第82回井の頭かんさつ会レポート

第82回井の頭かんさつ会

「春の野草」~小さな姿に大きなパワー~

日時:2012年3月18日(日曜日)午前10:00-12:00
集合:午前9時45分 京王帝都井の頭線・井の頭公園駅前広場(井の頭公園入口前)
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所

案内

竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
上村 肇
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資

参加者: 29名 (大人24子供5)

レポート

前日まで雨の日が続き心配しましたが、当日は曇り空ながら天気も回復、まずまずの観察日和となりました。
テーマの「春の野草」は親しみ易いテーマでしょうか、子どもも交えた家族、カップル、歩き始めの1歳のお子さんから86歳のお年よりまで、幅広い世代の参加者が集まりました。グループ分けは子供及びその保護者の班を1班、大人班が2班という3班編成としました。テーマに関しての簡単なポイントと資料について説明のあと、グループごと上記観察コースに進みました。
各班、日頃見慣れたようで見過ごすことも多い野草を、改めてじっくり観て特徴や名前を確認しながら、野草たちの驚くべき「たくましさ」について質問したり、説明を聞いたりしてコースを回りました。
最初の場所は井の頭公園駅の北側、フェンスに囲まれた駅敷地の一角です。実はここ野草にとっては一種の「保護区」で、簡単に15種を越える野草が群がっています。ヨモギ、タンポポ、ハルシオン、ミチタネツケバナ、ヤエムグラ、オオアレチノギク、キュウリグサ、シロツメクサ、オランダミミナグサ、オニノゲシ、ムラサキハナナ、セイタカアワダチソウ、等々。足元の道端にも目がゆきます。まずはロゼットを作るもの、すでに花を咲かせはじめたもの、など野草の姿と名前のおさらいです。名前と姿をむすびつける中で質疑応答が活発になってきます。
道を挟んだ三角広場に移ると早速タンポポにも似た大小のロゼットが群がっています。アブラナ科のカキネガラシです。ロゼットの下を掘って長い根を見ます。
少し進んでオオバコの根も同様に見てみます。形は違うものの、どちらも地面に
生えた姿に対して、これから成長するため栄養を貯めた大きな根です。
リーダーが用意した写真で、それぞれの野草の親の姿・花や茎などを確認します。
子供班では、外来種(帰化植物)の原産地あてクイズを代表国の国旗を使っておこなうなど子供向け特別メニューも出て、大いに盛り上がりました。
次は井の頭池から続く神田川沿い、ゆうやけ橋の袂を見て回ります。ナズナ、ハコベ、ヒメオドリコソウ、キュウリグサの花を見、葉の匂いを嗅ぎ、茎の形を確認しながら進みます。
オオイヌノフグリの花はほんの一部しか開いていませんでしたが、アリが運ぶエライオソームのついた種、他家受粉・自家受粉併用の繁殖戦略などの簡単な補足説明がされました。
橋を渡り川縁に下りて、オニノゲシ、ハハコグサ、ウラジロチチコグサ、ギシギシ
などを見てから、ギシギシとカタバミの葉で10円玉磨き実験をしました。草の作る蓚酸は、ヨモギやノビルなど強い匂いと同様に本来は野草の虫除け対策だったといわれていますが・・・。
次は石垣に沿って駅方面に進みます。石垣の隙間から長い茎を伸ばすホトケノザ、
石垣の下にも群落を作っています。すぐ隣にヒメオドリコソウは花をつけているのにホトケノザは赤い蕾のようなもの以外、咲いた花がないのはどうしてでしょう。
同じ科の近縁種に見られる不思議な関係に改めて野草の不思議さに感心します。
あっという間に予定時間が近づき、特番「根掘り葉掘り」の根掘りの時間が厳しくなってきました。そこをなんとか急いでノビル、タンポポ、カラスノエンドウの根を掘り出し、神田川の水で土を落とし、鱗茎(ノビル球根)、タンポポの立派な根、カラスノエンドウの根粒も確認でき、お開きとなりました。

