第167回井の頭かんさつ会実施レポート

■タイトル 春のお花観 ~花の♂と♀〜

■実施年月日 平成31年4月14日(土) 10:00~12:00

■参加者数  一般参加者30名(大人22名、子供8名) スタッフ12名

■実施場所  ボート乗場前(集合)→七井橋→ お茶の水池北岸→  

 梅林→ 野草園→ 御殿山→ 交流広場(解散)

■実施レポート

永く続いたソメイヨシノの花がまだ残る中かんさつ会がスタートしました。今回は毎年4月恒例の“花観”シリーズでもちょっと難しい「花の♂と♀」。動物のように動けない植物は動物の♂♀と違い、種(しゅ)によって、両性花をつけるもの、雄花と雌花があるもの、雄株と雌株に分かれるもの、1株に雄花と両性花をつけるもの、年によって雌雄の性転換するものなど色々な性の形を持っています。また遺伝的多様性を維持するために自家受精を防ぐしくみを持っているものも数多くあります。

 今回は公園で咲いている花を上記のような観点から観察して植物の♂と♀を知ってもらい植物をよりいっそう好きになってもらうことが目的です。

 スタート地点で各班とも植物の性についてレクチャーしたあと観察に入りました。ソメイヨシノで両性花を確認し、クローンであるソメイヨシノでは原則種(たね)ができないこと、近くのヤマザクラなどの花粉が付いた場合は種ができることを知ってもらいます。

また少し時期が遅く盛りを過ぎたヒサカキの雄株の雄花を観察し、七井橋ではイロハモミジの雄花を観察し両性花を探しましたが見つかりませんでした(あとで別の株で両性花発見)。

 その後モチノキ(雄株の雄花)、ツツジ(両性花)、タンポポ(両性花)ハルジオン(両性花)、アオキ(雄株の雄花と雌株の雌花)、ドウダンツツジ(両性花)、オニタビラコ(両性花)

シャガ(両性花)、オオアラセイトウ(両性花)、ミミガタテンナンショウ(雄株と雌株)、タチツボスミレ(両性花)イヌシデ(雄花と雌花)、クヌギ(雄花と雌花)などを観察し定刻の12時に交流広場で終了、解散となりました。

 小さな花の自家受精を防ぐ仕組みの説明には、各班のリーダーも独自の資料を用意して説明するなど大変苦労したようでした。

 解散後、スタッフ12名と参加者の中の6名、計18名で交流広場のサクラの下で親睦会を開催し、親睦を深めました。

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