第87回井の頭かんさつ会レポート

第87回井の頭かんさつ会

「夜の井の頭で自然探訪~ナイトウォッチング」

日時:2012年8月11日(土) 18:30~20:30
場所:井の頭公園
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所
集合:午後6時15分 井の頭池ボート乗り場
案内:上村 肇
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

参加者:49名

親睦会
日時:2012年8月11日(土) 21時~
会場:夷ビアホール吉祥寺
参加者:20名

レポート

 今回のかんさつ会は毎年恒例の夜の井の頭公園での自然観察でした。
例年親子の参加が多く、子供が中心の賑やかなかんさつ会ですが、今年も例に漏れず35名の定員に対し、50名を越す参加希望が寄せられ、早めに満員御礼で募集を打ち切らざる終えない程で、残念ながら参加を諦めた方も出たようです。 当日は大気が不安定で雷雨の予報が出る中、夕刻になるにつれて雲が厚くなり集合時刻にはポツポツと雨が降り出す生憎の天気となりました。 天候が悪化する中、欠席者がどれだけでるかが心配されましたが、ほとんど全ての参加者が集合時刻前にボート乗り場前に集まり、キャンセル待ちを申し出られた方も何とか3名の方にご参加いただけました。
 スタート時刻には傘が無いとしのげない位の雨となり、先が思いやられる中全員でボート乗り場を出発しました。狛江橋を渡って第一のポイントで、カラスウリの花の開花を観察しました。カラスウリの花を見たことのない参加者も2割くらいいて、暗くなってから開花する花の不思議やその姿の美しさに驚きの声を上げていました。曇りの時間が長く雨も降ってきたため、花の開花も進んでおりきれいな網状の花を見ることが出来ましたし、正に瓜そっくりの可愛い実も確認できました。そうこうしている内に辺りはすっかり暗くなり、誰かがこうもりが飛んでいることに気づき、場所をそのままにこうもりの観察に移りました。薄暗い小雨の空に小さなこうもりがひらひらと舞っているのに始めてこうもりを見た参加者が、井の頭にもこうもりって居るんですねと感心しきりでした。バットディテクタを使ってこうもりの出す音を聞き、特殊な能力の説明に再び驚きの声が上がっていました。 
 次の観察ポイントへの移動中も小雨とはいえアブラゼミ・ニイニイゼミ・ヒグラシが数多く鳴いており、夏の夕暮れの雰囲気をかもし出していました。目線が低く眼の良い子供たちが途中でセミの幼虫が歩き回っているのを発見し、立ち止まって観察が始まりました。それを繰り返すうちに全体で移動していた参加者が幾つかのグループに自然と分かれ、10人ほどの班で行動することになりました。 
 次のポイントはピンオークの林で樹液に集まる虫たちを探しました。すると運よくオスのカブトムシが発見され、多くの参加者で写真撮影会となりました。連れて帰りたいという子供たちに自然の虫たちの大切さを説明してわかってもらいました。
 玉川上水から小鳥の森の脇の暗闇では手持ちのライトだけが頼りで、その小さな光の輪の中で各自が生き物探しを行いながら移動しました。残念ながらあまり多くの発見は出来ませんでしたが、時には見つけた虫がゴキブリだと説明され小さな悲鳴を上げる場面もありました。
 最後の第2公園では、事前に仕掛けておいたライトトラップに群がる虫たちを観察しました。白布にブラックライトや蛍光灯を当てて光に集まる虫たちを観察しました。また第2公園はセミの羽化の観察ポイントとして毎年訪れている場所です。毎年あちこちでこれから羽化するために木を登っているアブラゼミやニイニイゼミの幼虫が見られるのですが、今年は見つけるまでに少し時間がかかりました。流石に大勢の眼で公園中を探すと今まさに殻から出終わるところというタイミングを幾つか発見し、わくわくしながら皆で見つめました。特に高さ2m程の枝先でミンミンゼミとアブラゼミが同時にその時を向かえてイナバウアーの競演となったところで、ほぼ同時に抜け出たときには大きな歓声が沸き起こり、本日最後の大イベントとなりました。
 終わってみると、いつの間にか雨は止んでおり充実したかんさつ会となっていました。

