第105回井の頭かんさつ会のお知らせ

第105回 井の頭かんさつ会

「冬の野鳥観察会」
日時: 2014年1月12日(日曜日)午前9:00~11:00(小雨決行、強雨の場合雨プログラム9:30~11:00)
集合: 午前8時45分 井の頭公園ボート乗り場前(七井橋渡ったところ、強雨の場合9:15集合)
!!いつも通常の回と時間が異なりますので、よくご確認下さい!!

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
高野 丈(NACS-J自然観察指導員、井の頭バードリサーチ代表)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)

定員: 50名
参加費:(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:観察用具 双眼鏡など
申し込み方法: 問合せ先:右記をご覧ください
申し込み締め切り: 2013年1月10日(金曜日)24:00まで
※ただし、締め切り前に定員に達した場合は受付を締め切ります。
探鳥会の回は大人気ですので、早めの申し込みをお勧めいたします。

ご案内

 井の頭かんさつ会恒例の、冬の探鳥会です。
冬鳥を中心に、野鳥たちの冬の暮らしを観察します。
当会の探鳥会は、珍しい鳥や人気の鳥を見つけるのが目的ではありません。
ふだんから見かける野鳥であっても、行動をしっかりと観察することで、多くの発見があります。そんな「じっくり観察」から見えてくる、井の頭公園の自然環境や他の生き物とのつながりも観て、身近に残された自然環境の大切さについて一緒に考えましょう。

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参加申し込み方法 申込み締め切りました。

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会・佃 kp582348@gj9.so-net.ne.jpまでお送りください。
参加申込期限:2013年1月10日(金曜日)24時まで
(ただし、その前に定員が満員になることもあります。特に探鳥会の回は大人気です。申し込みはお早めにどうぞ。)

メールに記入すべき項目 9)以外は必須項目です。

1)「第105回かんさつ会に参加したい」と明記してください。(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします。必須)
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (必須 ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(必須、当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (該当しない方は必須ではありません。)
7)双眼鏡の有無と貸し出し希望個数→ 双眼鏡の貸し出し希望個数(お持ちの方は「ゼロ」とお書きください。
但し貸し出し対象は小学3年生以上。また、貸出個数に限りがありますので、必ずしもご希望に添えないことがあります。)
8)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、facebookなど)(必須)
9)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)嬉しいです。(必須ではありません)

【ご注意】
・開催直前の混乱を避けるため、参加申し込みに期限を設けさせていただいています。ご理解をお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。
理由の如何に関わらず、参加申し込みが事務局に届かなければ受け付けません。メールを送って数日しても返信がない場合は、再度メールをお送りください。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。

お問合せ
参加に関する問い合わせは kztsukuda@hi-ho.ne.jpまで、
かんさつ会の内容についてのお問合せはjoe@birdimages.jp(高野)までお願いします。(2013/12/17高野丈)