■レポーター所感
・ 何かおかしな今年の天気が続いていますが、遅れていた梅の花も咲き、やっと春らしくなってきました。野草たちも日を追うごとに葉を広げ、花を咲かせ始めています。心配した雨にも降られず、少し尻切れ気味でしたが、予定したメニューもなんとかこなすことができました。参加者の皆様には今回のテーマ“春の野草たちの小さな姿に秘められた大きなパワー”に賛同していただけたように思います。
野草は人によってはどうでもよい存在、また邪魔な存在とする人すらあるかも知れませんが、見れば見るほど知れば知るほど、その可憐な美しさやしたたかさに驚くばかりで、多くの人とこの楽しさを共有できることを望みます。貴重な都会の公園の全てにそうあれと期待するのは難しいとおもいますが、少なくとも一部には最低限の手入れのままの野草が見られる場所が残されることを祈ります。
「雑草という草はない。すべての草にはそれぞれ名前があって、自分に合った場所を選んで生を営んでいる。人間の勝手な都合で切ったり、刈ったりしてはいけない。」と昭和天皇が言われたとか、まさに至言と思います。
(レポート:竹内、写真:高野)

第81回井の頭かんさつ会レポート

第81回井の頭かんさつ会

「冬の樹木―もっと知ろう常緑樹」

日時: 2012年2月25日 10時~12時
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
 日置 日出男(森林インストラクター)
 田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
 小町 友則(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
 高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
 大原 正子
 高久 晴子
 田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
 大橋 博資
 竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
参加者:12名(大人12名)

レポート

81回井の頭かんさつ会当日は、寒く冷たい冬の雨の中で行われました。
参加者も12名、しかも子供の参加者なしという、いつもと比べて非常にこじんまりとした会でした。
多くの樹木が葉を落とし、枯れ枝のさびしい風景の冬に緑の葉を茂らせ、森を元気づけている常緑樹。その多様な形態、種類、生態をさらに詳しく知り、もっと常緑樹を身近なものにしよう、という狙いで行われた今回のかんさつ会でしたが、雨のため野外での観察をあきらめ、屋内での雨の日用プログラムとなりました。
企画担当者が朝早く集まり、いろいろな場所から40種類もの常緑樹の葉を集め、(枝付きです)机の上に並べて、参加者の集合を待ちました。
いつもどおり井の頭公園のボート乗り場(屋根の下、ボート乗り場入口をお借りして受付を行いました)での受付を済ませた参加者を地区公会堂まで案内し、並べた葉を前に、リーダーから常緑樹の特徴についての説明が始まりました。
落葉樹と比べて、全体的に葉は小さく厚いこと、緑色が濃く光り方も強いこと、クチクラ層という葉の表面にみられる蝋分がどうして作られるのかなどなど、常緑樹の生態、特徴、分布遷移についての話が語られ、参加者の好奇心をくすぐっていきました。
さらに、葉の見分け方、樹木の同定の方法についての説明があり、いよいよそれまでの説明を思い出しながら、スタッフが持ち寄った図鑑を使っての葉の同定にチャレンジです。
葉に鋸歯があるかないか、生え方は対生か互生か、色は、厚さは、冬芽はどうなっているのか等々夢中になって図鑑を調べます。ときにはスタッフも一緒になってヒントを出したり考えたり・・・ところがこれが結構難しいのです。途中で、担当から葉っぱを燃やしてその違いや意味を説明したり、匂いをかいでそこから種類のヒントを出したり、と参加者全員時間のたつのを忘れて集中していました。
最後に、担当から一つ一つ葉を取り上げて、その特徴・見分けるポイント・名前などを説明していきました。
参加者全員が自分で同定をした結果のメモを持ち、楽しみながら答え合わせです。
中にはちょっとひねくれた問題も用意してありました。同じ樹木でも形の全く違う葉(カクレミノ)を2枚並べて置いたり、斑入りで色も薄く小さめの葉(アオキ)を並べて置いたり・・・。意地悪問題はやはり正解は少ないようでした。
もう一つ代表の田中さんにカイツブリの話をプログラムとして用意してもらっていたのですが、葉っぱの観察であっという間に時間が過ぎてしまいました。
モチの仲間、カシの仲間、アオキ、クスノキ、ヒイラギの仲間、サカキの仲間、ツバキ、サザンカ、いたるところに実生が目立つマンリョウなど様々な常緑樹の魅力を満喫したかんさつ会でした。


(レポート:日置、写真:高野)

第80回井の頭かんさつ会レポート

第80回井の頭かんさつ会

「野鳥たちの冬の暮らし」

日時: 2011年1月29日 9時30分~12時
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
参加者:49名(大人46名、子ども3名)