 かんさつ会終了後、恒例の納涼親睦会が吉祥寺駅前の夷ビアホール吉祥寺で行われ、アルコールでのどを湿らせながら交流を深めました。自己紹介という名の自己アピールタイムでは一人ひとりの個性があふれ出ていて和やかな時間となりました。

(レポート:上村、写真:高野)

 

 

第86回井の頭かんさつ会のお知らせ

第86回井の頭かんさつ会
「玉川上水探検隊」-森の住人を探せ-

日時: 2012年7月22日(日曜日) 午前10時~12時
集合: 午前9時45分 井の頭公園ボート乗り場前
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
高久 晴子
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男(森林インストラクター)

定員: 35名
参加費:(保険代、資料代など)300円、中学生以下は100円
持ち物: 観察用具(双眼鏡、ルーペ)など、飲み物
申し込み方法:問い合わせ先:右記をご覧ください
申し込み締め切り: 2012年7月20日(金曜日)24:00まで

ご案内

7月の観察フィールドは玉川上水です。玉川上水は江戸市内の飲料水を供給する上水として開削され、後には流域の農業用水としても大いに利用されていました。1965年の淀橋浄水場廃止にともなって一時空堀となりましたが、1986年に都の策定した「清流復活事業」により、その流れが復活して現在に至っています。
多摩川と都心をつなぐグリーンベルトともいえる玉川上水の流域にはさまざまな動植物が生存していますが、人の手があまり入らないことから公園のほかの場所とは少し異なる生態を見せています。
今回のかんさつ会では、昆虫を中心とした生き物を探し出してその美しさや構造などを観察し、植物と昆虫、昆虫と捕食者などのつながりを考えて見たいと思います。
小さい虫やきれいな虫を見つけるのは大人にとってはちょっと難しいかもしれませんが、子供の目線で、あるいは自分を小さな虫におきかえて探してみると見つけやすいかもしれません。
夏休みに入った子供さんはもちろんのこと、大人も子供のころの虫取りの興奮を思い出し、大いに楽しんでみませんか。

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参加申し込み方法 締め切りました。

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局(大原正子)kapock@parkcity.ne.jpまでお送りください。
参加申込期限:2012年7月20日(金曜日)24時まで
(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

9)以外は必須項目です。

1)「第86回かんさつ会に参加したい」と明記してください。(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします。必須)
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (必須 ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(必須、当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (該当しない方は必須ではありません。)
7)ルーペをお持ちでない方の場合、貸し出し希望個数
8)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、FACEBOOK)など)(必須)
9)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)
【ご注意】
・開催直前の混乱を避けるため、参加申し込みに期限を設けさせていただいています。ご理解をお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。
理由の如何に関わらず、参加申し込みが事務局に届かなければ受け付けません。メールを送って数日しても返信がない場合は、再度メールをお送りください。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。

お問合せ
するお問い合わせはLinkIconkapock@parkcity.ne.jp(大原正子)までお願いします。

2012年7月2日 佐藤 誠

第86回井の頭かんさつ会レポート

第86回井の頭かんさつ会

「玉川上水探検隊」

日時:2012年7月22日(日曜日)午前10:00~12:00
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所

案内:
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
高久 晴子
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

参加者:31名(大人22子供9)

