第224回井の頭かんさつ会 実施レポート

■実施年月日 2025年5月11日(日) 10時~12時

■参加者数  一般参加者 20名(大人15名、小学生5名)

                       ※申込受付数26名、キャンセル6名

       案内人 井の頭かんさつ会スタッフ10名

■実施場所:ボート乗り場前→七井橋→井の頭池北岸→弁天橋→野草園→御殿山→西園

■実施レポート

「虫のしわざ」とは、虫そのものではなく、虫こぶ・食痕・繭・巣・卵嚢・マイン(潜伏痕)など、虫たちが自然の中に残した不思議な形の痕跡を指します。今回はそれらを探し、アートとして楽しんだり、痕跡から“作者”(虫の正体)を推理したりする観察会を行いました。

公園内には、想像以上に不思議な形や模様がたくさん隠れています。参加者と一緒に一つずつ観察していくうちに、思わず歓声があがる場面もありました。特に人気だったのが、「字書き虫」とも呼ばれるハモグリバエやハモグリガによる潜伏痕です。葉の中に一筆書きのような模様が描かれ、その中で幼虫が成長していく様子が見てとれます。

また、小さな虫・エゴツルクビオトシブミが葉を丸めてつくる、筒状の揺籃(ようらん)も注目を集めました。中に卵を産むための構造ですが、その精巧な作りには皆が驚いていました。

虫のしわざをひもといていくと、そこには虫のくらしや、敵から身を守るための工夫が隠れていることもわかります。小さな痕跡から命の営みを感じる、楽しく学びの多い観察会となりました。