせ

第150回井の頭かんさつ会
「秋の植物」
日時: 2017年10月29日(日曜日)午前10:00~12:00
(小雨決行)
集合: 9時45井の頭公園ボート乗り場周辺

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクタ―)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
村上 健太(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)
中村 芳生(NACS-J自然観察指導員)

対象者:どなたでも(小学生以下は要保護者同伴)
定員:30名
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:双眼鏡(お持ちの方)、5~10倍程度の倍率のルーペ(お持ちの方)、筆記用具、虫刺され対策,飲み物(熱中症対策)
※希望者にはルーペの貸し出しを行います。参加申し込み時のフォームにてお申し込みください。

ご案内

秋も深まり、植物も夏からはいろいろな変化が見られます。葉っぱは少しづつ色づき始め、落葉する葉も見かけるようになっています。木の実も様々な色・形で実り始めています。一方、足元を見ると草にも秋ならではの様相が見られるようになってきています。花は少ないのですが、たねも様々な形や色で眼・観察心を楽しませてくれます。
そんな秋の植物を一緒に観察し、秋の井の頭公園の自然を満喫しませんか。

参加申し込み方法

下のアイコン「井の頭かんさつ会参加申込みページ」をクリックし、申し込みフォームよりお申し込み下さい。(アイコンをクリックすると申込みページが立ち上がります)
※もし、すでに定員に達している場合にはその旨のメッセージが表示されます。

必須項目すべてにご記入の上、ページ下端にある「確認画面へ」ボタンを押し、確認画面を表示された後に申し込みボタンを押して下さい。
申し込みが完了すると自動返信メールが届きますのでご確認下さい。
メールが届かない場合は申込みが完了していないか、記載したメールアドレスに間違いがあります。メールアドレスにお間違いのないようお願いいたします。

井の頭かんさつ会参加申込みページ
申し込み締め切り: 2017年10月26日(木曜日)24:00まで
(締め切り前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
また、下記にありますように、当日中止の判断を行う場合もあります。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。

□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
小雨の場合は実施し、まとまった雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。申込者にメールにて連絡いたします。

お問い合わせは mktsato310@gmail.com(佐藤)までお願いします。
(2017/10/1佐藤誠)

第149回井の頭かんさつ会レポート

第149回井の頭かんさつ会レポート 

タイトル 虫をさがそう

■実施年月日 2017年9月24日(日)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者 25名(大人13名、子ども12名)                                案内スタッフ 12名

■実施場所: ボート乗り場前(集合)→七井橋 →お茶の水池北岸 →野草園 →御殿山 →玉川上水 →松本訓導碑付近

■実施レポート (作成:第149回企画担当 村上 健太)

今回の観察会は昆虫をテーマにしたので、親子など複数での参加が多いと予想されましたが予想通り親子が多く、受け付け開始から3日で満員御礼になりました。

まずは七井橋の上からトンボの観察をします。遠くにいるトンボの種類は分かりませんが、季節移動をする話や、南から海を渡って来るトンボの話を興味深げに聞いてくれました。

お茶の水池北側の草地ではバッタの観察をします。大人も子供も草の間に目を凝らしますが、子供の参加者は大人よりも早く昆虫を見つけます。今回は昆虫全般が対象ですが、バッタとアリを中心に観察するように計画しました。しかし昆虫好きの子供はいろいろなものを見つけてきます。カマキリ、ハサミムシ、カメムシ、ゴミムシ、はてはミミズやクモまで。それぞれの名前を教えてあげるのも大切ですが、本当は虫探しから虫の生息環境を考えて欲しいものです。「草地という自然がなくなると、バッタがいなくなり、バッタがいなくなると、バッタを食べる虫や鳥がいなくなり、いろんな生きものの関わり合いがなくなってしまうから、自然が貧弱になってしまう」旨の説明をして生物多様性の大切さを話ましたが、小学生はわかってくれたでしょうか?バッタを捕まえて体の作りを観察したり、草の種類とバッタの種類の関係も考えたりしました。

