第99回井の頭かんさつ会
「井の頭池の自然と生き物」~かいぼり前の池を調べよう~
日時:2013年7月20日(土曜日)午前10:00~12:00
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所
案内:
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
高久晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
日置 日出男(森林インストラクター)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)
協力:
外来魚調査活動同志 7名
参加者:36名(大人22子供14)
レポート
いつものように1週間前に公園に案内ポスターを貼りだしてから、わずか3日後には定員オーバーとなる応募が殺到し急いで「満員御礼」の札を貼った今回でした。当日は猛暑も雨もない天気に恵まれ、一部欠席があったものの参加者36人(内子供14人)にスタッフを加えると50名を超え、更に時間とともに立ち寄りの見物人まで集まってきて大賑わいとなりました。
参加者はまず2グループ(☆池作業班と☆地上かんさつ班)に分かれ、以下のような盛りだくさんな体験プログラムを手順に沿って進めます。
*コイ捕獲:池作業班は水中作業のために先ずウェーダーを着け、追い込み用の囲い網とサデ網を持って池に入ります。数匹のコイを皆で遠巻きにし、徐々に輪を詰めて・・、さあ網をあげて見れば、あれ?コイはどこに行ったの?柳広場での空振りの後、再度池尻・ひょうたん平橋でトライし、やっと大きな緋鯉が一匹網に入ってくれました。
*浅瀬でガサガサ:池作業班が続いて行なうのはタモ網を使ったガサガサでの捕獲です。ブルーギルの稚魚に混じって、数は少ないもののギギの稚魚、ヌマチチブや在来魚であるモツゴ、テナガエビ、トウヨシノボリ、などが獲れました。
保護池であるひょうたん池ではサデ網などで外来魚であるブルーギルの稚魚の捕獲も行いました。ここにはザリガニやヌマチチブなどもいますが、本来いないはずの/いるべきでない生き物がいる現実に問題の深さを理解していただいたでしょうか。
*オダ網による外来魚捕獲とカメカゴの回収・カメ捕獲:地上かんさつ班はかんさつ会が継続実施している、オダ網によるブルーギル(主に稚魚)等の捕獲と、カメカゴによるアカミミガメの捕獲作業を見学しました。カゴにはクサガメ、スッポンも入りました。
*池作業の見学、捕獲生物の仕分けや展示作業等体験・観察:柳広場では捕獲生物に加え、かんさつ会メンバーが別途捕獲したブラックバスやブルーギルの成魚、アメリカザリガニなども一堂に展示されました。基本的には参加者を対象とした展示でしたが、一般の人たちも次々に立ち寄り、一緒に見学や質問に加わったりしたりして、まさにオープンなかんさつ会になったのは、主催者としてはうれしい誤算でした。
最後に時間外来生物を除く池の生物を水に戻すときのクサガメ、スッポンのユーモラスな「逃げ足」の速さには大人も子供も喜んで感嘆し、楽しく見送りました。
いつもとはちょっと毛色の違った今回のかんさつ会でしたが、まずまず満足していただいたように思いますが、いかがでしょうか?
(レポート:竹内、写真:高野)