レポート

2012年新年最初の井の頭かんさつ会は恒例の冬鳥観察会でした。今季は全国的に冬鳥が少なく、例年ですとマヒワが多い年、イカルが多い年、アトリが多い年などいわゆる「当たり鳥」がいるのですがそれがなく、それどころかツグミやシロハラなどごく普通に観察できる冬鳥まで全般的に個体数が少ないという傾向があります。理由ははっきりわかっていません。高地に食糧となる木の実が豊富に残っているから平地に降りてこないという説を唱える人もいますが、この状況は真冬になっても変わりません。植物にも、落葉しない、真冬に新芽が芽吹く、花が咲く、といった異常現象が出ており、私は原発事故で漏れた放射性物質による環境汚染が少なからず影響しているのではと考えています。
いずれにしても鳥が少ない状況でどのような観察会にするか、直前まで悩みましたが、全く何もいないわけではないので、冬鳥に限らず留鳥であっても、その行動をじっくり観察し、発見してみようという趣旨で会を進めることにしました。
観察対象の冬鳥は閑古鳥ですが、かんさつ会への参加申込は多く、当日の飛び入り参加を含めて参加者数は50名と今回も大入りとなりました。相変わらず探鳥会の回は人気を保っています。今季はとても寒い冬で、とりわけ会当日は天気は良かったものの、北風が強く、寒さが厳しいコンディションでしたが、キャンセルはほとんどなく、参加者の熱意にうたれました。
自然文化園分園前でご挨拶をし、参加者を3班に分けて出発しました。まずは水鳥の観察からです。七井橋の真ん中に到着して早々にカワセミが飛び、美しい翡翠色の背をフィールドスコープでじっくり観察することができました。いつ観ても嬉しい鳥です。カワセミは池が外来魚だらけになって以来、見かける頻度が少なくなりましたが、冬場は比較的に観察の頻度が上がります。外来魚を防除し、池の生態系を回復させれば、年間を通してもっと観察の頻度は上がることでしょう。
その後、冬鳥とは何か、冬ガモがどこからやってくるかなどの話をし、池の真ん中で休んでいるカワウをスコープでじっくり観察してみることにしました。真っ黒なイメージのあるカワウですが、良く観てみると決して黒一色ではなく、かなり複雑な色合いの組み合わせであることがわかりました。参加者の一人が「若冲の世界だ」とコメントしたのが印象的でした。私たちは単に「見て」いるだけで「観て」いないのだということを再認識しました。そんな感じで、普通に見かける野鳥であっても、きちんと「観る」ことで発見があるという考え方で会を進めました。
池の畔ではツグミが地上で落ち葉をひっくり返す行動を観ることができ、何をしているか、その理由、樹木の実りと野鳥たちの冬場の食糧事情について話をしました。とりわけエノキは初夏から夏にかけてはオオムラサキ、ゴマダラチョウ、タマムシの食草になり、秋冬は長期間に渡って鳥類の食糧となる実を提供するなど、生物多様性保全上、重要な役割を担っていることを説明しました。
御殿山へ上がってから冬鳥が観られない時間帯が続きました。玉川上水でエナガを観察した後、やっとシロハラを確認することができました。参加者一同、その姿と警戒の地鳴きを観察することができました。その後もふるわない状況は続きましたが、最後にシメを見つけることができました。やはりエノキの実を食べていました。大きく移動しなかったので、参加者全員でじっくり観察することができました。シメは何となく風貌がキツイ印象があるので、例年なら見向きされない種なのですが、冬鳥が少ない今季はありがたがられて、まるでアイドルのように大人気になりました。私はそれがとてもおかしかったです。
最後にまとめとしてシメの観察を引き合いに、実のなる樹木と鳥類の関係について解説し、多様な植物が多様な生き物とつながり、育てるので、そのような環境が重要だという話でしめくくりました。


【観察した種】カイツブリ、カワウ、ゴイサギ、コサギ、カルガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、オオバン、キジバト、カワセミ、キセキレイ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、シロハラ、ツグミ、エナガ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、シメ、ムクドリ、ハシブトガラス
(レポート:高野、写真:上村)

