第93回井の頭かんさつ会レポート
「冬芽 ~木々の春支度を覗いてみよう
日時:2013年2月27日(日曜日)午前10:00~12:00
主催:井の頭かんさつ会
後援:東京都西部公園緑地事務所
案内
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
田中 雅子(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
田中 利秋(NACS-J自然観察指導員)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
小町 友則(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
高久 晴子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員、森林インストラクター)
日置 日出男(森林インストラクター)
大橋 博資
参加者数17名(大人16名 子ども1名)
レポート
今回のかんさつ会は冬芽を主題として取り上げました。
今回は参加者の方が比較的少なかったので、3班に分かれて各班5-6名に3人の案内者という小回りの効くかんさつ会となりました。
コースはボート乗り場から始まって、七井橋を渡り、池の北岸を反時計回りに回って、梅園から弁天橋・日本庭園を通ってスタート地点に戻る一周としました。コース内から選んで撮影した冬芽24種を写真資料として配布し、この資料を基に冬芽の特徴や意味をたずねて周りました。
普段は跨ぐことのない園路のロープを越えて木々の直ぐ傍まで行き、ハンノキやハナノキの比較的低い枝の先をルーペを使って一つ一つ覗いていきます。 ハンノキでは資料の写真にある可愛らしい葉痕をあれでもないこれでもないと探し回って見つかったときには「あっこれだ!」と声があがりました。またシナマンサクでは頂芽が二つ縦に並んでいる理由をあれこれと考え、大きな方の主芽が駄目になったときの予備が小さく構えていることを実例をもとにお話しました。
特徴的なアカメガシワやムクロジの頂芽が実生として沢山見られる場所では、倒木という周りの変化に敏感に反応するパイオニア植物たちの役割に、自然の仕組みを感じて頂きました。
また実体顕微鏡を使ってでコブシの花芽やアオキの芽の中がどうなっているかをじっくりと見ていただきました。
また落葉樹という範疇からは少し外れますが、日本庭園のユズリハで資料の写真と同じ顔をあれかこれかと葉痕探しをして楽しみました。 このころには終了の時間が迫っており急ぎ足となって、いくつもの木々をとばして集合地点を目指すこととなりました。
観察した主な冬芽・葉痕
ハナミズキ・ハンノキ・ハナノキ・コブシ・シナマンサク・ヒメシャラ・ヤマグワ・ミツマタ・ロウバイ・タラノキ
カラスザンショウ・ドウダンツツジ・クズ・ムクロジ・ハゼノキ・クサギ・ミズキ・ユズリハ・トチノキ・トサミズキ
ヒュウガミズキ・アジサイ・アカメガシワなど
(レポート:上村、写真:高久)