第198回井の頭かんさつ会 実施レポート

■タイトル 冬芽の世界

■実施年月日 2023年2月26日(日)10時~12時

■参加者数  一般参加者 22名(大人16名、子供6名)
井の頭かんさつ会スタッフ 9名

■実施場所: ボート乗り場前 →狛江橋南側 →ボート池南側 →三角広場

■実施レポート
冬芽とは、落葉樹が晩秋に葉を落とし、次の春に活動を開始するための器官であり、冬の寒さや乾燥から目を守る様々な仕組みをもっています。一方で冬芽と葉痕がさまざまな形を作り出します。人の顔に見えるもの、動物の顔に見えるものもあります。その形を楽しみつつ、冬芽の構造から植物の体の構造まで考えていきました。
 寒さや乾燥から芽を守るしくみとして、コブシやアオツヅラフジのように毛で覆うもの、ニセアカシアのように隠れているもの、スズカケのように葉柄の中にあるものもあります。生き物の巧みさに参加者からは感嘆の声が上がります。
 芽の側の葉痕にある維管束痕の数が3つだと、冬芽という帽子を被った顔に見えます。エノキ、ムク、アジサイ、オニグルミなど、子供の参加者も頑張ってルーペを使い、顔に見えると歓声が上がります。
 また、花が先に咲く種類は花芽と葉芽が別れていることや、花が先に咲くソメイヨシノは花芽が葉芽にくらべて大きことを説明すると、大人の参加者は自然の複雑さに驚いた様子でした。
 枝の付き方と芽の付き方は同じ(互生と対生)の話や維管束の話など、植物の構造の話は難しいけれど、大人はしっかりと聞いてくれていました。
 冬芽という少しマイナーな観察テーマですが、多くの子供も参加して、観察意欲の高い人が多かったです。

■かんさつ会の様子