第79回井の頭かんさつ会レポート

第79回井の頭かんさつ会

「井の頭からの惑星ツアー 木星を観よう!」

日時: 2011年12月11日(日) 午後4:30~6:30
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
小町 友則(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
日置 日出男
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
参加者:37名(大人33名、子ども4名)

レポート

今回のかんさつ会は、「井の頭からの惑星ツアー 木星を観よう!」というテーマで、参加者の皆さんが MASA [the Mitaka Aeronautics and Space Administration]の宇宙船クルーとなって惑星旅行をし、その後木星を実際に望遠鏡で観察するという企画を考えてみました。
夕方いつもの七井橋に集合して挨拶、行く先は井の頭地区公会堂でした。そう、暗くなるまでの前半は3部構成で、室内での星や星座の講義です。前半第1部は太陽系と宇宙についての話。太陽系の構成をおさらいした後、昨晩見られた皆既月食の話、木星とその衛星の話、そして宇宙を10億分の1にスケールを縮め、太陽や惑星や一番近い恒星との距離を考えると、改めて宇宙の広大さを感じとることができました。第2部は秋の星座を中心に、夏や冬の星座も交えて、当日野外で観察できる星々の見つけ方とそれに纏わるギリシャ神話の話。第3部はお待ちかねの今回のテーマである惑星旅行に出発です。会場を宇宙船と見立てて、PCソフトを使って惑星旅行を擬似体験しました。カウントダウンを行い、日本を出発、地球の軌道を周り、月や太陽、木星などを巡り、太陽系を飛び出して、銀河の彼方へ、そしてそこから再び地球へと旅し、子どもたちも興奮気味でした。
後半はいよいよ野外です。西園のグランドへ移動して、室内で学んだ星々を見つけました。グランドに着くと、西で明るく輝いている金星を見つけ、空を見上げると、肉眼でも秋の四辺形、アンドロメダ座、カシオペア座、おうし座、ペルセウス座、くじら座、夏の大三角形など見えました。ハイライトは木星です。天体望遠鏡で覗いてみると、縞模様がしっかり見られ、ちっちゃなガリレオ衛星が木星に寄り添う様子が観察できました。また、フィールドスコープでスバルを覗くと、宝石箱をひっくり返したような美しさでした。
雲がなく、しかもそれほど寒くないという天体観測には絶好のコンディションで、井の頭で見られるベストの星々を堪能しました。


(レポート:小町、写真:高野)

第78回井の頭かんさつ会レポート

第78回井の頭かんさつ会

『木の実・木の観・木の美』~木の実づくしの観察会~

日時: 2011年11月20日(日) 午前10:00~12:00
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
小町 友則(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
日置 日出男
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
参加者:37名(大人33名、子ども4名)

レポート

今回のかんさつ会は、「木の実・木の観・木の美」~木の実づくしの観察会~をテーマに井の頭公園を巡って、この季節に見られる木の実を徹底的に楽しみました。
配布資料として渡した30種の木の実の写真を手がかりに、本物の木の実を探してみました。実際に探してみると、目が慣れていないため難しいものです。見つけたら、1種ずつその木の実をどんな物(動物)が運んでいるか考えてみました。木の実が緑から赤く熟すのは、緑の葉の色から目立たせるため、鳥に美味しいから食べてと宣伝するためです。運ぶのは鳥だけでありません。カヤやムクロジ、ツバキなどの実は小動物、イチョウは成育していた年代を考えると、恐竜が運んでいたかも知れません。
また、翼がある実は風に乗って出きるだけ遠くへ運んでもらうための構造です。実際に飛ばしてみると、綺麗にクルクル周りながら落下します。中でもトウカエデの種は大きく、とても良く周りました。
もう1つ今回の観察会の大事なテーマがドングリです。井の頭公園には7種のドングリの木がありますが、当日ドングリが見られたのは5種、特に丸くて小さくてかわいいピンオークのドングリは大人にも子供にも大人気で、落ち葉を掻き分けて、みなさん一生懸命探していました。
今回、木の実を探して、拾って、観て(木の観)、その色や形に美しさ(木の美)を感じて、正に木の実づくしの観察会でした。


(レポート:小町、写真:上村)

第77回井の頭かんさつ会レポート

第77回井の頭かんさつ会

「よくわかる!バードウォッチングのポイント秋編」

日時: 2011年10月8日(土) 午前9:30~12:00
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
大原 正子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
日置 日出男
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
参加者:37名(大人33名、子ども4名)