水生物園入口や野草園では、秋の花にキタキチョウやセセリチョウなどのチョウ類、ハチ・アブなどが集まっていました。素早く動くため観察しづらいですが、小さな子供も一生懸命に目で追っていました。

御殿山では主にアリの観察をしました。アリにたくさんの種類があることにびっくりする子供と、感心している大人もいました。普段はなかなか気をつけて見ることがないアリは、土の中に巣を造るものもいるし、木の幹に通り道をつくるものや巣を造らないものもいて、多様であることを実感してもらいました。当日かんさつ会が始まる前に、砂糖をひとつまみ木の根元に置いておくと、トビイロシワアリが集まってきていました。ここからアリが臭いを頼りに餌を探す話をしました。アリは小さくて、子供は喜んで探しますが、大人にとっては小さくて目が疲れます。1mm程度の小さなアリもいて、一生懸命目を凝らしました。

玉川上水沿道の笹にはアブラムシがついていて、そこにアリが甘露をなめに集まります。アリと他の生き物の共生の話をしました。

 

====・・・・====

今回は「虫を探そう」というテーマのため、小さなお子さんとその親御さんという組み合わせの参加者が多かったです。身近な自然が少なくなる中、子供に虫探しを通じて自然を体験させたいという親御さんの気持ちがうかがい知れました。普段公園に散歩に来る親子も、本気で虫を探すのは初めていう人が多い印象でした。

かんさつ会終盤でカイガラムシとアリの共生関係を観察した後に、あるお父さんが「アリもいろいろな生き物と関わって暮らしているのですよね」と正に私が伝えたいことを感想として言ってくれたことが嬉しかったです。これからも住民の皆様に井の頭公園の多様な自然を体感してもらう様にかんさつ会を企画したいです。

====・・・・====

第149回井の頭かんさつ会のお知らせ

第149回井の頭かんさつ会
「虫をさがそう」
日時: 2017年9月24日(日曜日)午前10:00~12:00
(小雨決行)
集合: 9時45井の頭公園ボート乗り場周辺

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
村上 健太(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクタ―)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
中村 芳生(NACS-J自然観察指導員)

対象者:どなたでも(小学生以下は要保護者同伴)
定員:30名
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:水分補給用飲み物、蚊除け、
お持ちであれば観察用具(カメラ、ルーペ、双眼鏡など)
※希望者にはルーペの貸し出しを行います。
参加申し込み時のフォームにてお申し込みください。

ご案内

井の頭公園には様々な昆虫が様々な環境で暮らしています。
池周辺にはトンボやアメンボが見られますし、花にはチョウやハチも集まりますが、
今回のかんさつ会では特に草地や樹木の周囲で暮らすアリやバッタ(アリとキリギリス!)に注目して探します。
虫がどのような環境でくらしているかを観察し、生息環境の大切さも考えます。

参加申し込み方法

下のアイコン「井の頭かんさつ会参加申込みページ」をクリックし、申し込みフォームよりお申し込み下さい。(アイコンをクリックすると申込みページが立ち上がります)
※もし、すでに定員に達している場合にはその旨のメッセージが表示されます。

必須項目すべてにご記入の上、ページ下端にある「確認画面へ」ボタンを押し、確認画面を表示された後に申し込みボタンを押して下さい。
申し込みが完了すると自動返信メールが届きますのでご確認下さい。
メールが届かない場合は申込みが完了していないか、記載したメールアドレスに間違いがあります。メールアドレスにお間違いのないようお願いいたします。

井の頭かんさつ会参加申込みページ
申し込み締め切り: 2017年9月21日(木曜日)24:00まで
(締め切り前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
また、下記にありますように、当日中止の判断を行う場合もあります。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。

□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
小雨の場合は実施し、まとまった雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。申込者にメールにて連絡いたします。

お問い合わせは kentax.high@gmail.com(村上)までお願いします。
(2017/7/22 村上健太)