第105回井の頭かんさつ会レポート

第105回井の頭かんさつ会

「冬の野鳥観察会」

日時: 平成26年1月12日日曜日9:00~11:00

レポート

1月の井の頭かんさつ会恒例の探鳥会を開催しました。今までは「冬鳥探鳥会」のように、お目当ての冬鳥を探すことがテーマだったのですが、今回のテーマは「冬の野鳥観察会」。留鳥だって、知っているようで知らないことがたくさん。行動をじっくりと観察することで、いろいろ発見しようという趣旨にしました。
 参加者を4班に分けてかんさつ会を開始しました。池の周囲はかいぼりの準備でネットが張られ、いつもと違った景観。子供の視線では池が見えませんので、まずは七井橋からじっくりと池を観察しました。早速、行動を観察できたのはカルガモです。雌雄で首を上げ下げし、その後交尾。交尾の後は水浴びし、羽ばたいて水を切ります。知っているつもりのカルガモの、見たことがない、あるいは頻繁には見ない行動です。
その後、野口雨情碑の裏で冬鳥のシロハラとツグミが落ち葉をひっくり返して、落ちた実を食べる行動を観察できました。食べていたのはエノキの実。食べていた場所の近くに、灰色で裂けないざらざらした樹皮が見えます。実際に鳥が食べていたエノキの実を確認し、自分たちも拾ってみました。そして、エノキの木の見分け方をレクチャーしました。
 エナガの声を追っていると、シジュウカラがハゼノキの実を食べている場面を観察できました。エナガはシジュウカラと混群を形成していましたが、ハゼノキの実は口に合わないようで、近くに来ますが食べませんでした。私は井の頭公園で8年半継続観察を続けていますが、シジュウカラがハゼノキの実を食べるという事実は、この日初めて知りました。これがじっくり観察の醍醐味です。そしてこれは発見の楽しみだけではなく、樹木と鳥類の切っても切れない関係と大切さを知ることでもあります。
 じっくり観察は時間がかかります。今回も時間が足りなくなってしまいました。103回に続いて、2時間の設定を失敗してしまいましたが、最後のまとめではフクロウの仲間、オオコノハズクの前日に拾われた羽を参加者に回し、井の頭産鳥類目録に140種目が記録されたことと共に、身近に残された自然環境の大切さを伝えました。
前シーズンに比べると冬鳥が少ないフィールドですが、留鳥でも冬鳥でもなんでも、じっくりと行動を観察しようという趣旨は正解だったと思います。これからも、目立つものばかり追うのではなく、当たり前だと思っている対象をしっかりと観察する大切さを伝えていきたいです

(レポート:高野) 

第104回井の頭かんさつ会のレポート

第104回井の頭かんさつ会

「井の頭で天体観測 星の一生を観よう」

日時: 2013年12月21日(土曜日)17:00~19:00
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)

参加者:45名(大人35名+小人10名)

レポート

  街中に住んでいると、夜空を見上げない人が多いですが、井の頭公園でも多くの星々や星座が見られるのです。今回は皆さんにそのことを知って頂きたくて企画しました。どうせ見るのであれば、星の一生を見て、感じてもらいたいということで、今回のテーマは「井の頭で天体観測 星の一生を観よう」となりました。
夕方、ボート乗り場の前に集合するところから天体観測を始めました。受付を済ませた参加者を待っていたのは、西の空に向けられた2台の望遠鏡。覗くと、三日月が見えます。実は、「宵の明星」である金星は斜めから太陽の光が当たるので、望遠鏡で見ると三日月型をしているのです。
 暗くなるまでの前半は3部構成で、井の頭地区公会堂で星の話をしました。第一部は先ほど観察した金星や後半に観察する木星とガリレオ衛星を中心とした太陽系の話と星の一生の話しです。第二部は後半の野外観察の予習として、今の季節に見られる星座の探し方です。人間味溢れるギリシャ神話を織り交ぜ、楽しんでもらいました。第三部はミニ・プラネタリウムを使って星空散歩です。天井に映し出される満天の星に皆さん、釘付けでした。秋・冬・春・夏と1年の星座を楽しみました。
 後半はいよいよ野外で実際に星の観察です。井の頭地区公会堂を後にして、井の頭公園西園のグランドに向かいました。雲が出てきて心配でしたが、雲の合間から見られた星々を観察していきました。夏の大三角形、ペガススの四辺形、アンドロメダ座、カシオペア座、ペルセウス座、クジラ座と次々に見られました。そして、東の空にオリオンの雄姿が現れたところで、今回のテーマの1つである星の一生を見ていきます。まず、オリオン座の小三ツ星の中央にもやっと見えるのが、オリオン座の大星雲。星が誕生しているところです。視線を上に移すと、プレアデス星団。誕生したばかりの若い星の集まりで、双眼鏡で覗くと宝石箱をひっくり返したような美しさです。視線をオリオンの右肩に戻すと、1等星ペテルギウス、死にゆく星です。数か月以内に大爆発すると噂が立ち話題になった星です。
 クライマックスには東の空に木星が登場しました。天体望遠鏡で覗いてみると、縞模様がうっすら見られ、小さなガリレオ衛星が木星に寄り添うように一直線に並んでいました。
 今回、少し雲が出てしまいましたが、見ようとしていた星はほぼ全て観察できました。グランドは街中より暗いですが、それでも周囲のライトが明るく、観察には最適ではないです。そういった場所で多少雲が出ていても、星は観察できるのです。そして、星は一生を通して、様々な元素を作り上げ、それが大爆発によって宇宙のチリとなって、再び星ができるのです。その元素を使って地球上のあらゆるものが出来ています。人類を含め生きものは全て「星の子どもたち」なのです。そういった事をじっくり参加者の皆さんに感じてもらいました。一年の締めくくりに相応しい観察会でした。

