第154回井の頭かんさつ会のレポート

第154回井の頭かんさつ会 

タイトル 井の頭公園の春

■実施年月日 2018年3月17日(土)10:00~12:00

■参加者数  一般参加者:36名(大人25名、子ども11名)

案内人:井の頭かんさつ会スタッフ14名

■実施場所 ボート乗り場前広場→七井橋→お茶の水池北岸→お茶の水→

梅園・野草園→御殿山→陸上競技場・交流広場東側通路→小鳥の森南側→ナザレ雑木林

(解散)

■実施レポート  (作成:第154回企画担当 佐藤 誠)

3月のこの時期は暖かい日と寒い日が交互にやって来て当日の気温や天候が全く読めません。本当は花と昆虫の繋がりを中心にした観察会にしたかったのですが寒くて昆虫が活動できない場合があることも考慮し、「井の頭公園の春」という漠然としたテーマで募集・実施しました。

実施日の3日前、2日前は20℃を越える暖かさで多くの花が咲き始め、成虫で越冬したチョウが飛ぶなど最高の日和でしたが、当日は晴れてはいるものの気温が10℃前後と少々肌寒い中でのスタートでした。

それでもボート乗場の近くでヒサカキの匂いを嗅いだり、ツルニチニチソウにつくアブラムシ、アブラムシを食べるヒラタアブの幼虫を観察することからスタート、お茶の水池の北岸でヒュウガミズキ、コブシ、ミツマタ、サンシュユなど、お茶の水池の近くではナズナ、ヘビイチゴ、タネツケバナなどを観察し、前半のハイライト梅園・野草園に到着です。そのころには気温も少し上がりアズマイチゲ、ニリンソウ、カタクリ、アマナなどが花を開いてくれ、ちょうどビロードツリアブがカタクリの花で吸蜜するところも観察できました。

後半は御殿山でアカシデ、イヌシデの雄花の色の違いを観察、交流広場ではウグイスカグラ、キブシなどを見ながら小鳥の森南側へ進みます。このエリアは日当たりが良く、昆虫の越冬場所となっていますが、今年はタブノキの葉上で越冬するムラサキシジミ、オカメザサについているオオカマキリの卵塊が見られました。

いよいよ最後のナザレ雑木林ではコナラの幹でクヌギカメムシの幼虫が親の残してくれたゼリー状の栄養を食べながらコナラの葉の展開を待ちながら成長している様子を観察し今回のかんさつ会は無事に終了しました。

 

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若干気温は低めなものの良い天気で、多くの花を観察できまた若干の昆虫も見ることができ参加者の皆様にも喜んでいただけたと思います。

ただ今年は大雪や寒さが厳しかったことの影響か、また管理上の剪定や草刈りの影響か

例年に較べ昆虫の数が少なかったことが気がかりでした。

多くの方が来園する公園ですので利用者の安全や利便のための管理は必要だと思いますが、公園管理者には出来るだけ多くの生きものが生きていける環境を残していただきたいものです。

 

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