第130回井の頭かんさつ会
■タイトル かいぼり中の池底
■実施年月日 2016年2月21日(日)10:00~12:00
■参加者数 一般参加者:46名(大人34名、子ども12名)
案内人:井の頭かんさつ会スタッフ12名+保全活動班補助2名
■実施場所: ①野外ステージ(集合)→②かいぼり屋 →③七井橋 →④弁天池底(弁天堂付近) →⑤お茶の水橋〜雨情碑(池底) → ⑥サギ島〜七井橋(池底)→⑦野外ステージ(解散)*全体5班のうち2班は②〜⑥を逆回りに実施。
■実施レポート (作成:第130回企画担当 村上 健太)
かいぼり中の池底に入る今回は市民の関心が高いからか、50名の定員が募集開始からわずか2日で満員となりました。前日までの荒天で開催が危ぶまれましたが、開催を願うスタッフと参加者の願いが届き、何とか雨が上がって実施できました。
まず最初に”かいぼり屋”の前でかいぼりの説明をしました。概要はもちろんですが、何のために行っているのか、どうして生き物を池に放ってはいけないのかを説明しました。井の頭公園の本来の生態系を守るために、国内であっても井の頭池以外の生き物を放つことはいけないと強調しました。
七井橋の上から泥に残る生き物の足跡を観察しました。前日までの雨で多くは消えてしまいましたが、カモやカメの足跡が残っていました。子供さんに「カモの足には足ヒレがあるよ、だから水をかいてスイスイ泳げるんだ」と体の構造と行動の関係を説明すると、興味深げな反応を返してくれました。
今回の観察テーマの一つは”湧水”です。弁天池に入り、大人の方には湧水のしくみや湧水が枯れたと思われていたけれど実は残っていたことを説明し、子供達も一緒に湧水の起点を探しました。「ここで砂が舞って湧いている!」と歓声が上がります。これが神田川の源流だと説明すると、納得した顔の反応を返してくれました。前日の雨の影響か、湧水付近の水温が約14度と通常の湧き水よりも(前週の下見よりも)低かったのですが、その理由の推察も含めて話すことができました。
続いてお茶の水橋付近からお茶の水池に入ります。護岸のコンクリート板の隙間から伸びる木の根や、水質浄化装置など、普段は水の中にあるものを見ることができ、参加者だけでなく案内人もワクワクしていました。水たまりにはアズマヒキガエルの卵がありました。カエルの卵に初めて触る参加者は大喜びでした。「ヌルヌル」「ひんやりしてる」と感想を言い合っていました。
親水デッキ脇からサギ島の横を通り、七井橋まで歩きました。サギ島横の水路を行くのは、探検をしているようでドキドキします。七井橋横の水草株ではすでに今年の芽がでていたので、水草が増えることを期待していることを説明できました。
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池底は生き物が少なかったのですが、それでも池底に入れたことや、普段は見られないものが見られたことに参加者の皆さんは興奮し、満足してくれたようです。単純に池に入るだけでなく、かいぼりの意義や井の頭池の本来の自然・生態系について理解も深まったことと思います。
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