レポート

77回目の井の頭かんさつ会は恒例・秋の探鳥会です。例年、秋の探鳥会は9月末日に開催していましたが、今季9月のかんさつ会では秋の昆虫を取り上げ、探鳥会は10月上旬に設定しました。今回のテーマですが、「丸の内さえずり館」という施設で同名のタイトル・内容で座学としてのネイチャーセミナーを数日前に開催し、同タイトルのこの会はその実践編ということになりました。実際、セミナーでお誘いした方でかんさつ会に来てくれた方がいらっしゃいました。

爽やかな秋晴れの下、集まった約40名の参加者を3班に分け、秋のバードウォッチングのポイントを3つのステップに沿って案内しました。それは、この時期に雄のカモが地味な姿をしているエクリプスという生態とその見分け方を観る「視点」としてのポイント、夏鳥を探すのに、留鳥をまず探し、その後留鳥を消去法していく「シジュウカラ消去法」という「方法」としてのポイント、そしてこの時期には実のなる樹木に野鳥が集まるという「場所」としてのポイントです。野鳥には羽があって、いつもそこにいるわけではないので観察は運に左右される部分が少なくないですが、だからといって何のアテもなくさまようのではなく、こうしたポイントを知った上で探鳥した方が楽しめるわけです。

今年はやはり季節が遅いのでしょうか。例年なら9月末日頃であるはずの秋の渡りのピークがちょうど今時分に来ているようで、夏鳥は豊富でした。逆に冬鳥の筆頭であるカモの到着は遅く、当日はオナガガモが観られませんでした。(観られたグループもありました。)池ではハシビロガモでエクリプスを観察し、ここ井の頭公園では越冬しないヒドリガモを観察することもできました。森の方ではマミチャジナイを確認し、ポイントであるミズキの木で待っているとキビタキのメスは豊富に現れてくれました。

通常のかんさつ会よりも30分長めに設定した分の時間をたっぷり使い、ゆっくりじっくりと森のポイントで探鳥していると、運が良いことにじっと動かないオオルリのメスを発見。私の班の全員が高級フィールドスコープであるスワロフスキーSTS65HDでしっかりと観察することができました。動物の行動には必ず理由があります。普通せわしなく動く小鳥がじっとしている理由を私は経験から「(ミズキの)種を出そうとしている」と読みました。じっとしていたオオルリは獲物を狙う猫のように頭を下げて前傾のポーズを取り、これは初めて観ましたが、その後スコープを覗いて観察していたご婦人が「種、出しました!」とその瞬間をご覧になって、私の読みは当たりました!

最近、スケジュールが立て込んでいて朝もロクに観察できる時間が取れなかったので、私は案内しつつも、自身も久しぶりにじっくり鳥観する機会でもあり、より参加者と同じ目線でバードウォッチングを楽しむことができた秋の良い日でした。

かんさつ会後は10月恒例の親睦会。私はその後も予定があったので短時間の参加でしたが、田中代表が4日間あく抜きし、炒ってきてくれたカヤの実の美味しさは格別でした。参加者と一緒に秋の爽やかな日を楽しみました。

(レポート:高野、写真:上村)

第76回井の頭かんさつ会レポート

第76回井の頭かんさつ会

「秋の鳴く虫・鳴かぬ虫」 ~昆虫たちの小さい秋を見つけよう~

日時: 2011年9月18日(日) 午前10:00~12:00
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
高久 晴子
小町 友則(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
日置 日出男
大橋 博資
上村 肇
参加者:39名(大人25名、子ども14名)

レポート

「秋の鳴く虫・鳴かぬ虫」と題して行われた第76回かんさつ会でしたが、秋にはほど遠い夏の暑さに見舞われました。
参加者全員への注意事項の一番目には、「水分等を補給して、熱中症対策に対応してください」と、まるで夏のかんさつ会のようなはじまりでした。