(レポート:小町、写真:高野)

第104回井の頭かんさつ会のお知らせ

第104回 井の頭かんさつ会

「井の頭で天体観測 星の一生を観よう」
日時: 2013年12月21日(土)17:00~19:00
場所: 井の頭公園
集合: 午後4時45分 井の頭池ボート乗り場前
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内:
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)

定員:40名(申し込み先着順)
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:筆記用具、双眼鏡
服装:冬の野外はかなり寒いです。防寒に十分配慮した服装でお越し下さい。
申し込み方法、問合せ先:下記をご覧ください。

ご案内

  冬枯れの季節になってきましたが、空は澄み渡り、星を見るには条件の良い時期です。今回は井の頭公園での星の観察です。街中にあってもそこそこ星は見られるものです。観察会のメインテーマは、星の一生です。星の一生を井の頭公園から見てみませんか?
前半は井の頭地区公会堂で、木星をはじめ惑星の話や秋から冬の星座の解説、星の一生の話をします。後半は、屋外へ出て、惑星や星団を天体望遠鏡や双眼鏡で探してみましょう。
ちょっと寒い冬の夜ですが、しっかり厚着をして、自分の目で星を見つめ、宇宙のロマンを感じ、宇宙の神秘に触れてみましょう。

雨天・曇天の場合は、屋外の観測を中止して、宇宙関係のイベントを実施します。全体的に子どもさんでも十分に楽しめる内容だと思います。

なお、観察会終了後の19:30時から、吉祥寺駅近くの店で忘年会を行います。日ごろ、会の途中でゆっくり情報交換をしたり雑談ができない分、このような機会にスタッフと参加者、そして参加者どうしの親睦を深められればと思います。時間の許す方はぜひご参加ください。

会費は概ね4000円~4500円位(子どもは半額、お酒を飲まない方には配慮します)で、当日キャンセルや無断キャンセルにはキャンセル料も発生します。

もちろん、観察会のみ、あるいは忘年会のみの参加もOKです。

参加申し込み方法 申込み締め切りました。

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局(大原正子)kapockmasa@jc5.so-net.ne.jpまでお送りください。
参加申込期限:2013年12月19日(木)24時まで
(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。

メールに記入すべき項目 8)以外は必須項目です。

1)「第104回観察会だけに参加したい」「第104回観察会と忘年会の両方に参加したい」「忘年会だけに参加したい」を明記して下さい。(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします)(必須)
3)住所(市区町村レベルまで。例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)(必須)
4)返信を希望するメールアドレス(必須、ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)(必須)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (必須、該当しない方は必須ではありません)
7)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、FACEBOOK)など)(必須)
8)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。(必須ではありません)

【ご注意】
・開催直前の混乱を避けるため、参加申し込みに期限を設けさせていただいています。ご理解をお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。
理由の如何に関わらず、参加申し込みが事務局に届かなければ受け付けません。メールを送って数日しても返信がない場合は、再度メールをお送りください。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。

□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、夜間でもあるので、中学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。

お問合せ
お問い合わせはkapockmasa@jc5.so-net.ne.jp(大原正子)までお願いします。
(2013/12/01小町友則)

第103回井の頭かんさつ会のレポート

第103回井の頭かんさつ会

「秋の実り 公園の果実と種子を楽しむ」

日時:平成25年11月23日(土曜日)10:00~12:00
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所

案内:
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)

参加者:50名(大人33名+小人17名)