レポート

 子供たちが夏休みに入ったせいか、または今回のかんさつ会のタイトルに『探検隊』の文字が入っていたせいか、子供の参加者がぞくぞくと増えているとの情報が企画担当者の耳に入ってきました。
 そのころ下見を重ねる担当者は、前回のかんさつ会の神田川と違った側面を多く持つ玉川上水の魅力に圧倒されていました。当初は、環境全体の観察を描いていたのですが、目を凝らすととにかくたくさんの「虫」がいるのに気付かされます。歩いていては見えないものが立ち止まると見えてきます。小さな宝石がちょろちょろ動き、葉っぱやフンや枝に身を同化させてたものが姿を現すのです。いつしか、テーマは『虫』に固まり、これは年齢を問わず面白いのではないかとの想いも固まっていきました。
 当日は、暑さ対策は不要で長袖のシャツを着てちょうど良い気候でした。大人も子供も炎天下の中の2時間は厳しいものです。天候も味方につけ観察会は始まりました。
 集合場所のボート乗り場前から15分位で、玉川上水の幸橋に到着しました。幸橋を境に三鷹側と久我山側では、いくつかの違いが見て取れます。一つは、三鷹側は大きな樹木に囲まれていて暗いのですが、久我山側は、太陽の日差しが降り注いでいます。もう一つは、三鷹側の柵にはツル植物等の野草がほとんどないのに対して、久我山側にはアスファルトへもはみ出して野草が生い茂っていることです。森の住人(昆虫)がどちらにたくさんいるのかは明らかです。我々は3班に分かれて久我山側に向かいました。
 探検早々、小さな子供がその低い目線の先にエゴヒゲナガゾウムシを見つけました。この虫は、その名のとおりエゴノキで生活をしています。エゴノキの実に卵を産むのです。昆虫の生活のサイクルは早く、一週間で会える虫は変わってきます。このエゴヒゲナガゾウムシは、最近成虫になったばかりと思われます。そのため発見された植物は、生活圏のエゴノキではなかったのです。つまり、まだ繁殖活動の時期ではないと言うことです。シャーレに捕獲して順番に参加者にルーペで観察をしてもらいました。最初の参加者から「アッ、エ~」と声が上がりました。順番待の参加者の期待は、大きなものになってゆくのが見てとれました。この虫の表情は、人間やフクロウの様に平面的でなんとも言えない愛嬌がある顔をしているのです。この瞬間、参加者は今回の探検のイメージを、我々が伝えたいものを、それぞれの頭の中に描くことができたのではないでしょうか。
 はたしてそのとおり、班は玉川上水沿いに広がり各々探検を始めました。ハムシやカメムシの仲間をシャーレにとり、ルーペで観察。そして次の探検へとチームワークがとれてきたようです。
 亀の歩みでたどり着いたのは、樹液の出ているクヌギの木です。カブトムシをはじめいろいろな昆虫が集まる、いわば森のレストランです。女の子が「アルコールの匂いがする」と言いました。それもそのはず、辺りは樹液の発酵臭がただよっていました。期待が高まってきましたが、残念ながらカブトムシには会うことはできませんでした。それでもヒメジャノメ・カナブンの仲間・スズメバチの仲間が樹液に集まっているのを確認できました。(かんさつ会後には、このレストランにカブトムシがいたそうです。)
 次に参加者の歓声が響いたのは、チャイロハバチの幼虫の大量発生です。体長3cmほどの真黄色のイモムシタイプの姿をしています。玉川上水の鉄製の柵には、たくさんのツル植物が巻き付いています。最近導入された擬木(ぎぼく)タイプには、どのツル植物も巻き付くことはできないようです。夏に一気に成長するツル植物の多くは昆虫の食草であり、チャイロハバチの幼虫もヘクソカズラの葉っぱ一枚に何匹も頭を揃えて整列していました。その姿に、参加者の歓声があがったのです。さすが井の頭かんさつ会の参加者と感じました。虫嫌いの人には、最も目にしたくない光景の一つと思えたからです。余談ではありますが、ヘクソガズラはその名のとおり臭いとされる植物です。そして真黄色の幼虫は、幼虫にしては目立つ色をしています。しかも整列して同じ場所にたくさんいるですから、天敵に狙われやすいのではないかとの疑問が湧きました。もしかしたら、彼らも同様に臭いのではないかと考えたのですが、その場での確認はためらわれました。
 次は、事前調査をしていた蝶の幼虫へと参加者を案内しました。エノキの1メートル位の幼木に集まっていただき、幼虫を探してもらったのですが、やはり一見では発見できないようでした。その正体は、葉の緑にうまく擬態しているアカボシゴマダラの幼虫です。ここ数年の間に急速にその数を増やしています。理由は、人間による放蝶なのです。しかも日本にはいなかった外来種です。在来種のゴマダラチョウの幼虫との見分け方を話すサブリーダーの目は真剣でした。それもそのはず、本家のゴマダラチョウを目にすることはめったになくなってしまったそうなのです。
 ぜひ参加者に見て欲しいと思っていた虫が何種類かいました。その一つが、エサキモンキツノカメムシです。とかく臭いにおいをだすことで全国的に有名なカメムシですが、その種類の多さは昆虫のなかでもトップクラスです。また色彩においても多様にわたり、都会的なデザインには息をのむものが少なくありません。なかでもエサキモンキツノカメムシは、背中に大きなハートマークがあり、一般的に見られるカメムシのなかでは相当おしゃれなカメムシといえます。さらにこのカメムシは、卵や幼虫を守るという特徴があります。アリ・ハチの仲間のように社会構造がある昆虫を除くと、極めて珍しい行動です。そして、とにかくその姿がイジラシイのです。しかし、残念ながら今回は成虫のみの観察に留まってしまい、昆虫の季節の動きの速さをあらためて感じました。
 折り返し地点の松影橋までかなりの距離を残しているのに、時間はみるみるなくなってきました。ピッチをあげなくてはならないのですが、そうすると虫は見つけられません。板挟みではありましたが、事前調査で虫が見られる可能性が高いと判断したポイントまで移動することにしました。
 まずは、クワノキで生活するクワカミキリです。発見できるときは何匹もいるのですが、なかなか見つけられませんでした。しかしシマシマ模様の長い触覚が見えました。ちょと木の奥にいたのですが、参加者全員が黙視に成功しました。そのあと、アミで捕獲も成功し、キーキーと鳴く声も確認できました。
 次のポイントは、マユミの木です。探す昆虫は、キバラヘリカメムシです。こちらは探すまでもなく、いっぱ見つかりました。卵も幼虫も成虫も観察することができました。
 終盤駆け足になってしまったのですが、たくさんの住人がいる玉川上水の面白さ、そして大事さは、参加者の方々に伝わったのではないかと思います。

