第105回井の頭かんさつ会レポート

「冬の野鳥観察会」

日時: 平成26年1月12日日曜日9:00~11:00

レポート

1月の井の頭かんさつ会恒例の探鳥会を開催しました。今までは「冬鳥探鳥会」のように、お目当ての冬鳥を探すことがテーマだったのですが、今回のテーマは「冬の野鳥観察会」。留鳥だって、知っているようで知らないことがたくさん。行動をじっくりと観察することで、いろいろ発見しようという趣旨にしました。
 参加者を4班に分けてかんさつ会を開始しました。池の周囲はかいぼりの準備でネットが張られ、いつもと違った景観。子供の視線では池が見えませんので、まずは七井橋からじっくりと池を観察しました。早速、行動を観察できたのはカルガモです。雌雄で首を上げ下げし、その後交尾。交尾の後は水浴びし、羽ばたいて水を切ります。知っているつもりのカルガモの、見たことがない、あるいは頻繁には見ない行動です。
その後、野口雨情碑の裏で冬鳥のシロハラとツグミが落ち葉をひっくり返して、落ちた実を食べる行動を観察できました。食べていたのはエノキの実。食べていた場所の近くに、灰色で裂けないざらざらした樹皮が見えます。実際に鳥が食べていたエノキの実を確認し、自分たちも拾ってみました。そして、エノキの木の見分け方をレクチャーしました。
 エナガの声を追っていると、シジュウカラがハゼノキの実を食べている場面を観察できました。エナガはシジュウカラと混群を形成していましたが、ハゼノキの実は口に合わないようで、近くに来ますが食べませんでした。私は井の頭公園で8年半継続観察を続けていますが、シジュウカラがハゼノキの実を食べるという事実は、この日初めて知りました。これがじっくり観察の醍醐味です。そしてこれは発見の楽しみだけではなく、樹木と鳥類の切っても切れない関係と大切さを知ることでもあります。
 じっくり観察は時間がかかります。今回も時間が足りなくなってしまいました。103回に続いて、2時間の設定を失敗してしまいましたが、最後のまとめではフクロウの仲間、オオコノハズクの前日に拾われた羽を参加者に回し、井の頭産鳥類目録に140種目が記録されたことと共に、身近に残された自然環境の大切さを伝えました。
前シーズンに比べると冬鳥が少ないフィールドですが、留鳥でも冬鳥でもなんでも、じっくりと行動を観察しようという趣旨は正解だったと思います。これからも、目立つものばかり追うのではなく、当たり前だと思っている対象をしっかりと観察する大切さを伝えていきたいです

(レポート:高野)