レポート

  かんさつ会で「空飛ぶ種」を飛ばしたい……そんな私のささやかな夢を実現するために、今回のかんさつ会を企画し、準備を進めました。
 秋は実りの季節。多様な果実と種が実り、それぞれ異なる機能や仕組みによって散布されます。今回のかんさつ会では、それを紹介しながら、転がしたり、飛ばしたり、味わったりして五感で楽しみました。
 今回は探鳥会の回並みに参加者が多かったので、声がきちんと届くよう、6班に分けました。
 ボート乗り場前のハナミズキの果実から観察を始め、ラクウショウの実を池に浮かべてみて水流散布の実験をしたり、イロハモミジやアキニレの種子を飛ばしてみたりしました。今回のテーマは見どころが多いので、各ポイントで少し話をしているだけで時間はどんどん過ぎていきます。ハンノキを過ぎて、スーパーボールのように跳ねるヤブランの種子で遊び、ルーペでヤブミョウガの種子の形の多様性を観察しました。
 サンシュユの果実を味わい、未熟なアオキの果実を観察し、すっかり古くなったコブシの種子やハゼノキの種子を観察し、御茶ノ水でスダジイを拾って味わう頃には1時間近くが経過していました。今回は三角広場までということで、経路が長かったので、なるべくポイントを絞らなければいけなかったのですが、観察を始め、話をし始めるとあっという間に時間は過ぎていきます。サワフタギ、ムラサキシキブ、サカキ、カナメモチ、イタヤカエデを観察し、弁天橋で何とか手が届くムクノキの実を味わい、日本庭園でコナラを拾う頃には残り30分!ここに来てようやく今回のテーマとコースを観察するには2時間では足りないことをはっきりと悟りました。
 その後は少し急ぎ足で三角広場を目指しました。サイカチの果実を拾い、マンリョウの果実を観察し、トネリコの種子を飛ばし、オニグルミの果実を拾い、三角広場にたどり着いたのは12時過ぎでした。まだまだ紹介したい実はたくさんあったのですが挨拶し、一旦終了しました。
 終了後すぐに、私がやりたかった余興をやりました。アルソミトラ マクロカルパ(インドネシア産)の、大きな翼のついた種を飛ばすというものです。この種はグライダーのようなつくりをしていて滑空します。一説にはステルス戦闘機のモデルになったともいわれます。下見で試験飛行した際には上昇気流に乗ってぐんぐん舞い上がり、ついには凧のように、大きなエノキの木に引っかかってしまいました。本番もそんな展開を期待しましたし、そこで拍手喝采を浴びるというのが、私のささやかな夢でした。しかし、この日は風が弱かったので、下見の時のように飛ぶまでには至りませんでした。それでも、よく滑空し、好評をいただくことはできました。


 昼過ぎには予報通り暖かくなりました。会終了後の親睦会にも多くの方が参加してくれ、自然観察談義に花が咲きました。またいつか、「飛ぶ種」アルソミトラを青空に飛ばしてみたいものです。

(レポート:高野、写真:上村)

第103回井の頭かんさつ会のお知らせ

第103回 井の頭かんさつ会

「秋の実り 公園の果実と種子を楽しむ」
日時: 2013年11月23日(土曜日) 午前10時~12時
集合: 午前9時45分  井の頭公園ボート乗り場前(予定)
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)

対象:どなたでも(小学生以下は保護者同伴)
定員:50名
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:水分補給用飲み物、ルーペ、双眼鏡など)

申し込み方法、問合せ先:右記をご覧ください
申し込み締め切り:2013年11月21日(木曜日)24:00

ご案内

  今年も秋が深まってきました。多くの植物の実が熟し、いろいろな仕組みで種がまかれています。今回の井の頭かんさつ会は、井の頭公園の実りの面白い部分を厳選し、浮かべたり、飛ばしたり、転がしてみたりして楽しみながら、つながっている生き物について知り、植物の仕組みの多様性を考えたいと思います。樹木の見わけ方のポイントもご紹介します。

野外親睦会のご案内
先月のかんさつ会で予定していた野外親睦会が、雨で中止になってしまいましたので、今回、公園内で野外親睦会を行いたいと思います。お気軽にご参加ください。各人好きな食べ物、飲み物を持ち寄り、生き物のことや環境のことなど、かんさつ会スタッフとざっくばらんに語り合いましょう。銘酒、名店の味、自慢の手料理、おススメのスイーツなど差し入れ大歓迎です!当日はナッツみたいなあれとか、アーモンドみたいなあれが当会メンバーから出るかもしれません。
※もちろん手ぶらでも大歓迎です。近隣にコンビニエンスストアがありますので、食べ物は持参していなくても確保できます。