 (レポート:大橋、写真:上村)

第85回井の頭かんさつ会のお知らせ

第85回井の頭かんさつ会
「神田川の生き物探し」

日時: 2012年6月17日(日曜日)午前10:00~12:00
集合: 午前9時45分 京王井の頭線井の頭公園駅前
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資

定員: 35名
参加費:(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:観察用具(双眼鏡、ルーペなど)、水生生物採取用具(採取希望者のみ)
申し込み方法: 問合せ先:右記をご覧ください
申し込み締め切り: 2012年6月15日(金曜日)24:00まで

ご案内

 6月のテーマは、4年ぶりに、井の頭池を源流とする神田川です。かつては江戸の町に飲み水を供給していた川も、今では都市の排水溝になり下がっています。でもじつは、井の頭公園に近い上流部にはいろいろな湿生植物や水生植物が生え、魚や野鳥や昆虫などさまざまな動物が暮らしています。見通しのよい川を岸の上から覗き込んで、そして夕やけ橋上流の親水域では実際に川に入って、どんな生き物が見つかるか探してみましょう。(川に入るのは希望者のみです。) 意外に多くの種類の生き物がいることに驚き、生き物たちのたくましさを実感されることと思います。その中には井の頭池でも玉川上水でも見られないものも多いのです。神田川の価値を再発見するかんさつ会にぜひご参加ください。

6月は梅雨の季節。雨が降る可能性もありますが、その場合は近くの雨天会場で、「神田川マルガモ物語」など、神田川の生き物のお話をします。安心してお申し込みください。

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参加申し込み方法 申込み締め切りました。

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局(大原正子)kapock@parkcity.ne.jpまでお送りください。
参加申込期限:2012年6月15日(金曜日)24時まで
(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

9)以外は必須項目です。

メールに記入すべき項目
1)「第85回かんさつ会に参加したい」と明記してください。(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします。必須)
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (必須 ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(必須、当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (該当しない方は必須ではありません。)
7)双眼鏡の有無と貸し出し希望個数(貸出個数に限りがありますので、必ずしもご希望に添えないことがあります。)
8)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、FACEBOOK)など)(必須)
9)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)
【ご注意】
・開催直前の混乱を避けるため、参加申し込みに期限を設けさせていただいています。ご理解をお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。
理由の如何に関わらず、参加申し込みが事務局に届かなければ受け付けません。メールを送って数日しても返信がない場合は、再度メールをお送りください。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。

お問合せ
するお問い合わせはLinkIconkapock@parkcity.ne.jp(大原正子)までお願いします。

2012年5月23日 田中利秋

第84回井の頭かんさつ会のお知らせ

第84回井の頭かんさつ会
「井の頭の森で宝探し 春の夏鳥探鳥会」

探鳥会はもっと早い時間にやるといいのでは?
そんな声にお応えして初の試み!今回は早朝と午前の二回開催します!