はじめに空が開けた明るいお花畑のような場所に移動して、花の蜜を求めて飛び回る昆虫を探しまた。
ツマグロヒョウモンやキチョウがひらひら飛んでいます。よく見ると小さなヤマトシジミやイチモンジセセリの姿も見えます。そんななか、ずんぐりむっくりなクマバチが、ハナ(カク)トラノオの花にしがみついているのが見えます。クマバチは、身体が大きくその花の中には入れません。チョウのような長い口も持っていません。どうやって蜜を吸うのでしょう。よく見るとクマバチは、花の外側から穴をあけて蜜を吸っています。花は、虫に花粉を運んでもらうために蜜を提供しているのですが、クマバチの吸い方ではハナトラノオは大損をしてしまうのです。萩の花では、クマバチも正面から頭を入れてちゃんと蜜を吸っていました。
リーダーの解説に参加者のみなさんは、耳をすましているようでした。
次の舞台は、原っぱです。原っぱの上では、アキアカネやウスバキトンボが飛び回っていて、秋を感じさせてくれました。
夏の間伸びた野草は、大人の腰のあたりまであります。そんな草むらにはたくさんの虫がいるはずです。そこで、参加者全員で大きな人の輪を作り、その輪をだんだん小さく狭めて虫を集める実験をしました。みんなの息をあわせて、さらに輪を小さく小さくしていきます。すると、原っぱに隠れていた虫たちも小さな輪の中に集められてきます。真ん中に置いてあったシートの大きさにまで輪が小さくなると、たくさんの虫たちが飛んだり跳ねたりして、誰かの背中や頭に虫がくっつきました。子供の参加者は、声をあげて大興奮です。
見つかった虫は、トノサマバッタ・ショウリョウバッタ・ホシササキリなどです。トノサマバッタを中心に、バッタの仲間の解説を話しました。参加者は、炎天下にいることを忘れるほどの集中力で聞いていました。かんさつ会での虫捕りは公園の許可をいただきました。もちろん、捕まえた虫は観察してから放しました。
一転してちょっと暗い、ひんやり涼しい林のなかにきました。
そんな環境にいる虫は、目より耳をたよりに生活しています。また、葉の影や石の裏などの見つかりにくいところに潜んでいるのです。つまり、鳴き声(?)はすれども、姿が見えないのです。そこで炎天下のなかを傘を持って歩いていたスタッフの活躍する場面がきました。傘を開き逆さまにして草や木の葉のしたに置き、その上の葉をゆらします。すると、細かい虫がたくさん落ちてきます。その中に、声は聞こえるけれど姿がみえない昆虫の一つ、カネタタキがいました。実際にみると鳴き声のわりに小さい虫で、翅が退化していることがわかります。
また暗い地面にはエンマコオロギの姿も見つかりました。トノサマバッタの脚の形との違いが、暮らしぶりによることがわかりました。
参加者のみなさんには、鳴く虫・鳴かぬ虫、日向にいる虫・日陰にいる虫など、様々な環境でいろいろな虫が生活していることが少しわかっていただけたのではないでしょうか。


(レポート:大橋、写真:高野)

第75回井の頭かんさつ会レポート

第75回井の頭かんさつ会

「ナイトウォッチング」 ~夜の生きものの神秘に迫る~

日時: 2011年8月13日(土) 午後6:30~8:30
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
参加者:37名(大人27名、子ども10名)

レポート

まったく風がなく蒸し暑い夕暮れの御殿山雑木林はヒグラシの大合唱に包まれていました。欠席も多かったものの、定員を超える数の参加者が集合し、恒例の夜のかんさつ会が始まりました。

夜の雰囲気を十分味わえるよう、三班に分かれてコースを進みます。まず弁天池へ下りると、開き始めたカラスウリの花が迎えてくれました。弁天橋では、明るさが残る空を飛び交うコウモリが見えました。彼らは超音波レーダーを持っているので、暗闇で虫を捕ることができます。超音波を人が聞こえる音に変えてくれる装置「バット・ディテクター」でコウモリが出しているパルスを聞いたら、コウモリがしていることがさらによく分かりました。橋のたもとでは、虫を捕りに出てきた大きなヒキガエルに出会いました。

再び雑木林へ戻り、夜活動している生きものを探しながら、ジブリ美術館の前まで進みます。羽化する場所を探して歩いているセミの幼虫や羽化途中のセミが随所で見つかったし、大きなミミズを夢中で食べている二匹のオサムシ、高い幹で休んでいる何匹ものカタツムリ、幹を歩いているカミキリムシ、ササの葉上で鳴いているウマオイ、羽化直後のオオミズアオなどが次々に見つかりました。目の数が多い利点です。誰かが見つけて声を上げると、すぐにそこへ人が集まります。携帯で連絡を受けた他の班もやって来ます。子供も大人も、初めて見る神秘的な光景の連続に皆興奮気味です。そんな雰囲気を感じてか、最年少参加者の1歳児も元気に歩いていました。

