第230回井の頭かんさつ会実施レポート

■実施年月日 2025年12月21日(日)13時~15時

■参加者数 参加者7名(大人7名) 井の頭かんさつ会スタッフ12名

■実施場所 井の頭地区公会堂(室内プログラム)

■実施レポート

当日は降雨の可能性があったため、屋外ではなく井の頭地区公会堂で実施しました。前半はスライド資料を用い、針葉樹を含む裸子植物を中心に、植物進化の流れを概観し、種子や花粉が植物の分布拡大に果たした役割を紹介しました。あわせて恐竜時代の森の姿にも触れ、ジュラ紀から白亜紀にかけて針葉樹やイチョウ類が森林の主役であったこと、白亜紀後半には被子植物が加わり、森の構成が変化していったことを説明しました。また、AIを用いて作成した当時の森のイメージを示し、理解を深めてもらいました。続いて、井の頭公園に生育するアカマツ、クロマツ、ヒノキ、スギ、メタセコイアなど身近な針葉樹を取り上げ、それぞれの葉の形や球果の特徴、生育環境について解説しました。

後半では、世界各地の巨大なマツボックリの実物を展示し、その多様性を紹介しました。最後は班に分かれ、公園で事前に採集した針葉樹の葉を実際に手に取り、触感や香りの違いを確かめながら、ルーペを用いて葉のつき方や気孔帯を観察しました。似た種を見分けながら比較することで、参加者にとって針葉樹の多様性と奥深さを実感する時間となりました。