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参加申し込み方法 申込み締め切りました。

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを103回井の頭かんさつ会受付担当者(田中雅子)kansatsukai@ca.em-net.ne.jpまでお送りください。
参加申込期限:2013年11月21日(木曜日)24時まで
(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

メールに記入すべき項目 8)以外は必須項目です。

1)「第103回かんさつ会に参加したい」(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします)(必須)
3)住所(市区町村レベルまで。例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)(必須)
4)返信を希望するメールアドレス(必須、ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)(必須)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (必須、該当しない方は必須ではありません)
7)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、FACEBOOK)など)(必須)
8)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。(必須ではありません)

【ご注意】

・開催直前の混乱を避けるため、参加申し込みに期限を設けさせていただいています。ご理解をお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。
理由の如何に関わらず、参加申し込みが事務局に届かなければ受け付けません。メールを送って数日しても返信がない場合は、再度メールをお送りください。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。

お問合せ

お問い合わせはjoe@birdimages.jp(高野丈)までお願いします。
(2013年10月27日 高野丈)

第102回井の頭かんさつ会のレポート

第102回井の頭かんさつ会

「公園のキノコ ~ キノコという生きものを知ろう!」

日時:2013年10月20日(日曜日)午前10:00~12:00
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所

案内:
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
日置 日出男(森林インストラクター)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
井口 七穂(井の頭バードリサーチ)

参加者:29名(大人25名、子ども4名)

レポート

  第98回「シダ植物」に続き、井の頭かんさつ会として初めてのテーマ「キノコ」を取り上げました。動物でも植物でもないキノコ。本当はどんな生きものなのか、公園のどんなところでどのように生きているのか、野外でじっくり観察してほしいと思っていたのですが、井の頭かんさつ会にしては珍しく雨! しかしその雨の中を子供さんも含めて多くの参加者が集まってくださいました。
 集合場所の御殿山雑木林から雨プログラムの会場まで、キノコがよく出る公園内の道(通称「キノコ道」!?)を通って、雨天会場である井の頭公会堂へ。まず皆さんのイメージする「キノコ」の絵を描いていただきました。その多くはやっぱり八百屋さんに並んでいるシイタケのような傘と柄だけのキノコでした。でも、これはキノコのごく一部、植物で言えば「花」の部分、つまり胞子を作る生殖器官です…ということから始まって、キノコがカビの仲間の菌類であり、その本体である「菌糸」が公園の雑木林の地下に無数のネットワークをはりめぐらしているであろうことや、キノコには大きく分けて腐生菌と菌根菌があり、前者は生態系の分解者として、後者は生態系の生産者である植物にとってなくてはならぬ共生者として、重要な役割を担っていることなどをお話ししました。
 その後にスタッフが採集したキノコ(注)を、ルーペも使って見てみました。傘にビロード状の毛があるもの、裏がシイタケのようなひだでなく細い穴状であるもの、胞子がべたべたしていて臭いもの、シイタケ型とは全く違う形のキノコ、つつくと埃をまき散らすように胞子が煙状に出るもの…、いろいろなキノコがありました。キノコの生き方の工夫や多様性も少し感じていただけたと思います。
  野外観察ができず大変残念でしたが、屋内での解説と採集キノコの観察という雨プログラムも、熱心な参加者の皆さんにより楽しい時間となりました。かんさつ会終了後の会場には、参加者の皆さんの熱気とキノコの臭いが色濃く残っていました…。
  公園を散歩するときにキノコが生えていたら、私たちの足元には目に見えないキノコの世界が広がっており、小さなキノコたちの働きが自然の中で大きな役割をもっていることを思い出していただけたら幸いです。