日時: 2011年5月12日(土)午前一回目6:30~8:30、二回目9:30~11:30
場所: 井の頭公園
集合: 一回目6:15 二回目9:15 井の頭池ボート乗り場前(予定)
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
高野 丈(NACS-J自然観察指導員、井の頭バードリサーチ代表)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

定員:各回50名

参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
※2回通しで参加の場合 大人500円 中学生以下150円

持ち物:観察道具(双眼鏡、望遠鏡、野鳥図鑑など)、飲み物

申し込み方法、問合せ先:右記をご覧ください。

ご案内

 4月の終わりから5月上旬にかけては、公園でのバードウォッチングが一年でもっとも面白いシーズンです。
南の国から日本に渡ってきた夏鳥たちは移動の途中に、井の頭公園のような身近な公園で一休みします。
キビタキやオオルリなど、色鮮やかで美しい鳥たちを観ることができますし、タイミングが合えばサンコウチョウやミゾゴイなどなかなか観られない鳥に思いがけず出会うこともあります。
そしてもう一つ、この時期だけの楽しみがあります。夏鳥たちのさえずり(歌)を聴く楽しみです。
秋にも夏鳥たちを観察することはできますが、さえずりはこの時期しか聴けません。
この時期はバードウォッチングのベストシーズンなのです。
そして夏鳥たちが井の頭公園に立ち寄るのには理由があります。
まるで美しい宝石を探す宝探しのようなバードウォッチングをみんなで一緒に楽しみながら、
井の頭公園の自然環境の大切さについても考えてみましょう。

なお、主な夏鳥のさえずりを以下のページに用意していますので、当日の予習にご活用下さい。
http://www.birdimages.jp/birdsong.html

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参加申し込み方法 申込み締め切りました。

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局(大原正子)kapock@parkcity.ne.jpまでお送りください。
参加申込期限:2012年5月10日(木曜日)24時まで
(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

9)以外は必須項目です。

メールに記入すべき項目
1)「第84回かんさつ会に参加したい」こと、および参加希望回(一回目or二回目or両方)を明記してください。(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします。必須)
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (必須 ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(必須、当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (該当しない方は必須ではありません。)
7)双眼鏡の有無と貸し出し希望個数(貸出個数に限りがありますので、必ずしもご希望に添えないことがあります。)
8)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、FACEBOOK)など)(必須)
9)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)
【ご注意】
・開催直前の混乱を避けるため、参加申し込みに期限を設けさせていただきました。どうぞご理解くださいますようよろしくお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。

※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。

お問合せ

参加お申込み・参加に関するお問い合わせはLinkIconkapock@parkcity.ne.jp(大原正子)まで、
かんさつ会の内容または井の頭かんさつ会についてのお問合せはjoe@birdimages.jp(高野)までお願いします。

(2012/4/16 高野丈)

第84回井の頭かんさつ会レポート

第84回井の頭かんさつ会

「井の頭の森で宝探し 春の夏鳥探鳥会」

日時:2012年5月12日(土)午前6:30~8:30、9:30~11:30
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所

案内
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

参加者: 46名 (大人3子供4)

レポート

 84回目の井の頭かんさつ会を「井の頭の森で宝探し 春の夏鳥探鳥会」のテーマで開催しました。探鳥会は朝早い方が良い、という声に応え、井の頭かんさつ会を始めて以来、初めて早朝スタートの設定をしました。通常のかんさつ会は10時から12時、探鳥会の時もせいぜい9時30分からだったものを思い切って6時30分からにしました。また、遠方から来る参加者のために、通常の時間帯も開催して二回連続で行うこととしました。早朝の回は人が集まるのか不安でしたが、蓋を開けてみると、申込は早朝の回ばかりで最終的に38名、これに対して二回目の回は10名と、早朝の方が参加申込が多かったのです。これには勇気づけられ、私やスタッフのモチベーションが上がりました!
 最初に鳴き声の予習をクイズ形式で行い、参加者を3班に分けて森へ向かいました。折角早朝にスタートするので、話をしている時間が勿体ないというものです。私の班では弁天池からお茶屋の脇を上がったところでキビタキの声を聴き、さらに奥へ進みました。やがて聞こえたホイホイホイの声…サンコウチョウの声です。しかも一羽ではなく複数羽いました。さえずりを聴きながら、皆懸命に姿を探しました。キビタキやセンダイムシクイも盛んにさえずる中、見事にサンコウチョウの姿を捉えた参加者もいれば、声のみだった人もいました。胸が躍るような観察を楽しんだ後は、なぜ井の頭公園でこのように魅力的な野鳥を観察できたのかについて解説をし、当地の自然環境の重要性について伝えました。

