第114回井の頭かんさつ会
「土の中の生き物を探してみよう」
井の頭公園最後の秘境「土の中」を徹底調査!!
平成26年10月26日(日)10:00~12:00
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
高久 晴子
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
大原 正子田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
佃 和夫(NACS-J自然観察指導員)
村上 健太(NACS-J自然観察指導員)
参加者31名
レポート
秋晴れのすがすがしい空気の中、参加者31名とスタッフ12名の計43名が4班に分かれて定刻にスタートしました。
まず全員で、スタッフが前日に林の中に仕掛けたトラップを確認、ゴミムシの仲間がかかっているのを見て最初の歓声。その後各班ごとにそれぞれ落ち葉が積もって、生き物が隠れていそうな場所で、石をひっくり返したり、落ち葉をめくったり、土をほじくったりしながら肉眼で観察できる動物を探しました。班によって観られた動物は違いますが、ミミズ、ハサミムシ、ムカデの仲間、甲虫の幼虫、ザトウムシなどが観察できました。そして、ルーペや実体顕微鏡でなければ見えないような動物をあとでじっくり探すために、各班2箇所の土をポリエチレン袋に採取、文化交流広場のテーブルで再集合しました。
文化交流広場のテーブルでは、各班ごとに採取してきた土をふるいにかけ、動き出した小さな動物を割り箸でつまんだり、吸虫管で吸い取ったりして捕まえ、観察しやすいように水を入れた小容器に入れ、実体顕微鏡やルーペでじっくり観察しました。また場所によって生き物の種類や数がどう違っているのかを調べるため、資料を参考に何の仲間かを同定し、点数をつけてみました。
小さい生き物で見つかったのは、トビムシ、カニムシ、ヨコエビ、ワラジムシ、ヒメミミズ、クモ、アリ、シロアリ、ダニなどが見つかりましたが、そのなかでも初めて見たカニムシのサソリのような姿には皆びっくりしていました。
今回のかんさつ会で点数をつけた結果、場所によって違いはあるものの、全体的には井の頭公園は公園の中では比較的自然度が高く保たれているという、我々の感覚を裏付ける結果となりました。そしてこの貴重な自然を永く残して行くことが我々の務めであるとの思いも再確認されました。
今回、子供も楽しそうに生き物を捜してくれましたが、大人の皆さんが子供以上に楽しんで夢中になってくれたことが、主催者のわれわれの大きな喜びとなりました。(佐藤)