■当日観察できたキノコ
・菌根菌
  ・ハラタケ類:コテングタケモドキ(?-未同定)、アセタケの仲間2種(未同定)
・腐生菌
  ・ハラタケ類:ハナオチバタケ(落ち葉分解菌)、スエヒロタケ
  ・ヒダナシタケ類(肉の硬いもの):ツヤウチワタケ、ヒイロタケ、カワラタケ、ニクウスバタケ、マンネンタケ、
   (たぶん)コフキサルノコシカケ(以上は白色腐朽菌)、ホウロクタケ(褐色腐朽菌)
  ・腹菌類:エリマキツチグリ、ツチグリの仲間(幼菌、未同定)、ホコリタケ、カニノツメ、シラタマタケ
  ・チャワンタケ類:ツバキにつくココミケス属の微小盤菌類(微小チャワンタケ類)
・寄生菌
  ・冬虫夏草の仲間:オサムシタケ、ツクツクホウシタケ*、クモタケ*
        *かんさつ会当日ではなく、以前に採集した乾燥標本

注:キノコは東京都西部公園緑地事務所の許可を得て特別に採集しました。

 

 

(レポート:田中雅子、写真:上村肇) 

第102回井の頭かんさつ会のお知らせ

第102回 井の頭かんさつ会

「公園のキノコ ~ キノコという生きものを知ろう!」
日時: 2013年10月20日(日曜日) 午前10時~12時
集合: 午前9時45分 御殿山雑木林
(自然文化園水生物園の弁天門から動物園に向かう階段を上がってすぐの広場)
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
高久 晴子
日置 日出男(森林インストラクター)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

対象:どなたでも(中学生以下は保護者同伴)
定員:35名
参加費(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:水分補給用飲み物、ルーペ、双眼鏡など)

申し込み方法、問合せ先:右記をご覧ください
申し込み締め切り:2013年10月18日(金曜日)24:00

ご案内

 「実りの秋」がやってきました。いろいろな「実りの秋」がありますが、今年の秋はキノコの暮らしぶりに注目してみたいと思います。キノコというと「山へキノコ狩り」というイメージが強いですが、実は街なかの身近なところ、特に都市公園でもいろいろなキノコに出会えます。
公園でキノコが何をしているのか、動物でも植物でもないキノコとはどういう生きものなのかがわかると、公園の中にもう一つの世界が広がっているのが見えてきます。公園ではキノコ狩りはできませんが、キノコが何者なのかを知り、キノコウォッチングという身近な自然観察の楽しみをもうひとつ増やしてみませんか。多くの方のご参加をお待ちしています。

野外親睦会のご案内
かんさつ会後に、公園内で野外親睦会を行いたいと思います。お気軽にご参加ください。
各人好きな食べ物、飲み物を持ち寄り、生き物のことや環境のことなど、かんさつ会スタッフとざっくばらんに語り合いましょう。
銘酒、名店の味、自慢の手料理、おススメのスイーツなど差し入れ大歓迎です!
※もちろん手ぶらでも大歓迎です。近隣にコンビニエンスストアがありますので、食べ物は持参していなくても確保できます。

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参加申し込み方法 申込み締め切りました。

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局kapockmasa@jc5.so-net.ne.jp(大原)までお送りください。
参加申込期限:2013年10月18日(金曜日)24時まで(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

メールに記入すべき項目 8)以外は必須項目です。

1)「第102回観察会に参加したい」(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします)(必須)
3)住所(市区町村レベルまで。例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)(必須)
4)返信を希望するメールアドレス(必須、ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)(必須)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (必須、該当しない方は必須ではありません)
7)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、FACEBOOK)など)(必須)
8)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。(必須ではありません)

【ご注意】

・開催直前の混乱を避けるため、参加申し込みに期限を設けさせていただいています。ご理解をお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。
理由の如何に関わらず、参加申し込みが事務局に届かなければ受け付けません。メールを送って数日しても返信がない場合は、再度メールをお送りください。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□キノコ採集について
公園内では生物の採取は原則として禁止されています。また都市公園におけるキノコの量はそれほど多くありません。ほかにもキノコ観察を楽しみにしている来園者がたくさんいます。
詳細な観察が必要な場合にスタッフが採るキノコ以外は採集しません。あくまでも観察会です。撮るのは写真だけにして、キノコウォッチングを楽しみましょう。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。

お問合せ

問い合わせはkapockmasa@jc5.so-net.ne.jp(大原)までお願いします。

(2013年9月25日 田中雅子)

第101回井の頭かんさつ会のレポート

第101回井の頭かんさつ会

「恒例!渡りの夏鳥探鳥会 秋編

日時:2013年9月23日(月祝)9:00~11:00
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所