 休憩後、二回目のかんさつ会に取り組みました。二回目は今までの通常の探鳥会の開始時刻である9時30分からスタートしました。こちらは10名と参加者が少なかったので、班分けせずに全員で一緒にまわりました。状況は一回目と同じような感じで参加者と共にサンコウチョウの観察を楽しみました。

(レポート:高野、写真:上村)

第83回井の頭かんさつ会のお知らせ

第83回井の頭かんさつ会
「春のお花観」 ~花の色・形・匂い~
日時: 2012年4月22日(日曜日)午前10:00-12:00

集合: 午前9時45分 井の頭池ボート乗り場前(予定)
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

定員: 35名
参加費:(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:観察用具(ルーペ・虫めがね・双眼鏡など)
申し込み方法: 問合せ先:右記をご覧ください
申し込み締め切り: 2012年4月20日(金曜日)24:00まで

ご案内

 井の頭公園ではソメイヨシノが開花し、一年で一番賑やかな季節がやってきました。ソメイヨシノは華やかで綺麗ですが、井の頭公園にはもっと面白い花がたくさんあります。それらの花々を巡り、形や色や匂いなどじっくり観察してみましょう。花の名前を覚えたい方、花のつくりを知りたい方、子どもと一緒に花を楽しみたい方・・・それぞれに、きっと面白い発見が待っています。お待ちしています。

野外親睦会のご案内
遅咲きのサトザクラも見ごろとなっていると思いますので、お花観(かんさつ会)後に、お花見(野外親睦会)をジブリ横のお弁当広場にて行いたいと思います。
各人好きな食べ物、飲み物を持ち寄り、生き物のことや環境のことなど、かんさつ会スタッフとざっくばらんに語り合いましょう。
銘酒、名店の味、自慢の手料理、おススメのスイーツなど差し入れ大歓迎です!
※近隣にコンビニエンスストアがありますので、食べ物は持参していなくても確保できます。

参加申し込み方法

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局(大原正子)kapock@parkcity.ne.jpまでお送りください。
参加申込期限:2012年4月20日(金曜日)24時まで
(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

9)以外は必須項目です。

メールに記入すべき項目
1)「第83回かんさつ会に参加したい」と明記してください。(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします。必須)
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (必須 ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(必須、当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (該当しない方は必須ではありません。)
7)ルーペの有無と貸し出し希望個数(貸出個数に限りがありますので、必ずしもご希望に添えないことがあります。)
8)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、FACEBOOK)など)(必須)
9)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)
【ご注意】
・開催直前の混乱を避けるため、前回から参加申し込みに期限を設けさせていただきました。どうぞご理解くださいますようよろしくお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。

※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。

お問合せ

参加お申込み・参加に関するお問い合わせはLinkIconkapock@parkcity.ne.jp(大原正子)まで、
かんさつ会の内容に関しては、komachi@parkcity.ne.jp(小町)までお願い致します。
2012年4月5日 小町友則

第83回井の頭かんさつ会レポート

第83回井の頭かんさつ会

「春のお花観」~花の色・形・匂い~

日時:2012年4月22日(日曜日)午前10:00-12:00
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所

案内

小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男(森林インストラクター)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

参加者: 32名 (大人28子供4)

レポート

昨年の第70回かんさつ会は花の形をテーマにし、一昨年の第48回かんさつ会は花を中心とした色をテーマとしました。そして今年は、匂いを中心に花に関して総合的に行い、3年で色・形・匂いと花観察3部作?ができあがりました。
花の観察は小さいものを皆で観察するため、リーダーの説明が全員に見えるように、今回は班を多くし、少人数で行動するようにしました。
挨拶の後、各リーダーは今咲いてる花々を1つずつ案内し、参加者の方々にじっくり観察してもらいました。花の色、形、匂い、時には花を分解し、めしべ、おしべ、花弁、がくなどパーツを更に観ていくと、花の特徴は様々であり、個性豊かでした。その個性が花粉を運んでもらう虫や鳥との関係で進化したものであったり、何でか分らないものがあったり、知れば知るほど興味深く、「へぇ~」って声が随所に聞かれました。
じっくり、じっくり観察したので、ボート乗場前の広場を離れるのに40分もかかった班もあったようです。その後、七井橋を渡り、井の頭池の北岸を花を観察しながら巡り、雑木林を抜けてジブリ横のお弁当広場まで行きました。ツツジの花の色と形のしたたかさ、タンポポの花のしくみ、ヤマブキが八重となったわけ、ヤエムグラやキュウリグサの可愛い花、ドウダンツツジのつぼ型の花の秘密など、多くの不思議と感動に出会えたと思います。

