第115回井の頭かんさつ会レポート

第115回井の頭かんさつ会

「動物園で日本の動物観察」

知っているようで知らない日本の動物たち
平成26年11月29日(日)10:00~12:00

小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)
参加者41名

レポート

井の頭かんさつ会は井の頭公園の様々な場所で観察を行ってきました。しかし、まだ手つかずの場所が意外なところにありました。井の頭自然文化園(動物園)です。今回の下見の際に、井の頭公園全体では小さな木が数本しかないと思われていたブナの大木をアナグマの檻の脇で発見しました。井の頭かんさつ会にとって、自然文化園の中がいかに秘境であるか象徴する出来事でした。
ほ乳動物は子ども頃から昔話などに登場するので、とても馴染みの深いものですが、野生の姿を見ることは中々難しいです。ところが動物園では夜行性の動物も含めて、間近でそういった動物が観察できる絶好の場所です。
井の頭自然文化園では、シカ・ノウサギ・タヌキ・キツネ・リス・ノネズミなど馴染みの深い生きものからアライグマ・ハクビシン・アカゲザルなど外来種も含めて日本に生息するほ乳動物だけで15種程度飼育されています。これらの動物をただ面白い、かわいいといった見方ではなく、その形態や習性などをじっくり観察してみました。
参加者41名が5班に分かれて観察をスタートしました。動物たちの足の違いや、顔の違い、食性の違い、単独行動か群れで生活するか、そういった観点で見ていくと普段見ている動物と違った姿が浮かび上がってきます。もちろん、アカゲザルの猿山やリスの小径で直に動物の行動を見ていると面白かったり、可愛かったりでつい見入ってしまいました。日本には生息していないですが、井の頭自然文化園の象徴的な存在であるアジアゾウのはな子もご紹介しました。
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残念ながら、後半は雨が降り出し、動物たちが中に入ってしまったりして、十分に見ることができなかった種もいますが、子どもも大人も時には声を上げ、観察し、その生態や生息環境を含めほ乳動物たちの魅力を十分に理解してもらえたと思います。
(小町友則)