案内:
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大橋 博資
日置 日出男(森林インストラクター)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)

参加者:56名(大人43名、子供13名)

レポート

 開催100回を達成し、次への新たな一歩となる101回目のかんさつ会は、8年前に私がリーダーとしてデビューした秋の渡りの探鳥会でした。やはり探鳥会の回は人気で、今回も満員御礼でキャンセル待ちが出ました。
暑い日が続く中、週間天気は良くなかったので心配でしたが、高曇りの好条件となりました。当日は若干のキャンセルがあったものの、56名もの参加者を集め、資料の説明をしてから、4班に分けてスタートしました。先に資料の説明をしたのは、探し方とどこを探すかをしっかりと伝えたかったからです。観察を始めてしまうと、なかなか細かい説明ができなくなってしまいがちです。資料もそのような編集にしました。また、夏鳥だけでなく留鳥など典型種の行動をよく観察することをすすめました。ハシブトガラス一つとっても、まだ知らないことは山ほどあります。普段の日常生活の中で、カラスやハトをじっくり観察する時間はまずないと思いますので、こういう機会にこそ、観察してみてほしいという趣旨です。
池に冬ガモが来ていればと思いましたが、カルガモとアオサギくらいでした。しかしながら、カルガモの面白い生態を観察できました。水辺に垂れているムクノキの果実を、水面からジャンプして採っていたのです。早速、典型種の知らない行動を観察することができました。
野口雨情碑の周辺で夏鳥のセンダイムシクイを見つけ、皆でしっかりと行動を観察できました。こちらはアオマツムシをはじめとする昆虫を捕食していました。採り損ねた昆虫が落下するのを追って、私たちの目の前まで下りてくる嬉しいハプニングもあり、盛り上がりました。
その後、弁財天の近くではキジバトがエゴノキの果実(種子?)を食べているのを確認。ヤマガラが有毒の果実を取り除いて種子を食べるのは有名ですが、キジバトがエゴノキの果実を食べる行動は最近知りました。これを参加者と一緒に観察することができました。
玉川上水では、ヤマザクラにつくモンクロシャチホコの幼虫を食べるツツドリを観察することができました。ヤマザクラがあって、それを食草とする昆虫がいて、それを季節性の餌として捕食する鳥類がいる、生き物のつながりを知ることのできる場面を、参加者と共にじっくりと観察できました。
その後、小鳥を捕食した後のツミを観察。生態系の頂点である猛禽類も観察できました。もう少しいろいろと探したいところでしたが、ここで時間になってしまい、終了としました。最後に簡単に鳥合わせをしました。他の班でも、エゾビタキなど私の班で観られなかった種類も観察し、充実した観察ができたようでした。
今回は食欲の秋にふさわしく?鳥類と食について、しっかりと観察することができた探鳥会でした。そして、その食を提供しているのは森なのだということを参加者と共に実感できました。

(レポート:高野、写真:上村)

第101回井の頭かんさつ会のお知らせ

第101回 井の頭かんさつ会

「恒例!渡りの夏鳥を探そう!!秋編」
日時: 2013年9月23日(月・祝日)午前9:00~11:00(小雨決行、強雨の場合雨プログラム9:30~11:00)
集合: 午前8時45分 井の頭公園ボート乗り場前(七井橋渡ったところ、強雨の場合9:15集合)
!!いつもと時間が異なりますので、良くご確認下さい!!

主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所

案内
高野 丈(NACS-J自然観察指導員、井の頭バードリサーチ代表)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)

定員: 50名
参加費:(保険代・資料代など):300円、中学生以下は100円
持ち物:観察用具 双眼鏡など
申し込み方法: 問合せ先:右記をご覧ください
申し込み締め切り: 2013年9月21日(土曜日)24:00まで