また、かんさつ会終了後、恒例となった春の野外懇親会(花見)を行いました。八重のサトザクラが見ごろのお弁当広場で、参加者とスタッフが和気藹々と語り合い、楽しい一時を過ごしました。ちょっと肌寒い天候でしたが、雨に降られることなく観察会のみならず親睦会も行えて、井の頭かんさつ会の「雨に降られない神話」に守られた楽しい花観&花見の1日でした。

(レポート:小町、写真:上村)

第85回井の頭かんさつ会レポート

第85回井の頭かんさつ会

「神田川で生き物探し」

日時:2012年4月22日(日曜日)午前10:00~12:00
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所

案内:
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
高久 晴子
日置 日出男(森林インストラクター)

参加者:29名(大人21子供8)

レポート

 心配された雨もなんとか上がり、集合場所の井の頭公園駅前には、網を持った子供たちや双眼鏡を下げた大人など、参加者が続々と集まりました。早々と全員の受付を済ませることができたのは、皆さんの意気込みや期待の現れでしょうか。神田川でのかんさつ会は4年ぶりです。親水域ではスタッフの一人が器材を準備して待機しています。その他のスタッフと参加者が子供班と大人班に分かれて観察をスタートしました。

 まずは、川沿いの道を歩きながらの生きもの探しです。最初林の中を流れる川は夕やけ橋上流の親水域で辺りが開けて明るくなり、川の中にハナショウブなどの植物が現れます。そしてその先の滝から下流は種類がぐんと増えます。堆積した泥の厚さや流れの強さなどに変化があり、それぞれの植物にふさわしい環境ができているからです。皆でどんな植物があるか探し、その特徴やそれがどんな場所に生えているかを観察しました。たとえば同じ抽水植物でも、マコモは水深の浅い場所に、ヒメガマは泥が深く流れが緩やかなところに、そしてミクリは比較的流れが速い場所に生えていることが分かります。どれも細長い葉をした植物なので、穂が出ていない今は区別が難しいのですが、葉に触って詳しく観察してもらったら、それぞれまったく違う手触りや構造をしていることが分かり、覚えてもらえたようです。ミクリは小さいうちは流れに逆らわずに細い葉を水中でたなびかせている沈水植物ですが、生長すると水面上へ立ち上がり抽水植物になるという、流れの中で生きるための特技を持っています。葉の形を観たらその秘密が分かりました。
 水深の浅い場所に繁茂し紫色の可愛い花を一面に咲かせてモンシロチョウを集めていた草は特定外来生物のオオカワヂシャです。その影響で数を減らしている在来植物のカワヂシャが1株だけ見つかりました。カワヂシャとミクリは準絶滅危惧種に指定されています。神田川には外来生物が多いのですが、希少な植物も残っているのです。
 そんな環境に暮らす動物もいろいろ見つかりました。橋のたもとで大きなヘビの抜け殻を見つけ一同びっくり。その「中身」らしい大きなアオダイショウも見つかりました。それが何を食べて生きているのか、神田川の食物連鎖に話が及びました。カルガモやコサギなどの水鳥、ギンヤンマやハグロトンボなどの川を好むトンボもいました。大きなコイのほかに、小魚の群れを発見しました。種類までは分かりませんでしたが、近年、カワムツやヌマムツ、オイカワなどが見られるようになっています。魚にとって神田川はしだいに棲みやすくなっているようです。
 フェンス以外に視界を遮るものがなく、川や生き物のようすををつぶさに観察できるのが神田川の良いところです。皆で川を覗き込んでいたら、通りがかった人たちも、そんなに面白いものがあるのかと川を覗き込むのでした。