クヌギの樹液に来ていたカブトムシとたくさんのゴキブリ!に驚き、葉を閉じて眠っているネムノキの姿を確認してから、セミの羽化観察の名所、第二公園へと向かいました。そこでセミの”イナバウアー”(脚を抜くために上体を反らす姿勢)を楽しんだところで時間切れとなりました。昼に同じ場所を見ると、生きものたちにとっての夜の意味がさらによく分かりますという話でまとめ、次回第76回「秋の虫」のお知らせをして、解散としました。用意した題材は消化できませんでしたが、いちばん楽しい「自分で発見する喜び」に満ちた観察会になったと思います。

 

その後の親睦会に向かう途上、親睦会参加者や同じ方向へ帰る人たちと池へ戻り、完全に開花したカラスウリなどをさらに楽しみました。

親睦会は吉祥寺駅前の店で、18名が参加して行われました。汗をたくさんかいた身体に染み込むビールのおいしかったこと! この恒例行事もやめられませんね。もちろん、普段ゆっくり話す機会がない参加者とじっくり情報交換できたのがいちばんよかったことです。

ところで、かんさつ会の累計参加者数が今回で2千人を超え、2,032人になりました。これまでご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。今後も、身近な自然の面白さと大切さをできるだけ多くの人にお伝えするため、井の頭かんさつ会は頑張ります。
(レポート:田中利秋、写真:高野・高久)

第74回井の頭かんさつ会レポート

第74回井の頭かんさつ会

「基礎からわかる!池の生きもの」~魚からプランクトンまで~

日時: 2011年7月24日(日) 午前10:00~12:00
場所: 井の頭公園
集合: 午前9時45分 井の頭池ボート乗り場前
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
大原 正子
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員・森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男
大橋 博資
参加者:19名(大人14名、子ども5名)

レポート

台風が猛暑を一緒に連れ去って、暑さがちょっと一息ついた観察会日和でした。
テーマとしては地味な一般受けのしにくいものでしたが、池の生きものに興味を持つ参加者たちが、井の頭池に集合しました。

今回は参加者もスタッフも息つく暇も無いほど実に盛りだくさんの内容~!

まず、お茶の水池北岸の石畳デッキの水辺でウェーダー(胴長)を着用したスタッフが、サデ網で「ガサガサ」とやると、水中に張り出た柳の樹の根っこの下から隠れていた小さなエビたちや小魚たちがサデ網の中に入り、参加者たちはびっくりです。
別のスタッフがそれらの生きものたちをケースに入れると、皆ルーペでしっかりと観察。スジエビとテナガエビはどこが違うのかな?

分園中門前では、大きなシートの上に座って、全員で煮干しの解剖に挑戦です。煮干しは生の魚の代わりとなる優れた教材で、その解剖は小学校高学年向けに開発された実習なのです。
参加者達は魚に関するいろいろな解説に耳を傾けながら、小さな煮干しの頭を指でそっと割り、中から出てきた小さな脳みそや耳石や心臓などをルーぺで確認。白いゴマ粒のような耳石を見つけると、「これですか~?」と。

次は、スタッフが捕獲した大きなブラックバスやブルーギルを見てまたもやびっくり。そこで外来魚問題についてのレクチャー。
子ども達は、バスやギルを手で触ってワイワイキャーキャー大はしゃぎです。なにしろバシャバシャ跳ねる大きな魚を手づかみしたのは皆初めてのことだったのですから。
さらに、普段見慣れているコイを弁天橋の上から双眼鏡を使って観察し、学んだことを確認しました。

最後は池の微細生物=プランクトンの登場です。始まる前にスタッフが池の水を採取し、さらにそれを濃縮し、目指す物を探し出してプレパラートに載せて、さあどうぞ、と待ち構えていました。参加者達は慣れない顕微鏡にワクワクしながら、息を詰めてミジンコやクンショウモなどを覗き込みました。

池には、食物連鎖の底辺を支える微細生物から頂点にたつ大きな魚たちまで、実にいろいろな生きもの達が棲息しています。
今回見られた生きもの達はそのごくごく一部でしたが、2時間の観察会はあっという間に過ぎてしまいました。

