第79回井の頭かんさつ会
「井の頭からの惑星ツアー 木星を観よう!」
日時: 2011年12月11日(日) 午後4:30~6:30
場所: 井の頭公園
主催: 井の頭かんさつ会
後援: 東京都西部公園緑地事務所
案内:
小町 友則(NACS-J自然観察指導員 森林インストラクター)
高野 丈(NACS-J自然観察指導員)
大原 正子
佐藤 誠(NACS-J自然観察指導員)
高久 晴子
日置 日出男
大橋 博資
上村 肇
竹内 隆一(NACS-J自然観察指導員)
参加者:37名(大人33名、子ども4名)
レポート
今回のかんさつ会は、「井の頭からの惑星ツアー 木星を観よう!」というテーマで、参加者の皆さんが MASA [the Mitaka Aeronautics and Space Administration]の宇宙船クルーとなって惑星旅行をし、その後木星を実際に望遠鏡で観察するという企画を考えてみました。
夕方いつもの七井橋に集合して挨拶、行く先は井の頭地区公会堂でした。そう、暗くなるまでの前半は3部構成で、室内での星や星座の講義です。前半第1部は太陽系と宇宙についての話。太陽系の構成をおさらいした後、昨晩見られた皆既月食の話、木星とその衛星の話、そして宇宙を10億分の1にスケールを縮め、太陽や惑星や一番近い恒星との距離を考えると、改めて宇宙の広大さを感じとることができました。第2部は秋の星座を中心に、夏や冬の星座も交えて、当日野外で観察できる星々の見つけ方とそれに纏わるギリシャ神話の話。第3部はお待ちかねの今回のテーマである惑星旅行に出発です。会場を宇宙船と見立てて、PCソフトを使って惑星旅行を擬似体験しました。カウントダウンを行い、日本を出発、地球の軌道を周り、月や太陽、木星などを巡り、太陽系を飛び出して、銀河の彼方へ、そしてそこから再び地球へと旅し、子どもたちも興奮気味でした。
後半はいよいよ野外です。西園のグランドへ移動して、室内で学んだ星々を見つけました。グランドに着くと、西で明るく輝いている金星を見つけ、空を見上げると、肉眼でも秋の四辺形、アンドロメダ座、カシオペア座、おうし座、ペルセウス座、くじら座、夏の大三角形など見えました。ハイライトは木星です。天体望遠鏡で覗いてみると、縞模様がしっかり見られ、ちっちゃなガリレオ衛星が木星に寄り添う様子が観察できました。また、フィールドスコープでスバルを覗くと、宝石箱をひっくり返したような美しさでした。
雲がなく、しかもそれほど寒くないという天体観測には絶好のコンディションで、井の頭で見られるベストの星々を堪能しました。
(レポート:小町、写真:高野)