 我々大人班が親水域に戻ると、すでに子供たちは川に入って熱心に水中の生き物探しをしていました。見つかったものが次々にテーブルに並びます。ドジョウ、シジミ、カワニナ、タニシ、サカマキガイ、アメリカザリガニ、ヌカエビ、それからヨコエビなど、意外にいろいろな生きものがいることが分かりました。サカマキガイは4年前のかんさつ会では見つからなかった外来種の巻貝です。朝、保護池(井の頭池の末端)で獲れた大きなテナガエビも展示しました。神田川から井の頭池へ遡上していると思われるエビで、川と池のつながりの大切さを知ってもらいたかったからです。

 生き物たちはそれぞれ異なる能力を持ち、特定の環境に適応して暮らしています。すべての生き物に良い環境というものはありません。どんな川にすべきかは、人間の都合と生き物たちへの影響をよく考えて決める必要があり、そのためには生き物のことをよく知らなければいけません。というような話を最後にしてかんさつ会を終えました。ちょっと難しい話だったかもしれませんが、あまりきれいとはいえない神田川でたくましく暮らす生き物たちを探し、その暮らしぶりを考えた参加者には理解してもらえたのではないでしょうか。

(レポート:田中利秋、写真:上村肇)

第82回井の頭かんさつ会のお知らせ

第82回井の頭かんさつ会
『春の野草』~小さな姿に大きなパワー~

日時: 2012年3月18日(日曜日)午前10:00-12:00
集合: 午前9時45分 京王帝都井の頭線・井の頭公園駅前広場(井の頭公園入口前)
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内

竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
上村 肇
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資

定員: 35名
参加費:(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:観察用具(ルーペなど)
申し込み方法: 問合せ先:右記をご覧ください
申し込み締め切り: 2012年3月16日(金曜日)24:00まで

ご案内

 今年は例年より春の訪れが遅いようですが、いつも通る道の片隅を見ると、そこにはいつの間にか緑の塊ができているのに気づきます。こじんまりとした姿で春を待つ野草たちです。日当たりが良い場所では、もう花を付けているものもあります。積もった落ち葉をめくってみると、そこにもしっかりと葉を広げた青々とした野草が見つかります。

暦が進み、日差しがもう少し強くなると、その緑の小さな塊がぐんぐん伸びだし、辺りをたちまち緑の絨毯に変えてしまいます。伸びすぎて邪魔者扱いされることもしばしばです。そのスピードとパワーには目を見張るものがあります。野草たちはなぜそんなに凄い勢いで広がることができるのでしょうか。それは、それぞれが自分たちのテリトリーを広げるためのそれぞれ違った技を持ち、春が来る前から周到な準備をしているからです。

今度のかんさつ会は、そんな野草たちが生長を始める時期です。太陽の恵みをいっぱいに浴びたものから花を咲かせて、次の世代を残す準備を始めていることでしょう。道ばたや野原にはどんな野草が生えているのか、そしてそれぞれがどんな技を持っているのか、膝をかがめてじっくり観察してみましょう。野草の花は小さいですが、よく見れば、とても綺麗な可憐な花です。その可愛い花にも巧みな技が隠されています。時には根元の土を掘り起こし、地面の下の秘密にも迫ってみたいと思います。

そうやって草たちを観ていくと、これまでとは違った目で道ばたや野原の草を見ることができるようになります。普段の散歩も楽しさがアップすること間違いなしです! 皆様のお越しをお待ちしております。

参加申し込み方法 申込み締め切りました。

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局(大原正子)kapock@parkcity.ne.jpまでお送りください。
参加申込期限:2012年3月16日(金曜日)24時まで
(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

9)以外は必須項目です。

メールに記入すべき項目
1)「第82回かんさつ会に参加したい」と明記してください。(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします。必須)
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (必須 ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(必須、当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (該当しない方は必須ではありません。)
7)ルーペの有無と貸し出し希望個数(貸出個数に限りがありますので、必ずしもご希望に添えないことがあります。)
8)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、FACEBOOK)など)(必須)
9)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)
【ご注意】
・開催直前の混乱を避けるため、前回から参加申し込みに期限を設けさせていただきました。どうぞご理解くださいますようよろしくお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。

※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。

お問合せ

参加お申込み・参加に関するお問い合わせはLinkIconkapock@parkcity.ne.jp(大原正子)まで、
かんさつ会の内容に関しては、rtakeuchi85@gmail.com(竹内隆一)までお願い致します。
2012年2月28日 竹内 隆一