第129回井の頭かんさつ会
■タイトル 「冬の野鳥観察を楽しもう」
■実施年月日 2016年1月17日(日曜日)9:30~12:00
■参加者数 一般参加者数 46名(大人39名+小人7名)
井の頭かんさつ会スタッフ13名+保全班1名 計60名
- 実施場所 井の頭公園駅前~池尻~ボート池~七井橋~お茶の水池~御殿山~松本訓導碑
- 実施レポート(作成:第129回企画担当 高野 丈) 葉が落ちて観察しやすいのがこの季節。やぶにこもりがちなウグイスがもろに出てきたり、求愛行動が活発になってきたアオゲラをじっくり観察できたりしました。2時間30分の観察会はあっという間に終焉へ。各班、充実した観察ができたという声がリーダー、参加者両方から出るなど全員で楽しむことができた会でした。
- このところ続いていた好天が下り坂になるという予報に空模様を心配しましたが、晴天率9割以上を誇る当会の晴れパワーは健在でした。参加者スタッフ計60名を高野、小町、中村の3班に分け、井の頭公園駅下を出発。会が始まる前から多くの人が観察していた、アキニレやサワラの実を食べるカワラヒワをあらためて観察。トウネズミモチの実を食べるヒヨドリ、アキニレの実を試して流したシジュウカラ、それぞれ植物と鳥の関係を考えました。池尻では繁殖放棄したてのキジバトの巣の構造を確認し、キセキレイをじっくりと観察。そして、餌やり自粛キャンペーン以来まとまった数が飛来しているユリカモメ軍団。もう10年近く、年間に1羽出るかどうかという状況が続いていました。それが、今回かいぼりのために池の水を抜いている状況をどこで知ったか、30羽ほどがやってきました。そして、水が少なくなった池で魚を捕食したり、オオバンが捕らえた魚を横取りしたり、やりたい放題。カワウもスゴイ勢いで魚を捕食しているので、かいぼりの前に魚類が喰い尽されてしまうのではという冗談が出るほどです。オオバンも今まで最高で3羽だったものが、今シーズンは10羽ほど来ています。お茶の水池の水が抜けてくると、潜水して暮らしているカイツブリやキンクロハジロは姿を消しました。そのように、環境が変わると鳥たちに動きが出ることを参加者と一緒にじっくり観察しました。
- 129回目の井の頭かんさつ会では、新たにかんさつ会に加わった中村芳生さんがリーダーデビューしました。以前は常連の参加者だった方です。熱心なリピーターがかんさつ会メンバーに加わるという流れは、当会の伝統のようになっています。このように仲間の輪が広がり、新たな参加者を迎えるという流れは、かんさつ会の目的の一つである生物多様性保全の普及啓発の上で理想的だと考えています。