ご案内

秋は身近な公園でのバードウォッチングが再び面白くなる時期です。
春に公園に立ち寄った夏鳥たちは繁殖地へ移動するために去りました。
秋は、繁殖を終えた夏鳥たちが再び姿を現します。越冬するために季節移動する途上、
井の頭公園のような身近な公園に立ち寄るからです。
恒例となった秋のバードウォッチングは昨年同様、探し方のコツをアドバイスしながら一緒に夏鳥を探します。
参考:昨年の同日9月23日は88回目の井の頭かんさつ会でした。
あいにくの雨模様でしたが、コサメビタキやエゾビタキなどの夏鳥に加え、冬鳥のカモ類を3種類確認できました。
この日、観られた鳥は以下の通りです。
ゴイサギ、コサギ、オシドリ、カルガモ、コガモ(今季初認)、オナガガモ(今季初認)、ハシビロガモ(今季初認)、キンクロハジロ(今季初認)、
キジバト、アオゲラ、コゲラ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、エゾビタキ(今季初認)、コサメビタキ、シジュウカラ、メジロ、オナガ、ハシブトガラス

井の頭バードリサーチは井の頭公園の野鳥を365日毎日観察・記録しています。
以下ウェブサイトに記録を掲載していますのでご参照ください。。
http://birdimages.jp/inokashira/

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参加申し込み方法

eメールでのみ受け付けます。下記をすべて読んでから、必要項目を記入したメールを井の頭かんさつ会事務局kapockmasa@jc5.so-net.ne.jp(大原)までお送りください。
参加申込期限:2013年9月21日(土曜日)24時まで(ただし、その前に定員が満員になることもあります。申し込みはお早めにどうぞ。)

メールに記入すべき項目 9)以外は必須項目です。

1)「第101回かんさつ会に参加したい」と明記してください。(必須)
2)参加希望者全員の氏名(読みもお願いします。必須)
3)住所(市区町村レベルまで必須 例:東京都三鷹市、東京都杉並区など)
4)返信を希望するメールアドレス (必須 ただし参加申し込みメールと同アドレスなら不要)
5)連絡先電話番号(必須、当日連絡することができるよう携帯電話が望ましいです。)
6)小中学生は学年、未就学のお子さんは年齢 (該当しない方は必須ではありません。)
7)双眼鏡の貸し出し希望個数(双眼鏡をお持ちの方はゼロとお書きください。) 但し貸し出し対象は小学校3年生以上です。(貸出個数に限りがありますので、必ずしもご希望に添えないことがあります。)
8)今回のかんさつ会を何で知ったか(例:かんさつ会HP、ポスター、知人、三鷹市報、SNS(ツイッター、facebookなど)(必須)
9)私たち(主催者、案内者)へのメッセージや連絡事項があれば書いてください。また、観察会に参加したい理由や期待することなど、何か書いていただければ嬉しいです。 (必須ではありません)

【ご注意】

・開催直前の混乱を避けるため、参加申し込みに期限を設けさせていただいています。ご理解をお願いいたします。
・必須項目が抜けている場合は受け付けできませんので、ご注意ください。
※個人情報保護に関するポリシー:お知らせいただいた個人情報は観察会に関する連絡以外には使用しません。また、第三者に譲渡することもありません。

受付とその連絡

メール受信後数日以内に参加可否の返信をさしあげます。受付は原則先着順です。
理由の如何に関わらず、参加申し込みが事務局に届かなければ受け付けません。メールを送って数日しても返信がない場合は、再度メールをお送りください。

参加者への詳細情報

集合場所などの詳細情報は、開催日の数日前に、メールでお知らせします。
なお、参加者全員へのその後の連絡はメールでなくこのページ上で行いますので、ときどきチェックしていただくようお願いします。

注意事項

参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。
□安全について
観察会では、案内役および補助員の指示に従って行動してください。一応保険には加入しますが、あくまでも無事故を目指します。
身近な自然観察の危険性は普通に公園を散歩するのとほとんど変わりませんが、危険がないわけではありません。
自分の身は自分で守る気持ちでご参加ください。
□対象レベル・年齢について
関心がある人全員向けです。年齢制限はありませんが、小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
□中止の可能性について
雨の場合は屋内会場で雨天用プログラムを実施します。ただし、それも困難な天候の場合は中止することがあります。その際はこのページ上でお知らせします。参加申し込みにあたっては、下記のことをご了承ください。

お問合せ

問い合わせはkapockmasa@jc5.so-net.ne.jp(大原)までお願いします。

(2013年8月24日 高野 丈)