これからは池や湖などをを見る時は、たとえ実際に見えなくとも、そこに棲む生き物たちへの思いを馳せていくことでしょう。

(レポート:大原、写真:高野)

第73回井の頭かんさつ会レポート

第73回井の頭かんさつ会

「土壌生物」 ~土の中の働きもの~

日時: 2011年6月18日(土) 午前10:00〜12:00
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
佐藤 誠 (NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男
大橋 博資
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
参加者:12名(大人9名、子供3名)

レポート

5月の井の頭かんさつ会は、73回の歴史のなかで初めての雨天中止(延期)となりました。理由は、顕微鏡等の精密機器を使って屋外で観察するプログラムであったためです。
6月は、5月よりも雨の確率が高い月です。にもかかわらず、『土壌生物』という顕微鏡なしでは成りたたないプログラムで望んだのです。しかも『土壌生物』は、井の頭かんさつ会が初めて取り組むテーマでした。今までも何度となく候補にあがっていたテーマではあったのですが、最後の一歩が踏み切れないでいたのです。それは、このテーマで参加希望者がどの程度いらっしゃるかという問題でした。しかし我々は、ついに最後の一歩を踏み出したのです。

当日、雨は降っていませんでした。天気予報は、午後から雨模様と告げています。判断に迷うなか、代表の田中が「やろう」と決断の意を示しました。
そんな空模様のせいか、テーマのせいか、参加者はいつもの三分の一くらいだったので、班を分けず全員で観察会のスタートです。
集合場所のボート乗り場から七井橋を渡り、お茶の水橋の方に向かいました。参加者の手には、割り箸が握られています。通行人からみれば異様な光景かもしれません。これは、落ち葉をどかしたり、大きめの土壌生物をつかむために井の頭かんさつ会がお渡しした割り箸だったのです。
昨日までの雨のせいか、公園の土や落ち葉は湿っています。そのせいでミミズの動きが活発なのか、モグラが土を掘ってできる跡がたくさんありました。その一つの小山をスコップで丁寧にくずしてみました。すると、地表から5cmくらいのところに穴が現れました。モグラの作ったトンネルがはっきりと見えたのです。参加者のテンションは一気にあがりました。それから30〜40分程、藤棚周辺の土壌を、手に手に持った割り箸で生物を探しました。私自身もけっこう夢中になってしまったのですが、ふっと周りを見ると参加者もスタッフも地面にしゃがみ込み、熱心に割り箸を振るっています。このテーマをとりあげて良かったことを確信させてくれる光景でした。
生物が入ったたくさんのシャーレやビニール袋、落ち葉や土を入れたバケツを持ち、顕微鏡等が設置してある分園前に移動しました。
まず肉眼で見える生物を各シャーレに整理しました。ミミズ・ミズジコウガイビル・シデムシ幼虫・ダンゴムシ・ムカデの仲間・ハサミムシの仲間・マクラギヤスデ・ゴミムシの仲間・クモの仲間などを、実体顕微鏡を使って詳しく観察しました。奇麗な彩りのクモ・ミミズの顔・ムカデの足などのアップに時を忘れました。
運んできた土や落ち葉は、白い紙の上に平たく広げました。割り箸でさらに平たく広げてみると、何か小さなものが跳ねています。トビムシの仲間が何種類か見つかりました。顕微鏡で覗いてみると、面白い顔で「カワイイ」という声が多数あがりました。また、土を振るいにかけて下に白い紙を敷き目を凝らしてみると、本当に小さなものが動いています。顕微鏡で確認してみるとダニの仲間です。なかでもアカケダニはその名の通りアカ色で、顕微鏡でみるとその鮮やかな色に驚かされました。
場所を移しての詳しい観察においても、参加者の大人も子供も興奮していらっしゃったように見えました。今このホームページを見ていただいている方のなかで、今回のテーマに二の足を踏んだ方に一言申しあげます。「やってみると面白いですよ」。
最後に今回のリーダーの佐藤より、目に見えない土壌には数えきれないくらいの生物が暮らしていて、様々な段階で植物の分解に関与し、土として栄養分として植物に返していくことを説明し、第73回かんさつ会を終了しました。

(レポート:大橋、写真:高野)